©1985 JAST
天使たちの午後 (JAST)・1985年07月**日 PC-8801用 カセットテープ版/FD版
・1986年**月**日 FM-7用 カセットテープ版/5インチFD版
・1986年**月**日 PC-8801用 FD 『バージョンアップ版 』
・1986年**月**日 FM-7用 3.5インチFD/5インチFD 『バージョンアップ版』
・****年**月**日 X-1用 FD版
・1987年**月**日 MSX2用 カートリッジROM版
・****年**月**日 PC-8801用 FD 廉価版(アクティブ)
・****年**月**日 PC-9801用 3.5インチFD/5インチFD 廉価版(SELON販売)
・1990年11月01日 PC-8801用 FD 廉価版(SOFBOX)
・19**年**月**日 PC-9801用 5インチFD 廉価版(SOFBOX)
・1995年02月22日 PC-9801用 3.5インチFD 5インチFD 『天使たちの午後 Collection』に収録
・****年**月**日 FM-TOWNS用 3.5インチFD 『天使たちの午後 Collection』に収録
80年代中頃の作品で、学生の主人公が少女達を次々に犯していくアダルトアドベンチャー。アニメ調のビジュアルのレベルの高さと過激な性描写で大ヒットとなり、非常に知名度が高い。
学園に通う主人公「あなた」の目標は、学園NO.1の美少女「由美子」を口説き落とす事。手がかりを探す主人公の前に、次々と現れる無防備な少女達。かわいければ誰でも押し倒す主人公だが、心に決めたのは由美子ただ一人。果たしてあなたはすべての少女達を攻略し、無事に由美子と結ばれることができるだろうか?
ゲームシステムはコマンド入力式で、移動先にあまり自由がないタイプのADVである。学園内や夜の街を探索し、対話相手を見つけて「いしい はなす」「まり おかす」といった具合に一文字ずつ打ち込み、場面を転換させる単語の組合せを探っていく流れとなっていた。
シナリオは後の学園物と比べると荒っぽく、女の子との対話の中で「おかす」に成功すればその場でセックスシーンとなり、「やめる」と入力すれば次の女の子とのマップへ進む急展開となっている。一本道のストーリーながら、妹を犯そうとしてバッドエンドを迎えたり、別れたい彼女を抱いてしまい、攻略が行き詰まる場合があった。
スキャナーを使った原画取り込みによる人物描写は画期的で、この作品を境にアダルトゲーム全体に普及していったようである。また、アニメ調の作品の中では性描写が濃厚で、着衣のままの様々なシチュエーション、扇情的なポーズに加え、性器はラフな描写ながら無修正となっていた。
本編でボツになった過激なセックスシーンを収録したCG集が『天使たちの午後 番外編』として同年に通信販売されている。また、翌年に発売された『バージョンアップ版』では、テキストがカタカナ仕様から漢字・平仮名混じりとなり、別売りのPC接続機器『ジャストサウンド』を用いる事で、一部のセリフが音声として再生できるようになっていた。シリーズは『Ⅱ』『Ⅲ』・・・と続き、計18タイトルがリリースされた他、機種ごとの別パッケージや復刻版が非常に多い。
強姦魔のような乱暴な展開ながら、後にアダルトゲームの主流となる、アニメ調の美少女と「学園」というテーマ、登場人物に悪友、学園のアイドルなどの設定がある点など、驚くべき先見性を含んだ作品である。ただし、学園物がここからスタンダードになった訳ではなく、主流になるのは遥か先の『To Heart』(1997年)あたりからだろう。偶然姿が似たようなもので、直接の先祖ではない。
個人的な印象として、一部のコマンドが一覧から呼び出せるが、操作性は微妙で、ゲーム性も特別優れているとは言い難い。しかし過激さと絵の可愛さで革命をもたらし、その後のアダルトゲームに大きな影響を与えたと思われる。