Telephone Club StoryTelephone Club Story
Telephone Club StoryTelephone Club Story
©1988 WILDUCK
Telephone Club Story (WILDUCK/コンピューターブレイン)

・1988年12月**日 PC-8801用 FD版
・****年**月**日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版

80年代後半の作品で、テレフォンクラブ、通称「テレクラ」をテーマに扱ったアダルトアドベンチャー。

大阪道頓堀のテレクラを舞台に始まり、テレクラ初体験の主人公が女性からの電話を受け、巧みな話術でデートの約束の取り付け、食事やディスコに誘い、最終的にベッドインを目指していく流れである。冒頭でどの個室を選ぶかによって登場する女性が異なり、それぞれ独立ストーリーとなっていた。

ゲームシステムは、会話の中の空欄に当てはまる単語を答えていく形式である。例えば「でも    かたなので びっくりしました」というセリフの場合は、「うつくしい」という形容詞を選択肢から選べば正解となった。文脈から判断して妥当な物、なるべく相手の気に入りそうな選択肢を選ぶのがポイントで、ライフにあたるBONUSポイントを使いきってしまうとゲームオーバーである。

また、ありえない選択肢の中には女の子のツッコミと共にPowerゲージが貯まっていく物があり、満タンになるとクリア後にご褒美CG付きのスロットゲームに挑戦できるオマケ要素を備えていた。

シナリオは28才人妻を喫茶店で口説き、ホテルに誘う「主婦の話」、18才のお嬢様をディスコに誘い、ジュースと偽って酒を飲ませ、前後不覚になった所でホテルに連れ込む「高校生の話」、16才の制服姿の女の子から高い靴や食事を奢らされる話の3本である。

続編として『Telephone Club Story Special』『Telephone Club Story データ集』が続いている。

テレクラとは、80年代から90年代にかけて流行した固定店舗の出会いサービス業で、男性会員が有料で個室を借り、女性からの電話を待つというものである。女性は無料の場合が多く、広告を見た女性が自宅の電話や公衆電話から、男女の真面目な出会いを求めて電話をする、というのが表向きだが、遊興費目当てだったり、売春に利用されることがあったようだ。

本作品の当時は「援交」という言葉が登場する前で、90年代よりもイメージはやや明るく、テレクラという言葉に新鮮な響きがあったのかもしれない。時はバブル景気の真っ盛りで、高級志向や金払いの良さが持て囃されていた中、都市部の繁華街に栄えた遊びの陽気でポジティブなイメージが感じられる。

調査担当