ポッキー ポッキー
ポッキー ポッキー
©1989 PONYTAIL SOFT
ポッキー (ポニーテールソフト)

・1989年01月**日 PC-8801用 FD版
・1989年03月**日 PC-9801用 5インチFD版
・1989年03月**日 MSX2/MSX2+用 FD版
・1994年06月15日 FM-TOWNS用 『ポッキーポッキー2ポニオン』に収録

80年代末期の作品で、学園を舞台に女の子達の下着を集める探索アドベンチャー。ポニーテールソフトのデビュー作である。

とある学校「ポッキー学園」では、男子校舎と女子校舎が壁で隔てられている為、男子は覗きや下着ドロに、女子は百合に走る生徒が横行していた。これを憂えた校長は、健全な男女交際を奨励するべく、奇妙な大会を思いつく。それは、選ばれた3人の男子生徒が女子部の敷地を駆け回り、校長印の入ったブラとパンティーのセットを身につけた女の子3人を探し出し、脱がせていくというものだった。参加者の1人に選ばれた主人公は、優勝者特典の今後一切の宿題免除と、保健のさゆり先生とのムフフ付きデートを目指して探索を開始する。

システムはコマンド選択型で、「話す 女の子」「移動 本館横」といった具合に2段階の選択で進行していく。移動先に自由があり、教室や職員室、体育館など好きな場所から探索できるが、女の子を脱がせるには、重要アイテムを入手するなどの手順を踏まなくてはならない為、クリアに繋がる一本道を探っていく点がゲーム要素となっている。移動先が多く、フラグは分かりにくく、ゲーム難度は高めである。

シナリオはコミカルな学園ドタバタ物で、スケベな主人公が時に女の子を助け、時に脅し、時に襲ったりしながら女の子の下着を確認し、奪っていく展開である。アダルトCGは多いが、主人公の目的はあくまで下着を集めることであり、裸で喜ぶのみで、性行為に至らないケースが多いのが特徴的である。

ビジュアル面での人気が高く、「CG最大8色の美少女ゲームでは最高峰」と当時讃えられたようだ。後世から見ると、後に同社から発売された『雀ボーグすずめ』には及ばないが、確かに原画のレベル、衣装や背景美術の詳細さなど、同時期の作品の中では高いクオリティなのが感じられる。

続編に『ポッキー2』(1991)がある。

「学園モノ」というテーマは、後にアダルトゲームの主流を占めるほど定番化するが、この時期はまだ数が少なく、特に男子生徒が主人公、学校内が舞台というのは驚くほど僅かである。一般アニメやコミックの学園モノの流行が最も関係するのだろうが、アダルトゲームに限って言えば、この作品のヒットもそれなりに影響力をもったことだろう。

調査担当