きゃんきゃんバニー きゃんきゃんバニー
きゃんきゃんバニー きゃんきゃんバニー
©1989 F&C Co.,Ltd.
きゃんきゃんバニー (カクテル・ソフト)

・1989年08月10日 PC9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・1989年08月10日 PC8801用 FD版
・1989年08月10日 X68000用 FD版
・1997年12月12日 Windows95用 CD-ROM 『きゃんきゃんバニー1・Primo』 初回版/通常版

80年代末頃の作品で、モテない主人公が不思議な女の子から力を借り、女の子達を口説き落としていくナンパアドベンチャー。JASTとキララ(後のF&C)の共同出資による新ブランド、『カルテル・ソフト』のデビュー作となった。

夜景を見ながら彼女ができない事に悲嘆していた主人公は、『亜理子』と名乗るウサギ耳の少女に出会い、一冊の不思議な手帳を渡される。その手帳に意中の相手の名前を書けば、その相手とはもう友達だという。喜んだ主人公は、早速名前を書いた5人の女の子との恋人関係を目指し、それぞれの家を訪問して相手の心を掴むポイントを探っていく。

システムはコマンド選択型で、マップや探索はなく、自宅とヒロイン達の家、アイテムショップの三箇所を行き来して、主に会話の話題を選択するだけの簡素なシステムである。ショップで購入したプレゼントを渡したり、趣味や好きな音楽など様々な話題を広く浅くこなしている内に、女の子の好感度にあたる「LOVE」が上昇するので、頃合いをみて服を一枚一枚脱がし、体力が尽きる前にセックスに至ればクリアとなった。

攻略には必要ないが、セックスシーンでは「キスする」「さわる」等のコマンドの他、筆やコケシ等のアイコンを使った愛撫が脱衣CG一枚一枚に用意されており、臨場感を盛り上げる演出となっている。

これといったストーリー性はなく、ゲームオーバーもなく、訪問する女の子の順序は自由で、口説き終えた後も続けて他の女の子を攻略したり、同じ女の子を何度も攻略できたりと、束縛の緩いゲーム性が特徴的である。ヒロインは明るい制服姿の女の子、バイクの好きな学生、情熱的な女子大生、家庭的な家事手伝い、優しいOLの5名となっていた。

デビュー作にしてヒットを記録した本作は、『きゃんきゃんバニー スペリオール』 『スピリッツ』『プルミエール』『エクストラ』 ・・・と続編が大ヒットを続け、家庭用ゲーム機にも移植される等、90年代には非常に知名度が高いシリーズとなった。

個人的には、シナリオもゲーム性も適当な作品だが、ビジュアルのレベルとHシーンのボリューム感が高いのが印象的である。攻略は多少手間がかかるものの、難解さはないので簡単にHシーンに辿り着けてしまうという手軽さも特徴的といっていい。当時は苦労に苦労を重ねた謎解きの結果、ご褒美がテキストなしのCG1枚という作品も多い時代だった。

調査担当