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©1989 アリスソフト
Intruder ~桜屋敷の探索~ (アリスソフト)

・1989年07月12日 PC-8801用 FD版
・1989年08月**日 MSX2用 FD版
・1991年03月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM 『アリスの館CD』に収録
・2003年04月11日 配布フリー化宣言 (アリスソフトアーカイブスなどからDL可能)

80年代末期の作品で、美少女を追って広大な屋敷に侵入した男の冒険を描いたアダルトアドベンチャー。チャンピオンソフトの設立したブランド『アリスソフト』のデビュー作である。

ある春の日、主人公「中川 稔」は、桜屋敷と呼ばれる豪邸に住む少女に一目惚れした。落し物のペンダントを届けるという口実を手に入れた稔は、彼女と直接会って話をするため、夜闇に紛れて塀を乗り越え、屋内に忍び込み、各部屋を巡って必要な情報やアイテムを集めていく。

システムはコマンド型で、「入る 部屋」「聞く 話」といった風に、2~3つのコマンドを組み合わせてフラグを捜していく探索ADVである。画面右上に屋敷の全体マップが表示されており、現在地が分かるようになっていた。部屋の数が多く、フラグは分かりにくい箇所に隠されている為、攻略に要するコマンドの手数が膨大な量となり、難易度は極めて高い。

シナリオは屋敷に住む女中の話を盗み聞きしたり、空き部屋をあさって必要になりそうなアイテムを入手したり、時には住人に正体を明かして協力をもちかけたりしながら、屋敷に隠された秘密を暴いていく流れとなっている。

女中、ヒロイン、ヒロインの母親、妹などの女性キャラクターが登場し、ほとんどの相手に「襲う」コマンドで強姦シーンが見られるが、最後まで致してしまった場合はすべてバッドエンドである。セックスが攻略に必要な場面は2箇所ほどで、いずれも和姦となっている。

個人的には、やたら堂々とした不法侵入者の主人公や、それをあっさり見逃したり、信用してしまう登場人物、といった緩い世界観が印象的で、理不尽なゲーム性との組合わせは、『ポップレモン』『幻夢の城』などの、一連のチャンピオンソフトのADVを連想させる。極端な難易度に明るい蛮性といった、80年代らしさを色濃く残した作風といえるだろう。

調査担当