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©1991 バーディソフト
CALⅡ (バーディソフト)

・1991年04月10日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・1993年03月31日 PCエンジン SCR用 CD-ROM版
・****年**月**日 PC-9801用 『CAL 1・2 + PAL』 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 『CAL + CAL2 TOWNS
・****年**月**日 Windows3.1/Mac用 CD-ROM 『CAL 1・2 + PAL

90年代前半の作品で、男子高校生が「時の世界」で様々な女の子にめぐり会うファンタジー系のアダルトアドベンチャー。『CAL』(1991)の続編。

前作での冒険の末、「美加」と恋人同士になった主人公だったが、卒業の日に何気なく呟いた一言が再び呪文となり、今度は時の女神「アイオーン」によって美加がどこかへ連れ去られてしまう。愛と美の女神「ヴィーナス」の協力で時の世界へやって来た主人公は、アイオーンの契約を打ち破る3種の神器を揃えるため、美女の姿で人間に紛れている3人の「カリス」を探す旅に出るのだった。

システムは前作と若干異なり、簡素なマップ上で主人公を操作する移動モード、選択したランドマークでのイベントを楽しむADVモードの2段構成になっている。ADVモードで女の子を攻略することで移動できるエリアが広がり、物語が進展していく仕組みとなっていた。そのため、分岐はないがイベントの順序は多少の自由がある。ADV自体は前作と同じで、選択肢型とコマンド探索型の中間のような仕様となっていた。ゲームオーバーは多いが、コンティニューに近い機能があり難易度は易しい。

イベントは核戦争で荒廃した世界や西部開拓時代、日本の飛鳥時代など、ランドマーク毎に時代も国もテーマがバラバラである。キーとなる人物が「人間離れした美貌」「興奮すると刻印が現れる」ということしか分からないため、主人公が各地で美女に出会い、適当に話を合わせ、セックスに持ち込んで刻印の有無を確認していくのが基本的な流れである。

続編として『CALⅢ ~完結編~』が続いた他、当時のアダルトゲームとしては珍しく家庭用ゲーム機に移植され、声優によりボイスがあてられている。またBGMの人気も高く、サントラもリリースされているが、これもアダルトゲームとしては初の試みかもしれない。

ビジュアル、音楽、システム、いずれも凝っており、テンポも良いハイクオリティーな作品だが、個人的に特に印象深いのがドラマ性である。恋愛アドベンチャーの登場以前で、ゲーム形態もナンパゲームの流れを汲むものだが、時代的にここまでロマンス要素を詰め込んだ作品は珍しい。後の恋愛ゲームとの違いとして、惚れた後にヒロイン達が不思議な運命を自然と悟り、身を引く際にみせる涙、献身、いじらしさがスパイスとなってインパクトを残す点が特徴的である。

調査担当