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©1992 AliceSoft
DALK (アリスソフト)

・1992年12月21日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM版
・1997年12月18日 Windows95用 CD-ROM 『ALICEの館4・5・6』に収録

90年代序盤の作品で、ダンジョンを舞台に女の子達が主人公を護衛していく、一風変わったシミュレーションRPG。

中世ファンタジー風の世界。旅の修行僧「セイル」は、壺に封じられた恋愛神「マーティス」に出会い、ある冒険を依頼される。敵対する女神「ミラ」を封印しなければ、世界の均衡が崩れてしまうというのだ。やむなく引き受けたセイルだったが、マーティスから受け取ったゴッドバイヴの影響により、集まったパーティメンバーは女の子ばかり14人。それも大半が戦闘経験のない普通の娘。さらに、セイルは自力でレベルアップできず、女の子をHでイかせることで経験値を分けてもらう必要があり…?

システムは特殊なシミュレーションRPGである。レベルアップ、クラスチェンジ、装備品がある点は普通だが、メンバーにクラス(職業)の縛りがなく、育成の自由度が高いのが特徴的となっている。クラスはファイター、アーチャー、ナイト、マジックユーザー、吟遊詩人などがあり、回復役の主人公を守りながら、マップ内の敵の全滅を目指していく。

ダンジョンの階層(マップ)の選択にもある程度自由があり、順番や探索回数は好きに選べる。マップの全体を確認できないのが大きな特徴で、偵察を出したり、時には分岐で戦力を分けながら慎重に進む必要があるなど、ダンジョンの探索が戦略の大きな比重を占めている。メインストーリーは地下数十階で完結するが、オマケとして高難度の地下迷宮が1000面までプレイすることが出来るとされ、やり込み要素となっていた。

ヒロインはパーティメンバーの14人で、一度の戦闘に8人を選んで連れて行くことになる。Hシーンは真面目で奥手な主人公が、ヒロインの稼いだ経験値を譲ってもらう際に起こり、一人あたりCGの違う2パターンが用意されていた。他にゲーム目標である多体神ミラの内の一人を捕らえた際などに発生する。女性の局部はモザイク状の修正だが、裏技ではずせる仕様になっていて、元画像は陰毛まで描かれた露骨な無修正である。

おまけゲームなども付いたヒントディスクが同時に通信販売され、続編として『DALK外伝』(2002)が続いている。また、その形態は『かえるにょ・ぱにょ〜ん』(1997)など一連の『にょ』シリーズに発展した。

個人的な印象として、敵が弱い味方を優先して狙ってこない点や、死んだメンバーも蘇生できる点、撤退しても経験が損なわれないなど、高難易度の多かった同世代のシミュレーションRPGと比べてかなり易しい。難点としては、マップの広大さやレベルアップのテンポの遅さが仇となり、ストーリー性にも乏しく、面が進むほど作業的で冗長に感じるのが残念である。アリスソフトらしい風変わりで実験的な作品といえよう。

調査担当