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古今のアダルトゲームを広く浅く調査及び成る丈簡潔にご報告致します

『V.R.デート☆五月倶楽部』 概要

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©1995 desire/エクセレンツ
V.R.デート☆五月倶楽部 (Desire/エクセレンツ)

・1995年08月25日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・1996年10月25日 Windows95用 CD-ROM版
・2001年05月11日 Windows用 CD-ROM 『五月倶楽部DX』 【駿河屋】【Amazon
・2005年05月13日 DL販売開始(DX版) 【DLsite】【Gyutto】【DMM】【DL.Getchu
・2006年09月29日 Windows用 CD-ROM 『五月倶楽部DX』 廉価版 【駿河屋】【Amazon

90年代中頃の作品で、仮想空間を舞台に様々な女の子が口説けるナンパ系のアドベンチャー。五月倶楽部の読みは「メイ・クラブ」で、「メイク・ラブ」とのダブルミーニングになっている。

舞台は技術が進み、バーチャル・リアリティが珍しくなくなった近未来。主人公「肇」は社会人デビューを控えた大学生である。街角でのナンパに励もうと思っていた矢先、新手の出会いサービス「五月倶楽部」の広告を目にした肇は、興味を抱いて繁華街にあるビルに向かった。五月倶楽部は主人公の住む街をそのまま再現し、会員の見た目も正確に反映され、触感も伝わる、リアルな仮想空間が売りの最先端な出会いスポットだった。肇は高額なプリペイドカードを購入し、理想の彼女を手に入れるため、VR内で出会った女の子たちに積極的に声をかけていく。

ゲームシステムは、当時流行のスケジュール管理型ADVである。2月中頃から3月末まで毎日、朝、昼、夜ごとにVR内の繁華街や駅前、路地裏、ラブホテルなどを巡回し、出会った相手との会話イベントを進展させていく。出没する場所や時間帯、曜日はある程度の法則性があるため、自力攻略は細かいメモを取り、自分なりのスケジュール表を作っていくことになる。

移動先に自由があるものの、他にコマンドはなく、操作は移動先の選択と、選択肢の組合せである。攻略は複数ヒロインの同時進行が可能だが、残り日数に関係なく、仲が進んだ時点で個別エンドを迎えることが多いのが特徴である。

ヒロイン達の立ち絵が、セリフ毎に表情やポーズを変えるのも特徴的で、後に一般的になる表現だが、時期的に早く、おそらく先駆者といえる作品である。当時は小さな顔ウィンドウ内で喜怒哀楽を表現する程度で、立ち絵そのものを変化させる作品は他に見当たらない。

シナリオは、軽薄で調子のいい性格の主人公が、座席型VR装置を備えた個室を借り、プリペイドカードの残高を消費しながら、仮想空間内でナンパを繰り広げる流れである。女性は夫の不倫疑惑、職場への不満、片思い、失恋、性格や肉体へのコンプレックスなど、現実世界で重大な問題を抱えているケースが多く、主人公が相談に乗ったり、騙されたり、熱く説教したりしながら心を掴み、セックスに発展していく。

VR内のヒロインと、現実のヒロインの姿にギャップがあるケースが多いのがシナリオ上の特徴で、実は地味な性格だったり、男だったり、非常に若かったり、逆に子供じゃなかったりと、2つの側面が楽しめる。ヒロインは9人で、中には極端に未成熟な肉体表現になっている場合もある。セックスシーンはVR内で1つ、現実世界で1つが基本である。

後に『五月倶楽部DX』としてリニューアルされた。シリーズは『V.R.デート☆五月倶楽部2』が続き、『陵辱サンタ』との組合せでDVD-PG化している。

個人的な印象として、テーマやゲーム要素は人気の後追いの形だが、操作性やゲーム性が洗練されていて、程よい攻略要素が楽しめる作品である。また、インターネットが一般的でなく、ネットゲームも原始的だった時代にも関わらず、VR空間がMMO的な多人数の同時参加で、既にネカマやハッカーが出没し、人々が開放的なのは興味深い。優れた未来予測をもった作品といえるし、外した部分は狙ったものではないにしろ、ユーモアを感じさせてくれる。もちろん技術の発展により、この先VRが出会いサービスに利用される可能性も大いにあるだろう。


調査担当

『ランス4.2 -エンジェル組-』 概要

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©1995 ALICESOFT
ランス4.2 -エンジェル組- (アリスソフト)

・1995年12月08日 Windows3.1/ PC-9821/ FM-TOWNS兼用 CD-ROM版
・1997年05月**日 PC-9801用 3.5インチFD版
・2006年09月**日 配布フリー宣言

90年代中頃の作品で、スケベで横柄な冒険者の活躍を描くミニRPG。ランスシリーズの6作目。二部作の後編にあたり、前編の『ランス4.1 -お薬工場を救え!-』も同時期に発売されている。

前作の『ランス4.1』にて、工場の地下で召還ちゃんを倒し、依頼を果たしたランス一行だったが、事件の背後には「エンジェル組」と名乗る謎の組織の暗躍があった。敵の女幹部を捕らえ、拷問を口実にHな行為でいたぶり、エンジェル組のアジトを聞き出したランスは、追加の報酬を目指して再び探索を開始する。

ゲームシステムは前作と共通で、固定画面の2Dマップ上を歩き回り、立ち塞がる敵を倒し、障害となる仕掛けを解いていくミニRPGである。前作と異なる点として、エロ坊主の言裏、カード使いのキサラが仲間に加わり、最初から最後まで4人パーティとなった。

ストーリーは、鬼畜な主人公が組織のアジトに乗り込み、男は片っ端から殺していく一方、女幹部や非戦闘員の女の子、女の子モンスターは捕まえて、Hなお仕置きをしていく流れである。陵辱傾向が強く、一部にSMや浣腸、輪姦といったプレイを含んでいた。

シリーズは『鬼畜王ランス』(1996年)、『ランス5D』(2002年)、『ランスⅥ』(2004年)、『戦国ランス』(2006年)…と続いている。

個人的には、『4.1』と比べると謎解きは難解になり、イベント戦の敵は手ごわく、隠し要素も豊富で、ややゲーム性が増している印象である。シリーズの本筋からすると、話の規模が小さい寄り道的なストーリーなので、プレイしなくても歴史的な流れへの理解は支障が少ないだろう。


ランスワールドノート【公式】
http://www.alicesoft.com/haniwa/rance/series/post-24.html


調査担当

『ランス4.1 -お薬工場を救え!-』 概要

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©1995 ALICESOFT
ランス4.1 -お薬工場を救え!- (アリスソフト)

・1995年12月01日 Windows3.1/ PC-9821/ FM-TOWNS兼用 CD-ROM版
・****年**月**日 PC-9801用 3.5インチFD版
・2006年09月**日 配布フリー宣言

90年代中頃の作品で、鬼畜な冒険者を主人公にしたミニRPG。ランスシリーズの5作目で、二部作の前編にあたり、後編にあたる『ランス4.2 -エンジェル組-』が間もなく続いている。定価は4800円のミドルプライスだった。

前作『RanceⅣ -教団の遺産-』(1993年)の後、遊び呆けて金が無くなったランスは、一攫千金を狙って大きな仕事を引き受けた。大企業「ハピネス製薬」の依頼で、工場の地下にできた洞窟に入り、モンスターが発生する原因を探って破壊して欲しいというのだ。人工生命体あてな2号をお供に、ランスの鬼畜な冒険が再び始まる。

ゲームは単一ダンジョンを探索するRPGである。固定画面の2Dダンジョンをコマンド操作で歩き回り、オートマッピングで(あてな2号の)手書き風地図を完成させていく。途中、毒ガスやモンスターの妨害などで進めない箇所があるので、怪しい場所を探索したり、地上を行き来したりで重要アイテムや情報を入手し、1つずつ問題を解決していく謎解き部分が主なゲーム要素となっている。

シナリオは、我侭でスケベな冒険者の主人公が、大金を目指してダンジョンを攻略すると同時に、製薬会社の受付嬢や研究者、競争相手となる女冒険者に目をつけ、セックスする隙を窺っていく流れである。シリーズで初めて、真面目な奴隷シィルが相方を離れ、頭のゆるい人工生命体あてな2号がパートナーを務めている。また、準レギュラーとして女好きの僧侶「言裏」、カード使いの「キサラ」が初登場している。

立ち絵がない代わりに、目の粗いドット絵の姿が頻繁に登場するのが独特で、会話シーンやアクション、情景描写に使われている。ちなみにいかにも動きそうだが、全て静止画である。

他にも風変わりな点があり、一応はレベルアップありのRPGなのだが、敵は固定配置で、レベル上げの必要もなく、育成要素には比重がない。HPと体力のゲージが別々になっている点も奇妙である。攻撃を受けると両方削られ、HPが減ると怪我が重くなり、体力がなくなると気絶する。どちらかが0になれば戦闘不能である。

続編の『ランス4.2 -エンジェル組-』とストーリーが繋がっており、合わせて一本の作品といえる。シリーズは『鬼畜王ランス』(1996年)、『ランス5D』(2002年)、『ランスⅥ』(2004年)…と続いた。

個人的な印象としては、デフォルメや手書き風の演出が多用されており、過去作と比べて、ゆるくコミカルな雰囲気が目立ってきている。作風はボリューム的に小粒で、色々なアイデアが十分に煮詰めないまま詰め込まれている印象である。アリスソフトらしい、あけっぴろげで実験的な小作品といえるだろう。


ランスワールドノート【公式】
http://www.alicesoft.com/haniwa/rance/series/post-24.html


調査担当

『カスタムメイト3』 概要

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©1995 COCKTAIL SOFT/F&C co.,ltd.
カスタムメイト3 (カクテル・ソフト)

・1995年12月08日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・1996年12月12日 Windows3.1用 CD-ROM版

90年代中頃の作品で、自分好みに作成した女性との新婚生活を体験できる育成シミュレーション。『カスタムメイト』シリーズの三作目。

会社員として仕事に励み、孤独なまま迎えた12月に落ち込んでいた主人公(名前は任意)。街中で受け取ったチラシに釣られ、結婚相談所『カスタムメイト』に足を踏み入れた彼は、不思議なオペレーターに導かれるまま、コンピューターに理想の恋人像を入力していく。すると、条件に見合う女性はすぐに見つかり、クリスマスイブには結婚式を挙げ、その日の内に新婚旅行へ旅立ち、翌月から新婚生活が始まるという、夢のような急展開となった。主人公は残業や同僚との付き合いに悩まされつつ、専業主婦の妻と支えあい、会話やセックスを通じて愛情を深めていく。

ゲームシステムは、オムニバスのADV風だった前作と異なり、女の子のメイキングと育成SLGの組み合わせである。

プレイヤーは、ゲーム冒頭で主人公と妻の名前、年齢、性格、セックス経験の多さなどを入力していく。更に、妻は髪型、バストサイズ、ヒップサイズが三種類から選べる仕様である。

ゲームパートは会社員の何気ない日常生活を描いたもので、出社するか否か、仕事はどのくらいの力加減でやるか、残業するか否か、同僚や上司の酒の誘いに応じるか、夕食と風呂と就寝の順番はどうするか、妻の夜の誘いに応じるか、といった選択肢をこなしていく。選択肢によって愛妻のパラメータが少しずつ変化し、一年後に三種類のエンディングを迎える育成SLGである。

1月上旬から12月末まで、およそ350日間のすべてを体験することもできるが、単調で莫大な時間がかかるので、あまり現実的ではない。その代わり、任意の日付まで進められる日付進行プログラム(スキップモード)が用意されていて、その間のコマンドについて細かいオーダーを出せるので、ゲーム性はこちらのスケジュール管理がメインになるか。

アダルト要素は、主に愛妻相手のセックスである。ここにもゲーム要素があり、「愛撫」「キス」「なめる」といったコマンドを駆使して愛妻の興奮度を上げ、絶頂に導いていく。妻を満足させることができれば愛情や機嫌が回復し、淫乱度が進んで、新たな体位やプレイが開放されていく。一方、仕事疲れで精力が不足すると、妻の欲求不満指数が上がり、放置すると浮気へと発展していくことになる(寝取られシーンはない)。

仕事に励んだ分だけ貯金が貯まり、妻にアクセサリーや花などのプレゼントを贈ったり、一緒に遊園地やスキーに出かけたり、Hな下着や制服、SMグッズなどを買ってプレイの幅を広げたりできるので、一般的に仕事と夫婦生活の両立に悩むことになる。また、会社の後輩、先輩、街で夜遊びする娘など、5人の女の子が登場し、イベントを進めれば主人公との不倫Hを見ることができる。

個人的な印象としては、単一ヒロインの調教SLGにメイキング要素を組み合わせた、当時としてはユニークな作風である。カスタムできる要素は少ないが、ビジュアルは前作と比べて遥かにクオリティが高く、実用性はそれなりにあっただろう。

難点は日常に変化が乏しく、コマンドの手数も多く、期間が長いため中だるみを感じる点で、イベント探しでスキップモードを解除すると、特に淫乱度の進んだ妻を満足させるのに時間と手間を取られ、かなり面倒に感じてしまう。リアルな結婚生活に寄せすぎて、倦怠期やマンネリまで再現してしまったといえるかもしれない。


調査担当

『拘束 ~悦びの淫液~』 概要

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©1995 PERSIAN SOFT
拘束 ~悦びの淫液~ (ペルシャソフト)

・1995年**月**日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・1995年12月08日 PC-9801/9821用 CD-ROM 『拘束 ~悦びの淫声~』(ボイス追加版)
・1996年07月25日 Windows95用 CD-ROM 『拘束 ~悦びの淫声~』(ボイス追加版)

90年代中頃の作品で、美女ぞろいの館での不思議な体験を描いたアダルトADV。『拘束』シリーズの一作目。

雑誌のライターである主人公「けいすけ」は、休暇を取って気ままな旅の途中、トイレのために下車した駅に取り残されてしまう。そこは次の電車もなく、付近に宿泊施設もない寂しい駅だった。途方に暮れる主人公に声をかけてきたのは、夢の中に現れた美女とそっくりの女の子「美幸」。偶然を奇妙に思いながら、誘われるまま美幸の暮らす洋館に泊まることになった主人公は、そこで美しい夫人と娘たち、そしてメイドと知り合い、不思議な夢の中で淫らな体験を重ねていく。

ゲームシステムはコマンド選択型で、移動先に自由があるタイプのADVである。屋敷内のゲストルーム(自室)を起点にして、住人たちの部屋や食堂、風呂などを繰り返し巡り、「話す」「見る」といったコマンドを総当りに近い形で選んでいく。何箇所か選択肢もあるが、どれを選んでも展開は変わらないので、おそらく分岐のない一本道である。

シナリオは一般的な館モノで、ややホラーがかったシリアスな雰囲気である。真面目で常識人な主人公が、美女ばかりの暮らす屋敷に滞在する中で、異様で蠱惑的なシチュエーションに遭遇し、理性を失ってセックスに没頭するものの、気がつくと全てが夢の中の出来事。何事もなかったかのように過ごす住人たちと交流していく内に、次第に屋敷に隠された秘密に迫っていく、といった流れである。

アダルト要素の比重は高めである。ノーマルな和姦が中心だが、緊縛や宙吊り、ろうそくやピアス等を使ったSM要素も多く、浣腸からのスカトロ、放尿、飲尿などの変態的なプレイも含んでいる。

続編として『拘束 ~淫乱授業~ 解かれたリボン』(1996年)、『拘束 ~淫爛授業~ メイド達の仕事』(1996年)が続いている。関連商品に『拘束 ~濃縮版~』『拘束 ~画廊~』『拘束 ~淫曲壁紙集~』などがある。

洋館、メイド、美人姉妹、SMチックな描写など、当時の流行を押さえたアダルト重視の館モノである。ゲーム性はなく、ストーリーも短めだが、総当りに近い探索が要求されるのでプレイ時間はそれなりだろう。飲尿やアニメーションで流れ落ちるスカトロなど、濃い目の描写が印象的だった。

 
調査担当

『SEEK ~地下室の牝奴隷達~』 概要

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©1995 PIL
©1995 STONE HEADS Inc.
SEEK ~地下室の牝奴隷達~ (PIL)

・1995年03月31日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・1996年08月30日 Windows95用 CD-ROM版
・2009年12月08日 ダウンロード販売開始 【DMM】【DL.Getchu】【Gyutto】【DLsite

90年代中頃の作品で、調教師となって3人の女を従順なマゾヒストに育てあげていくSM系の育成シミュレーションゲーム。ストーンヘッズ傘下のブランド、PILのデビュー作である。

主人公「貴之」(名前変更可)は、著名な画家だった父親の葬儀で、妖艶な美女「沙貴」と出会い、意外なことを知らされる。父親の本当の仕事は、依頼を受けて金持ちの愛人達を預かり、一流のマゾ奴隷に仕上げる調教師だったというのだ。その遺産10億円を相続する条件として、調教師の仕事を引き継ぐことを受け入れた貴之は、適正をみる試験として、沙貴と共に3人の女を一ヶ月間にわたって教育していく。

ゲームシステムは育成シミュレーションで、ターン制のコマンド選択式である。6月1日から30日まで、週末を除いてほぼ毎日、女の子の繋がれている鉄格子の部屋を一つ一つ巡り、「褒める」「奉仕」「責め苦」「恥辱」といった22種類のコマンドを選んでパラメータを育成していく。

序盤は生意気だったり、痛がったりでパラメータの伸びが悪いが、ソフトなプレイから始めて徐々に気位をくじき、快楽を与え、従わせていけば、次第に忠誠や肉欲が上がっていき、技術も身について、コメントが従順で献身的なものに変化していく。体力や理性が尽きてしまうと壊れてしまうので、最低限を維持しつつ、女の子それぞれの特性を把握してコマンドを使いこなしていく点にゲーム性がある。

3人共にパラメータをパーフェクトな状態に仕上げ、沙貴に認められて一流調教師になるのが一般的なゲーム目標だが、途中の選択肢や育成具合によってマルチエンディングになっており、特定の女と結ばれるハッピーエンドやハーレムエンド、お約束の館炎上エンドなどを備えていた。難易度は全体的に高めで、条件付きの特殊イベントも多く、やり込み要素となっている。

主人公は元々ガラの悪い性格をしていて、SMや変態的なプレイにも抵抗感がなく、素の高圧的な態度で調教に臨んでいく。女性は反抗的で擦れた性格の遙、素直で大人しく、ウブな性格の真梨乃、明るく楽天的、やや頭の足りない桃美の3人となっている。他にナビゲート役の沙貴も、調教はできないがイベントが用意されており、攻略対象となっている。

ほぼ全てのイベントがHシーンで占められており、アダルト要素の比重は非常に高い。フェラ、オナニー、バイブレーターによる調教、縛り、鞭、蝋燭、洗濯バサミ、水責め等のSMプレイ、尻舐めや放尿、浣腸からのスカトロ、アナルセックスなどの変態的なプレイの他、特殊イベントとして普通の和姦プレイも用意されていた。

続編に『SEEK2 -SADISTIC BABYLON-』(1999年)がある他、本作品を実写化した『SEEK 実写版』がコアマガジンから発売された。また、オムニバスの『PILcaSEX』(1996年)の中の一本に本作品のアフターストーリーが収録されている。関連商品にビジュアルブック、小説版、OVAなどがある。

SM系の調教SLGとしては『禁忌 ~TABOO~』(1995年)がやや先行したが、イベントの作りこみの充実、ゲームバランスや操作の洗練度など、こちらの方がはるかに出来が良く、より影響力があったことだろう。SMと育成SLGはよほど相性が良かったのか、90年代後半にかけてちょっとしたブームが起きている。


調査担当

『Libido7 IMPACT』 概要

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(過激画像につき一部を加工しています) ©1995 LIBIDO
Libido7 IMPACT (LIBIDO)

・1995年09月21日 PC-9801用 3.5インチFD版 
・1996年05月01日 Windows95用 CD-ROM版
・****年**月**日 Macintosh用 CD-ROM版

90年代中頃の作品で、8人の女の子のアブノーマルな性模様を描くショートシナリオ集。『Libido7』(1994年)の続編で、LIBIDOの4作目。

前作の後、麻雀ゲームを作る計画になっていた奈留たちだったが、作曲もプログラムも全く進んでいなかった。心配する奈留をよそに、のんびり遊んで過ごす千鶴たち。そこへいつもの面々が集まってきて、麻雀ゲームはどこへやら、新たな企画の話で盛り上がってしまう。それは、一人一人のHな体験談を持ち寄り、シナリオにしてアドベンチャーゲームを作る計画だった…。

ゲームシステムはショートシナリオ集だが、形式が変わっていて、部屋の中でくつろいでいる女の子の中から、任意の2人を選ぶことでシナリオが始まる。女の子は8人なので、組み合わせは28パターンとなる。プロローグ、エピローグを含めるとエピソードの合計は30個となる。選択肢やコマンドはなく、純粋な読み物である。時期的に珍しく、AUTOモードとメッセージ速度を変えられる先進的な機能を備えていた。

シナリオは、いきなり性器を露出した状態から始まる極端にアダルト重視な作風である。男性は一切登場せず、当時の通例で設定年齢は低い。冒頭で選択した女の子のうち、ネコ役を担当する方が自らの変態的な性癖を語り、恥部をさらし、愛撫されてレズプレイに発展していくのが基本的な流れとなっていた。

前作に続き、スカトロ要素の比重が高いのが大きな特徴で、どのエピソードにも放尿か脱糞シーンを含んでおり、飲尿や肛門への愛撫といった描写も多い。ディルドーや果物、縄、浣腸注射器といった道具類も好んで用いられる。性器や排泄物は画像処理でぼかされているが、拡散状で目が極端に細かい、アグレッシブで独特な修正方法になっていた。(Win版、Mac版では普通のモザイク)

「オカズウェア」を自称し、突き抜けた発想力で実用性の高さを目指したユニークな作風だが、それ以上に話題にされやすいのが変態的な嗜好である。ファンシーで可愛らしいフォントやデフォルメキャラによる演出、ピンクを多用する明るいタッチのビジュアルに反し、大胆不敵な過激さと汚物が満載の作品だった。

 
公式サイト
http://www.libido.ne.jp/archives/?page=libido7

 
調査担当

『晴れのち胸さわぎ』 概要

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©1995 COCKTAIL SOFT/F&C co.,ltd.
晴れのち胸さわぎ (カクテル・ソフト)

・1995年11月10日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版

90年代中頃の作品で、学園内を舞台に怪現象の謎を追っていくアダルトアドベンチャー。『晴れのちおおさわぎ!』に続く、晴れのちシリーズの第二弾。

主人公「かずひこ」は舶用学院の生徒会長ながら、可愛い女の子や美人を見るとオッパイやお尻に触らずにはいられない、陽気なスケベ男である。ブレーキ役の副会長やマイペースな女教師など、個性的な面々とドタバタな毎日を送るかずひこ。一方、学院内では下着ドロや器物破損などの事件が多発していた。学校中から犯人と思われているかずひこは、真相を突き止めるため、生徒会メンバーや彼の許婚を名乗る転校生と共に校内を探索していく。

ゲームシステムはコマンド型で、移動先に自由があるタイプのADVである。校舎内の生徒会室や屋上、図書館、職員室、敷地内の中庭やプール、体育館、神社などを巡り、出会った人物と「見る」「話す」「触る」などのコマンドで会話を進め、物語を進展させていく。ストーリーは一本道でエンディングも一種類だが、多少の寄り道要素があり、巡回の順序次第でHシーンが多く見れたり、コマンドの選び方でセックスのプレイが異なったりするようである。

シナリオは、不思議な落雷に打たれ、龍神の力を得た主人公が、校内を荒らしまわる謎の生物「タマタマ」を見つけ、退治していく中で謎の真相に迫っていく、という流れである。主人公が事件そっちのけで女の子に抱きついたり、セクハラ発言したり、コトに及ぼうとして相方にボコボコにされるのがお約束となっていた。

アダルトシーンは女の子一人につき1~2箇所である。登場する女の子は、副会長で気の強い大家の娘、のんびりした性格の巫女、巨乳眼鏡の新聞部員、生意気で幼い印象の後輩など8人となっていた。

続編に『晴れのちときどき胸さわぎ』(1997年)がある。派生作品に小説版がある。

筋立ては前作と似ているが、作風は極端なギャグ作品に生まれ変わっており、ギャグで好みが分かれるだろう。個人的な印象としては、ボケ一辺倒の主人公がさすがにくどく、殴られてばかりのオチは単調で飽きてしまう。また、クォータービューのマップ画面が生かされていないのが残念で、操作面でも洗練不足な印象である。


調査担当

『EVE burst error』 概要

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©1995 C’s ware
EVE burst error (C’s ware) 

・1995年11月22日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版 (18禁)
・1997年01月24日 セガサターン用 初回版 通常版 (18歳以上推奨)
・1997年05月30日 Windows95用 CD-ROM 初回版 通常版 (R指定) 
・1997年08月29日 セガサターン用 廉価版 (18歳以上推奨)
・1998年07月02日 セガサターン用 『EVE burst error&EVE The Lost Oneバリューパック
・1999年07月16日 Windows98用 DVD-ROM版 (R指定)
・2003年07月24日 PS2用 『EVE burst error PLUS』 限定版 通常版 (CERO:C(15歳以上))
・2003年11月28日 WindowsXP用 DVD-ROM 『EVE』 (PS2版の18禁リメイク)
・2005年03月24日 PS2用 『EVE burst error PLUS』 廉価版 (CERO:C(15歳以上))
・2006年10月03日 DL販売開始 【DLsite】【DMM】【DL.Getchu】【Gyutto】(R指定版)
・2010年03月25日 PSP用 『burst error EVE the 1st』 (CERO:C(15歳以上))
・2016年04月28日 PS Vita用 『EVE burst error R』 初回版 通常版 (CERO:D(17歳以上))
・2016年04月28日 Windows用 DVD-ROM 『EVE burst error R』 (18歳以上推奨)
・2016年04月28日 DL販売開始 『EVE burst error R』 【DMM】 (18歳以上推奨)
・2016年11月25日 Windows用 DVD-ROM 『EVE burst error A』  (Rの18禁リメイク)
・2016年11月25日 DL販売開始 『EVE burst error A』 【DMM】 (18禁)

90年代中頃のミステリーアドベンチャー。元々はPC向けの18禁ゲームだったが、特に家庭用ゲーム機への移植版が大ヒットを記録し、知名度が非常に高い。続編や派生作品が多く、オリジナル版のリメイクも何度も行われている。

主人公の一人、「天城小次郎」は飄々として人を食った性格ながら、腕は一流の私立探偵である。ある事件がきっかけで羽振りの悪い小次郎は、法外な報酬に釣られ、資産家風の男から怪しい絵画の捜索依頼を引き受ける。同じ頃、もう一人の主人公、大雑把でくだけた性格のエリート捜査官「法条まりな」は、テロリストに狙われているという某国大使の娘の護衛を任命される。面識のない二人の主人公は、別々の事件を追いながらもニアミスを繰り返し、やがて共通の壁にぶつかるお互いの存在を認識し始める…。

ゲームシステムはコマンド選択式で、移動先に自由があるタイプの探索ADVである。怪しい場所を巡回し、「見る・調べる」「考える」等のコマンドを、総当りに近い形で選択することで進展していく。分岐やゲームオーバーはなく、展開は一本道である。攻略はさりげない会話中のヒントが頼りで、難易度はやや高い。

最大の特徴は「マルチサイトシステム」と呼ばれる構造である。『DESIRE』(1994年)の発展系で、男女二人の主人公がそれぞれ独立したシナリオを持ち、いつでも切り替えることができる。一方のプレイのみでは先に進めず、片方で事件を目撃したり、陰ながら協力する事でもう一方のフラグを立てなければならない。二重の視点を何度も切り替えながら殺人事件の謎を追っていくことで、奥行きのあるミステリー表現と推理の楽しさを実現している。

シナリオの核心部分はシリアスだが、主人公達は陽気な性格で、笑い、涙、猟奇、アクションの各要素バランスを取ったサスペンス風ドラマとなっている。

アダルト要素は同社の作品の中では控えめで、小次郎サイドはモテる主人公による据え膳的イベントが中心である。まりなサイドでは、開放的な彼女がレズプレイやラブロマンスに積極的に挑んでいく。 

セックスシーン等をカット、ボイスを追加したセガサターン移植版では、19万本を超えるセールスを記録し、ミステリーとしての完成度を見せつけた。 続編はコンシューマ向けを中心に『THE LOST ONE』(1998年)、『ADAM THE DOUBLE FACTOR』(1999年)、『EVE ZERO』(2000年)、『EVE new generation』(2006年) と続いた他、派生作品として『EVE雀』(2008年)や小説版がある。オリジナル版も20年を経て、当時の原画を担当した田島直氏が一部描き下ろす形でデジタルリマスター化され、話題となった。

個人的な印象としては、ミステリー自体も凝っており、日常会話は軽妙、ビジュアルのレベルが高くスタイリッシュな点に加え、泣き要素があるのが印象的だった。当時は悲劇的なロマンスがスパイスになっているアダルト作品が流行りだした頃だったが、この作品は美少女ゲームの枠に囚われない野心的なところがあり、その中でも異質に思える。『YU-NO』と共通する、奇抜なアイデアと完成度の高さ、独特の作家性が光る作品だった。


【EVE burst error R】 公式サイト
http://eve.el-dia.net/ 


調査担当

『インモラルスタディ シナリオ3 朝倉まなみ』 概要

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©1995 Scoop
インモラルスタディ シナリオ3 朝倉まなみ (Scoop)

・1995年10月20日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 Windows95用 CD-ROM版

90年代中頃の作品で、スケベな家庭教師を主人公にしたアダルトアドベンチャー。『インモラルスタディ』シリーズの三作目。

主人公「教師一筋」は凄腕ながら、授業にかこつけてイイトコのお嬢様にイタズラをするのが大好きなスケベ家庭教師。今回の依頼は、超有名ファッションデザイナーの一人娘「まなみ」を教育してほしいというもの。内気で人見知りなまなみの身体を開かせるため、いつも通り怪しげな学習法でHに持ち込むが…?

ゲームシステムは前2作と似ているが、1作目の頃よりコマンド型に近くなっている印象である。「見る」「話す」「愛撫する」といった2~3択のコマンドが現れ、それらを総当りしている内に進展していく。分岐やゲームオーバーのない一本道で、ゲーム性はほぼない。

シナリオは、人見知りで幼い印象のお嬢様に嗜虐心をくすぐられた主人公が、授業にかこつけてHなことを教え込もうとしたところ、既に何者かによって調教されている形跡があり、予想外の展開に巻き込まれていく、といったアダルト重視でコミカルな展開である。

アニメーションシーンがシリーズを通しての目玉になっていて、普段は静止画で進行するが、フェラチオ、ピストン運動などの一部のシーンで、複雑な動きをする動きの大きなアニメーションを含んでいた。また、鞭、緊縛、三角木馬、ロウソクによるSMプレイの描写が多いのも特徴的である。

同シリーズとして『インモラルスタディ シナリオ1 白川玲子』『インモラルスタディ シナリオ2 飯嶋由佳』が、同年に二ヵ月おきにリリースされている。

 
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80年代半ばに登場した学習型AI。主食はエロゲのインストールディスク。電波系、欝、グロ、萌え萌えした作品が苦手。ゲーム性のあるもの、ギャグ作品が好き。
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