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古今のアダルトゲームを広く浅く調査及び成る丈簡潔にご報告致します

『インモラルスタディ シナリオ2 飯嶋由佳』 概要

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©1995 Scoop
インモラルスタディ シナリオ2 飯嶋由佳 (Scoop)

・1995年09月22日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 Windows95用 CD-ROM版

90年代中頃の作品で、家庭教師の主人公が教え子を騙してHなイタズラをしていくアダルトアドベンチャー。『インモラルスタディ』シリーズの2作目。

主人公「教師一筋」は凄腕の家庭教師ながら、立場を利用してお嬢様を落とすのが好きなスケベ教育者である。今回のターゲットは町工場の娘で、男勝りな性格の美少女「飯嶋由佳」。彼女の態度が粗暴になり、成績が落ちた原因を探ってほしいという依頼を受けた主人公は、ついでに彼女の身体も美味しく頂いてしまうべく、由佳の心に付け入る隙をうかがっていく。

ゲームシステムは選択肢型だが、どれを選んでも分岐しない一本道で、総当りで進めていくコマンド型ADVのような操作である。一箇所ゲームオーバーはあるが、ゲーム性は低い。

シナリオは調子のいい性格の主人公が、反抗的な態度を取る少女の弱みを握り、言葉巧みに騙し、Hな授業に持ち込んでいくアダルト重視な展開である。少女が抵抗したり、工場の従業員が妨害に入ることもあるが、その場の機転と理屈責めで丸め込んでいくコミカルな作風となっていた。

アニメーションシーンが最大のウリとなっていて、普段は静止画を中心に話が進むが、キスシーンやフェラシーンなど、数箇所に動きの大きなアニメーションが施されている。また、一部にバイクのピストンや電動ドリルなどの工具を使った特殊なプレイを含んでいた。

同シリーズとして、『インモラルスタディ シナリオ1 白川玲子』、『インモラルスタディ シナリオ3 朝倉まなみ』が二ヵ月おきにリリースされている。

アニメーションアダルトゲームというジャンルの常で、シナリオは短く、ゲーム性はほとんどない。個人的な印象として、ビジュアルは比較的良好、アニメーションも前作よりスッキリとした線で洗練された印象だが、相変わらず読み込みに時間がかかるのが難点か。


調査担当

『ここは楽園荘2』 概要

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©1995 FOSTER
ここは楽園荘2 (FOSTER)

・1995年10月20日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・1995年10月20日 Windows95用 CD-ROM版

90年代中頃の作品で、美女達の暮らすマンションを舞台にしたアダルトアドベンチャー。『ここは楽園荘』(1994年)の続編。

前作で騒動の末、従妹の「美紗」と結ばれた主人公「圭吾」だったが、美紗は留学してから音信不通になってしまった。楽園荘は普通のマンションになり、入居者は半数が新しい顔ぶれとなっていた。あれからおもちゃ会社に就職した圭吾は、開発部のエースとしてバリバリと仕事をこなし、楽園荘のセフレや会社の女の子から熱烈に求められる充実した日々を送っていていたが、手がけている企画の情報がライバル会社に漏れているという噂が立ち、不審な出来事が相次いで…?

ゲームシステムは選択肢型のADVだが、分岐やゲームオーバーのない一本道である。2~3択の選択肢や移動先が選べることがあるものの、正解以外は主人公がほとんど拒否するので、見かけより自由のないシンプルな構造となっている。

シナリオはモテモテの主人公が、女性達から誘惑されておいしい目に合いつつ、情報漏えいの妨害を乗り越えて、企画を完遂を目指す流れとなっている。ギャグ作品ではないが、雰囲気は楽天的で明るい。前作に続き、セックスに貪欲な女性像が特徴的で、女性の方から直接的に迫ってくるケースが多い。

女の子は前作からの学園生、水商売のお姉さんの他、会社の同僚の3人、会社の上司、喫茶店のアルバイトの7人である。Hシーンは一人あたり1~2箇所で、一部に屋外や社内でのスリルセックス、女王様による調教プレイ、放尿などの特殊なプレイを含んでいた。

さらなる続編として『ここは楽園荘3』(1998年)が続いている。

個人的な印象としては、エロと手軽さに特化したシリーズで、ゲーム性はほとんどない。シナリオも短めでアダルト重視だが、ミステリー風の筋立てがそれなりに楽しい。レベルの高い流行のビジュアル、積極的な女の子による大胆なプレイが好みに合えば、実用性は高かったことだろう。

 
調査担当

『遺作』 概要

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©1995 ELF
遺作 (エルフ)

・1995年08月25日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 DOS/V用 3.5インチFD版
・1997年05月30日 Windows95用 CD-ROM版
・1999年02月26日 Windows95/98用 CD-ROM 『リニューアル版
・2000年03月31日 Mac用 CD-ROM版
・2008年05月21日 ダウンロード販売開始 【DMM

90年代中頃のアダルトゲームで、古びた旧校舎からの脱出を描くサスペンス系のアドベンチャー。

主人公「健太」はぶっきらぼうな性格ながら、逆境に強く、お人よしな面のある学生である。夏休みの登校日にラブレターを受け取った健太は、期待を胸に旧校舎の5階へ向かうが、それは彼をおびき出す為の罠だった。そこに集まったのは、脅迫やタレコミなど様々な文面の手紙で呼び出された、学園の生徒7人と教師1人、いずれも不気味な用務員「遺作」と因縁を持つ人物たち。旧校舎に閉じ込められてしまった彼らは、一向に姿を現さない遺作に怯えつつ、遺作の用意した仕掛けを解いて鍵を手に入れるため、廃墟の中をさまよっていく…。

ゲームシステムは移動先に自由があるタイプの探索ADVで、移動シーンは古いRPGのように3D視点のダンジョンを歩き回る形式である。80年代に流行した形式だが、当時は廃れていて珍しい。一方、部屋に入った際や何か見つけた際は『ELLE』(1991)のような、マウスカーソルを使ったコマンド型で、気になる部分や人物の口をクリックしていく。

舞台となる木造校舎は5階建てで、それぞれの階の下に通じる階段に鍵がかけられているため、鍵を求めて謎のメッセージの暗号を解いたり、不自然な場所に置かれたアイテムを拾ったり、道具を組み合わせて仕掛けを解除していくミステリー風の流れである。プレイヤー自身が謎を解かなければならない本格派で、行き先や試せるコマンドが膨大なため総当りが通じにくく、選択肢分岐もあり、難易度は非常に高い。

シナリオは終始、重くシリアスな雰囲気で、登場人物たちも互いに仲が悪く、いくつかのグループに分かれて行動してしまうことが多い。女の子が単独行動を取ろうとするイベントを放置すると、その女の子が遺作に捕まってしまい、1人、また1人と仲間が消えていくサイコホラー風の展開となっていた。

ハッピーエンドを迎えるためには、誰一人遺作に捕まらずに脱出する必要があるが、その際のアダルト要素はパンチラ、用便中のトイレを開けてしまった、といった程度のもので、和姦要素はほとんどない。主なアダルト要素は遺作による陵辱シーンで、各女の子1人につき1つ、女の子が消えた後に現れるビデオテープを、主人公がデッキで再生してしまう、という形を取っている。言葉責め、縛り、ロウソク、剃毛といったSM要素や、放尿、アナルといったプレイの他、珍しく男が男を辱める男色シーンも一部に含んでいる。

ファンディスクとしてサブヒロイン達とのハッピーエンドやパロディを収録した『盗作』が通信販売されている。続編に『臭作』(1998年)、『鬼作』(2001年)があり、後に「伊頭家シリーズ」「おやぢシリーズ」と呼ばれ、この時代を代表する人気シリーズとなった。派生作品としてOVA版小説版がある。

個人的な印象としては、ビジュアルも音楽も雰囲気にマッチしていて、なかなかの緊迫感が楽しめる作品である。難しい謎解きが人を選びそうだが、理不尽さはそれほどでもないので、マメさと根気があれば自力攻略できたかもしれない。ホラー系の陵辱モノながら行為自体はソフトなことが多く、極端な暴力描写やグロ要素がないのも印象的だった。


調査担当

『インモラルスタディ シナリオ1 白川玲子』 概要

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©1995 ScooP
インモラルスタディ シナリオ1 白川玲子 (ScooP)

・1995年08月25日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・1996年09月20日 Windows用 CD-ROM版

90年代中頃の作品で、家庭教師となって箱入りのお嬢様にイタズラを仕掛けていくアダルトアドベンチャー。『インモラルスタディ』シリーズの1作目。

主人公「教師一筋」は日本で五本の指に入るといわれる凄腕の家庭教師。大金持ちから引く手あまたの彼は、温室育ちのお嬢様たちを言いくるめ、体を開かせるスリリングな遊びを楽しんでいた。今回の依頼は、家電メーカーの重役の令嬢「白川玲子」の数学嫌いを治して欲しいというもの。主人公は玲子に会って早々、その体をモノにするため、数学にかこつけて様々なイタズラを仕掛けていく。

ゲームシステムは選択肢型のADVだが、どの選択肢を選んでも展開は変わらず、ゲームオーバーもなく、おそらく選択肢はフェイクである。セックスシーンでは「指でかき回す」「引っ張る」といったコマンドが出て、総当りすることで進展していくコマンドADVのような操作となっている。

登場人物は主人公と屋敷に仕える家政婦、お嬢様の3人だけである。シナリオはモラルの低い主人公が、詭弁と屁理屈で世間知らずのお嬢様を強引に説き伏せ、家政婦にバレそうになるピンチを乗り越えながら、衣服を一枚一枚脱がせ、本番行為を目指していくコミカルな展開である。

本作品の最大の目玉となっているのがアニメーションで、通常は静止画中心に話が進むが、胸を揉みしだくシーン、フェラチオ、ピストン運動の3箇所に、大きく複雑な動きのアニメーションが施されていた。

続編として、同年に『インモラルスタディ シナリオ2 飯嶋由佳』、『インモラルスタディ シナリオ3 朝倉まなみ』が続いている。

個人的な印象としては、当時流行のアニメーションアダルトゲームの一つで、シナリオ性もゲーム性も極端に低いものの、動きのインパクトが大きい。アニメ塗りにしては丁寧で繊細なタッチで、そのまま複雑に動かすという凝った試みに挑戦している。途中読み込みにかなり時間がかかり、テンポが悪いのが難点か。


調査担当

『ロマンスは剣の輝き -THE LAST CRUSADER-』 概要

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©1995 FAIRYTALE/F&C co.,ltd.
ロマンスは剣の輝き -THE LAST CRUSADER- (フェアリーテール)

・1995年06月23日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版

90年代中頃の作品で、中世ファンタジー風の世界を舞台にしたアダルトRPG。

主人公「ルーン」は孤児出身で、スケベで情熱的な冒険者である。ふとした偶然から王女「セシル」の窮地を救い、一目惚れしてしまったルーンは、再び彼女に近づくチャンスを得るため、国王の主催する冒険者の祭典「アドベンチャーレース」への参加を決める。ルーンの身を案じて付いてきた幼馴染の魔術師ミルフィと神官のミネル、旅の途中で知り合った神官戦士リーナ、竜のアルビオンをパーティに加え、一行は課題となったアイテムを求めて西に東に冒険を繰り広げる。

ゲームシステムは半フィールド型のRPGである。街中や街道、山道などの探索フィールド(ダンジョンにあたる)は通常の自由に動ける2D見下ろし型だが、街から街へ、街から探索フィールドへ、といった移動部分は自由がなく、縮小マップを使って過程が省略されている。

他にも変わった仕様が多い作風で、例えば戦闘画面は「タクティカルコンバット」と呼ばれる、SLGのような移動に自由があるコマンドバトルである。また、戦闘で得た経験値は全員で共用で、任意のメンバーの好きなステータスに振り分けられるため、育成の自由が非常に高い。さらに、装備品は基本的に初期装備だけで、ショップで金銭を払い、錬金術を使って強化していく仕組みとなっていた。

シナリオの序盤は、一本気な若者の主人公が、国王に認められて王女と添い遂げるため、指定されたアイテムの回収を目指す流れである。たどり着いた街では、モンスターの跋扈により住人が困り果てていて、その討伐がてら偶然に目当ての品が手に入るケースが多い。行き先が2択になっている場合があり、その選択により仲間に加わるメンバーが変わり、後のシナリオにも影響するなど、一部にマルチシナリオ要素を備えていた。

シナリオの終盤は、封印された魔王の復活をめぐる陰謀が絡んだシリアスな展開である。こちらもマルチシナリオ、共通パートが入り混じっており、結末はヒロイン二人のマルチエンドになっていた。一部に悲劇的なロマンス、ほろ苦い展開を含んでいるのが非常に特徴的である。

アダルト要素の比重は、全体のボリュームからすると平均的である。パーティメンバーが主人公の気持ちを知りつつ、頼み込んで一夜限りの思い出に抱いてもらうケースの他、たまたま無防備な姿を見てしまうケース、村娘がモンスターに襲われるのを目撃するケース、有料でエッチなサービスを受けるケースなど様々である。

続編として『ロマンスは剣の輝きII』(1999年)が続いている。関連商品に小説版がある。

個人的な印象として、操作の忙しさが足を引っ張っていて、戦闘の度に各ユニットを移動させながらのコマンド操作をこなさねばならず、『Rance4』(1993年)のようなオートモードもないため、ザコ戦が煩わしい。マウス頼みなのも長時間はつらいものがある。しかしビジュアルは当時のトップレベルで、自由度の高い育成要素は面白く、シナリオは硬軟併せ持ったバランスに仕上がっている。総合力においては高クオリティでユニークな作品といえるだろう。


調査担当

アダルトゲーム 発売順タイトル一覧 1995年

・主に国内で販売されたPC向け18禁タイトルを対象にしていますが、一部に非アダルト作品を含みます。
・PC-9801版、FM-TOWNS版など別ハード向けにパッケージが複数ある場合は、最も発売日が早い物のみを掲載しています。

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調査担当

『黒の断章』 概要

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©1995 AbogadoPowers
黒の断章 (アボガドパワーズ)

・1995年07月14日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 DOS/V用 3.5インチFD版
・1997年08月08日 セガサターン用(18歳以上推奨) 初回限定版 通常版
・2004年01月30日 Windows用 CD-ROM
  『黒の断章 THE LITERARY FRAGMENT / for Win SS改訂版
・2005年03月18日 Windows用 DVD-ROM
  『黒の断章 THE LITERARY FRAGMENT / for Win SS改訂版
・2007年11月29日 ダウンロード販売開始(Win SS改訂版)
  【Gyutto】【DLsite】【DL.Getchu】【DMM

90年代中頃の作品で、二人組の探偵を主人公にしたホラー系のアダルトアドベンチャー。アボガドパワーズの2作目。

事件は主人公たちの暮らす都内のマンションで起こった。一家4人が猟奇的な手口で惨殺されたのだ。小さな探偵事務所の所長、女たらしで不敵な性格の「涼崎」は、好奇心から警察の捜査に首を突っ込み、心理分析のプロ「草薙」、涼崎を慕う助手の「明日香」と協力して、事件の周辺を調べ始める。だが、惨劇はほんの始まりに過ぎなかった。主人公達を嘲笑うかのように起こる第二、第三の事件に謎は深まり、次第に三人の運命は、涼崎の過去にまつわる忌まわしい何かに絡め取られていく…。

システムは移動先に自由があるタイプのADVで、コマンドメニューはなく、操作は『ELLE』(1991年)のようなクリック式である。矢印型のポインターを人物の口の上に持ってきてクリックすれば「話す」、家具や装飾品の上でクリックすれば「調べる」といった具合に、直感的に探索できる仕組みとなっていた。選択肢も所々で登場するが、どちらを選んでも結果は変わらず、おそらくフェイクである。

過去の記憶の欠落や悪夢に苦しむ、女たらしでワイルドな風貌の探偵と、それを横から観察するヤサ男風の元心理分析官、この二人組が主人公なのが特徴的で、主観は自動で切り替わっていく。

シナリオは、序盤が探偵を主人公にしたミステリーとして始まるのに対して、中盤は次第に怪奇色が濃くなっていき、終盤は高名なフィクション群「クトゥルフ神話」を題材にしたホラー作品になるのが特徴的である。行き先の選択順や発見物によって演出が多少変化することがあるが、エンディングは共通で、ほぼ一本道である。

Hシーンはすべて、主人公が女性から誘われる形の穏当な和姦で、ホラー作品には珍しく、SM要素や陵辱、異種姦はない。代わりに流血や内臓露出を含むグロテスクな死体描写が所々に見られる。

続編に『Esの方程式』(1996年)がある。家庭用ゲーム機に移植された際は、声優によるボイスがあてられ、原画家は同じまま、ほぼ書き直しに近い形でCGがリメイクされており、さらにそれがWindows版としてPCに逆移植された。派生作品にOVA版、DVD-PG版、小説版などがある。

フェアリーテール・ハードカバーの『ネクロノミコン』と同じく、クトゥルフ神話を題材にしたシリアスな怪奇ストーリーだが、こちらは序盤で探偵物ミステリーを装い、思わせぶりな伏線が仕掛けられた、くせだま的な作風である。

個人的な印象として、スリリングな展開に音楽もビジュアルもマッチしており、ミステリーとしてもホラーとしてもそこそこ楽しめた。難点は操作の煩わしさで、場面を進展させるため、日常の何気ないシーンでも、画面中の目に付く物を総当りでクリックする必要があり、これが意外に難度が高く、慣れるまでイライラするかもしれない。


公式ページ
http://www.scarecrow.co.jp/abp/kuro/index.html


調査担当

『夢幻泡影』 概要

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©1995 ALICESOFT
夢幻泡影 (アリスソフト)

・1995年07月07日 Windows3.1/PC-9821/FM-TOWNS兼用 CD-ROM版
・1995年07月07日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・1998年11月26日 Windows95/98/NT用 CD-ROM版
・2003年04月11日 配布フリー化宣言

90年代中頃の作品で、厭世的な人物の残り僅かな日々を描くアダルトアドベンチャー。アリスソフトの25作目である。

主人公「久遠(名前変更可)」は、両親の事故死で妹の「世羅」と共に孤児となるが、奇怪な人物「和歌子」に引き取られ、経済学を徹底的に叩き込まれて成人し、若干27歳で日本を支配出来る程の富と権力を持つまでになっていた。そんなある日、久遠は原因不明の病で倒れ、余命幾ばくもないことを知らされる。以前から虚無主義に囚われていた久遠は、高層ビルの最上階を大正時代風のレトロな豪邸に改造し、そこで退廃的な生活を送りながら死を待つことを決意する。果たして彼は、どんな最期を迎えるのだろうか…?

システムは選択肢分岐型のADVだが、自由度とランダム要素があり、かなり風変わりである。主人公が寝起きする自室を基点として、毎朝その日の仕事と、邸内でどう過ごすかを選択していく。仕事は「軍事関係」「服飾関係」といった7種類の事業で、特定の業種を選び続けることでイベントが進行し、シュールなエンディングを迎えることがあった。

また、仕事後の「寝る」「世羅の部屋に移動」「客間に移動」といった選択肢で様々な人物と遭遇し、展開によってはセックスや陵辱プレイに発展していく。この部分にランダム要素や周回要素があり、偶然や周回数によって選択肢が現れたり、前回のプレイ内容により選択肢が出なかったりする、変わった仕様となっていた。

ゲームの残り日数は決まっておらず、特定のイベントを進めた時点で終了となる。こなしたイベントや選択肢により、41種類ものエンディングを迎える。このエンディングの傾向も変わっていて、作品自体は暗くシリアスな雰囲気だが、なぜか番外編のような笑いを取る方向のオチにも力が入っており、エンディングの半数を占める。

主な登場人物は主人公と、主人公と一緒に育った男性秘書、同じく一緒に育った妻、実の妹、嗜虐心をそそるメイド、享楽的なメイド、献身的な看護婦、売れっ子の女性アイドル、性別不明の詩人などである。主人公は妹以外にはニヒルで冷淡な態度を取っていて、サディスティックな言動や権力で他人を弄ぶのを好む面もあり、悲惨な最期を迎えることが多い。一方、ごく一部で純愛を獲得し、満足を得る結末も用意されていた。

アダルト要素では、この当時としては珍しく、実の妹との近親相姦が描かれている。ソフ倫にはこの時期から、近親相姦や売春といった社会規範に反する行為を、明るく肯定的なタッチで描くことは許されず、暗く否定的な態度で描けば大丈夫、という審査基準があったといわれている。

退廃的な人物を主人公にした陵辱メインのゲームで、後に一般的になるが、時期的にかなり早い段階の作品といえるだろう。耽美、厭世観、終末的雰囲気といった、それまでのアダルトゲームにない要素をもったユニークな作風だったが、個人的には一つ一つの経緯や結末があっさりし過ぎて、ストーリー面での奥行きに乏しく感じるのが残念だった。


調査担当

『ばにぃはんたぁ零』 概要

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©1995 JANIS
ばにぃはんたぁ零 (JANIS/すたじお実験室)

・1995年04月28日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・1996年07月12日 Windows3.1/95/Macintosh用 CD-ROM版

90年代中頃の作品で、平凡な会社員が変身ヒーローになって謎の組織と戦う、ギャグタッチのアダルトアドベンチャー。開発は法人化前の「すたじお実験室」、販売はスペースプロジェクト系列の「JANIS」である。

舞台は現代の日本。主人公「零一」は平凡なサラリーマンである。経理部長である父親が会社の金を持ち逃げした件で追求された零一は、父の無実を証明するため捜査を始めるが、突然、謎のバニーガール集団「ネオバニー」に襲われる。公衆の面前で恥辱を受けそうになる寸前、駆け込んだブティックで出会ったのは、伝説の英雄が愛用した黒いマタドールスーツだった。スーツに込められた愛と情熱で変身した零一は、「バニーハンター零」としてネオバニーの刺客たちを返り討ちにし、Hなお仕置きで心を開かせ、事件の手がかりを掴んでいく。

システムはコマンド選択式で、移動先に自由があるタイプの探索ADVである。しかし終盤にはマルチエンド用に多少の選択肢もあり、さらにカードバトル要素とも組み合わされている。基本的には、会社やタバコ屋、自宅、商店街、学校といった移動先を巡回し、「Look」や「Talk」といったコマンドを総当りすることで新しい情報やアイテムを入手し、突発的なバトルに勝利することで、物語を進展させていく一本道の展開である。

カードバトルは「バトルスキンパニック」(1988年)のように、手札の数字の大小を競うシンプルなものである。運頼みな面もあり、ゲーム性はさほどない。負けてもその場からやり直せるので、難易度は易しい。

シナリオは、平凡で冴えない青年の主人公が、服の力を借りてキザで情熱的なヒーローに変身し、セーラー服や体操着、コマンドー風、下着姿、ナース服の女の子達を撃退していくバトル物である。とぼけた設定や勢いまかせの超展開が多く、作風は非常にコミカルである。

ヒロインは毎回どこからともなく現れ、主人公のピンチを救っていく「プリンセスバニー」の他、ラスト付近の選択肢の選び方によっては、敵のバニーや会社の先輩、銭湯の未亡人&娘と結ばれる個別エンドが用意されていた。アダルトシーンは同意を得ないまま押し倒したり、拘束するケースもあるが、おおむね和姦で行為はソフトである。

関連商品は小説版、フォトCD、マウスパッドなどがある。

個人的な印象としては、ストーリーは短く、ゲーム性もあまりないが、軽快なテンポとおバカなノリ、高クオリティなビジュアルが揃った魅力的な作品である。銭湯の母娘のHシーンは親子丼となっていて、後に一般的な題材となるが、時期的にかなり珍しいのではないだろうか。


調査担当

『花の記憶』 概要

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©1995 FOSTER JAPAN
花の記憶 (Foster)

・1995年06月09日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 Windows95用 CD-ROM版
・2000年11月24日 Windows95/98用 DVD-ROM 『花の記憶 わん・つう・すり~』に収録

90年代中頃の作品で、5人の女性達の過激な性体験を描いたオムニバスのアダルトアドベンチャー。Fosterの三作目。

システムはオムニバスと選択肢分岐ADVの組み合わせである。冒頭で5人の女の子の中から一人を選び、ショートエピソードを鑑賞していくことになるが、それぞれ途中の選択肢分岐により展開が全く異なるため、1人当たり2、3種類のストーリーを楽しめる印象である。1種類でもクリアすれば、再スタート時には分岐を図示したチャートが表示され、好きなシーンから始められるのが特徴的である。

シナリオは、電車内で痴漢を目撃した女子校生が襲われたり、オタクな女の子が突然現れた触手に陵辱されたり、オナニーが見つかってレズプレイに発展したり、OLが雌犬として調教される妄想にふけったりと、女性を主人公にしたアダルト重視でアブノーマルなセックスが持ち味の作風である。それぞれ独立したストーリーだが、ヒロインが別のヒロインのエピソードで登場したり、共通の知り合いがいたりで、軽い繋がりを感じさせる演出となっている。

また、どの女の子も極端に淫乱に描かれているのが特徴で、些細なきっかけで興奮し、一旦スイッチが入ってしまえば、痴漢だろうが触手だろうが、悦んで積極的に応じてしまう変態的な描写になっている。一部の強姦や露出プレイなどの陰惨なシーンも、結末は夢オチだったり、ヒロインがドMな適性の高さで貪欲に受け入れてしまったりと、楽天的なオチになるのがお約束となっていた。

続編は『花の記憶 第二章』(1996年)、『第三章』(1997年)…と続き、2002年の『第七章』まで、ほぼ一年に一本ペースの多作なシリーズとなった。

同社の『ここは楽園荘』(1994年)と同じく、実用性に特化したシリーズで、ゲーム性やシナリオ性はあまりなく、後の言葉でいう抜きゲーに近い作風である。個人的には女体にも関わらず、筋肉や腱の陰影が細かく、隆起が美しく描かれているのが印象的だった。ビジュアルや痴女っぽさが好みに合えば、実用性は高かったことだろう。


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調査員プロフィール
80年代半ばに登場した学習型AI。主食はエロゲのインストールディスク。電波系、欝、グロ、萌え萌えした作品が苦手。ゲーム性のあるもの、ギャグ作品が好き。
メーカーサイト
一部、これらのメーカーサイト様のWEB素材を各ガイドラインに従い引用しています。このサイトからの二次転用を固くお断りします。

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