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古今のアダルトゲームを広く浅く調査及び成る丈簡潔にご報告致します

『きゃんきゃんバニースペリオール』 概要

きゃんきゃんバニースペリオール サンプル きゃんきゃんバニースペリオール サンプル
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©1990 F&C Co.,Ltd.
きゃんきゃんバニースペリオール (カクテル・ソフト)

・1990年04月16日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 PC-8801用 FD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 MSX2/2+用 FD版
・****年**月**日 PC-9801用 3.5インチFD 廉価版
・****年**月**日 PC-9801 NOTE専用 3.5インチFD 廉価版
・****年**月**日 X68000用 FD 廉価版

90年代初頭の作品で、スケベな青年が不思議な手帳の力を借り、女の子を口説き落としていくナンパアドベンチャー。『きゃんきゃんバニー』(1989)の続編。

前作で「亜理子」からもらった手帳の力により、意中の女の子と仲良くなった筈の主人公「たけし」だったが、今は恋人もなく、望遠鏡で女性宅の覗きをしていた。そこに亜理子が現れ、たけしの現状を嘆き、再び魔法の手帳を手渡した。今度の手帳はナンパのアドバイスをくれる人格「ボブ」と会話できる奇妙なアイテム。主人公はボブと相談しながら、様々なシチュエーションで女の子の攻略法を探っていく。

システムはナンパシミュレーション風だった前作と大きく異なり、特殊な形態のアドベンチャーである。

合計12人の女の子がテーマ別に3つのグループに分けられていて、「制服むんむんセット」はオムニバスのショートシナリオ4本、「女子大生おかわりセット」は、2人組の女の子をまとめて口説くシナリオ2本分が、1本のシナリオの中で分岐構造となっている。「セーラー服ゆうやけセット」では、遊園地で出会った女の子グループ4人の中から1人を選び、順番に口説いていく。

冒頭で主人公の血液型、性格、職業を入力する必要があり、その設定によって会話の内容や女の子との相性が変化し、組み合わせによっては攻略できないケースもあった。手帳からのヒントや相手の反応を頼りに、会話や行動コマンドの中でトラブルを乗り越え、好感度を上げる方法を見つけ出し、女の子とのHに持ち込めばクリアである。

シナリオはスケベで軽薄な主人公が、相手の性格に合わせて笑いをとったり、趣味で気を引いたり、顔のパーツを褒めたり、悩み事に真面目なアドバイスをして心を掴み、軽いスキンシップから発展してその気にさせていく流れが基本である。攻略対象は受付嬢、看護婦、ファーストフード店員、スチュワーデス、女子大生等である。

続編として『きゃんきゃんバニースピリッツ』 『きゃんきゃんバニープルミエール』 『きゃんきゃんバニーエクストラ』 『きゃんきゃんバニーリミテッド 5 1/2 』 『きゃんきゃんバニープルミエール2』などが続き、家庭用ゲーム機にも活発に進出している。

シリーズ中で最も難易度が高い作品として知られる。その理由は、好感度が非表示になったことでコマンドの有効判定が難しい点、地雷となるコマンドや回数制限のため総当たりが通じにくい点、設定入力の時点で詰んでいても分からない点などがあり、自力攻略となると試行パターンが多すぎて莫大な時間を浪費しただろう。しかし豊富なボリュームとビジュアル、軽快なギャグで人気は高かったようだ。
調査担当

『FOXY』 概要

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©1990 ELF
FOXY (エルフ)

・1990年02月06日 PC-9801用 3.5インチFD版
・****年**月**日 PC-8801用 FD版
・****年**月**日 MSX2/2+用 FD版

90年代初頭の作品で、SF風の世界を舞台にした成人向けのウォーシミュレーションゲーム。

西暦2001年、未来的な都市NEO-TOKYOは、巨大コンピューターFOXYによって管理され、人々は平穏に暮らしていた。ところが突如、「レッド軍」を名乗る正体不明の軍隊が襲来し、FOXYを使って街を破壊し始めた。管理局はこれに対抗して「ブルー軍」を組織したが、数で劣る上、敵の洗脳兵器のため連戦連敗。ブルー軍のエースであり、女好きでナンパな性格の主人公は、恋人であるオペレーター「ユキ」のサポートを受けながら、反撃の糸口を探っていく。

システムは、当時ヒットしていた『大戦略』や『ファミコンウォーズ』を思わせる、ターン制の戦略シミュレーションで、戦車、歩兵、長距離兵器、航空機などのユニットをマップ上で動かし、敵を撃破していくウォーゲームである。敵を全滅させるか、歩兵で敵の本拠を制圧すればステージクリアで、会話シーンとご褒美CGを挟み、次のマップへ移行する。マップは全部で16ステージとなっていた。

ユニットの引き継ぎ、成長、生産はなく、使用できるのはマップごとに固定配置されたユニットだけの簡素なシステムである。ダメージが回復できる「工場」や、戦車vs対戦車砲といった兵器の相性、地形効果を駆使して、数や質の劣勢を覆していく点がゲーム要素となっていた。シナリオが進展するに従って配備される兵種は増え、マップも広く複雑になっていく。

アダルト要素は変則的で、敵に捕まって縛られたり、奴隷にされたり、犯されそうになっている味方の女の子を救い出す際、裸が拝めるパターンが基本だが、主人公が洗脳で正気を失った女の子を犯す場合もあり、襲ってきた敵や臆病な味方、反抗的な民間人に対し、Hなお仕置きをするヤンチャな面もあり、エロさは控えめだがバラエティに富んでいる。女性の陰部は無修正だが、無毛無陰唇縦筋一本で表現するエルフ独特の手法となっていた。

続編に『FOXY2』(1991年)がある。また、同様の戦術級SLGとして『SHANGRLIA』(1991年)のシリーズが続いている。

ドラゴンナイト』(1989年)のヒットにより、トップメーカーに躍り出たエルフの野心作で、一般ゲームと比べるとさすがに簡素な部分や粗さが目立つが、それまでアダルト作品にSLGがほとんどなかった事を考えると、ゲームとしてちゃんと成立している時点で価値が高い。ビジュアルのレベルも高く、ボリューム感もあってクオリティは良好である。

調査担当

『雀ボーグすずめ』 概要

雀ボーグすずめ 雀ボーグすずめ
雀ボーグすずめ 雀ボーグすずめ
©1990 PONYTALE SOFT
雀ボーグすずめ (ポニーテールソフト)

・1990年02月**日 PC9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 PC8801用 FD版

90年代初頭の作品で、ストーリー仕立ての脱衣麻雀。

メインとなる「ファイティング麻雀」は、生き別れの祖父「中(チュン)」により、腕をサイボーグに改造されてしまった主人公「すずめ」が、悪の秘密結社「大黒堂」を倒すため、街中に潜んでいる7人の刺客と対決していく、といった筋書きである。刺客はすべて女の子で、衣装は学生服、バニーガール、チャイナドレスなど様々である。

マップ上のキャラを操作して攻略場所を選び、刺客を倒すことで行ける場所を増やしていく流れで、ゲームを有利にするアイテムが購入できるショップも存在する。

麻雀は二人打ちで、相手より先に3回あがる、もしくは相手の点数を0にすればクリアである。敵も味方も「積み込み」による補助が標準となっていて、手牌は最初からある程度揃っている。主人公の場合は、腕がアイテムのソケットの役目を持っており、勝負前に「ピンフパーツ」「タンヤオパーツ」といった物の中から好きな物を選ぶことにより、あらかじめ役の狙いを定められる。点数の高い役ほどパワーの消費が激しく、戦略要素となっている。フリテンや役なしでもあがれてしまうが、その場合は「チョンボ」として負けになってしまうシビアな面もあった。

主人公も含めて1回あがられる毎に女の子の衣装が薄くなり、最終的に全裸に近い格好になるが、肝心な部分は手で隠している場合が多く、アダルト描写はソフトである。

オマケとしてひたすら麻雀を楽しむ「フリー麻雀」、ブランドのデビュー作『ポッキー』(1989)のキャラクター達が登場するポンジャン風の脱衣ゲーム「ポッキー麻雀」も収録している。

個人的な印象として、操作やシステムに慣れが必要だったりと、色々と難点があるものの、コンティニューがあるため気楽に楽しむ事ができ、スピーディで緊張感もある仕上がりとなっている。PC-88が主流だった時代の末期にあたり、200ライン最大8色の限界に迫った美麗なビジュアルを誇った。

調査担当

『季刊 ディスミックス 年末号』 概要

季刊 ディスミックス 年末号 季刊 ディスミックス 年末号
季刊 ディスミックス 年末号 季刊 ディスミックス 年末号
©1990 M-project/SOFTPAL Inc.
季刊 ディスミックス 年末号 (M-project/ソフパル)

・1990年12月**日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版

美少女CGをメインテーマにしたデジタルマガジン『ディスミックス』の3作目。実質的にシリーズ最終号となった。

内容はプロのCGクリエーターと一般投稿によるCG集『CG MIX』、連載小説『ユニコーン・コントラクト』の第2話、ちょっぴりHなミニAVG『SILKY』、CG作成講座『あそうみるくのCG塗ろうゼ!』、同人ソフトなどを紹介する『電脳刑事コクチバン』、プレゼント情報やスタッフコメントを掲載する『ディスミックス通信』の6つとなっていた。

連載小説は緒に就いたばかりで、アンケートやイラストの募集告知もあり、休刊となる気配は感じられないが、この号を最後に発行は途絶えた。定価は4200円と前作より割増しで、反対に内容は若干ボリュームが落ちている印象である。

個人的に、『SILKY』は唐突なシナリオ、ゲーム性の無さ、アダルト要素の少なさで残念なクオリティーだが、後に設立されるソフパル傘下の人気ブランド『天津堂』を感じさせる塗りが印象的である。季刊誌として成功しなかった『ディスミックス』だが、90年代を支える若いクリエイター達が多数関わり、経験を積むのにそれなりの役割を果たしたのではないだろうか。

調査担当

『季刊 ディスミックス 創刊号』 概要

季刊 ディスミックス 創刊号 季刊 ディスミックス 創刊号
季刊 ディスミックス 創刊号 季刊 ディスミックス 創刊号
©1989-1990 M-project/SOFTPAL Inc.
季刊 ディスミックス 創刊号 (M-project/ソフパル)

・1990年04月**日 PC-9801用 3.5インチFD版/5インチFD版

前年の『創刊準備号』に続くデジタルマガジンの2作目。正式名称は『電脳アクセス ディスクマガジン 季刊ディスミックス』の創刊号である。

内容はプロの作家陣と一般からの投稿による美少女をテーマにしたCG集「CGMIX」、連載小説「ユニコーンコントラクト」の第1話、ミニゲーム「15パズりんぐ」、ギャグタッチのミニAVG「MJ-12の謎」、漫画家あらきあきらによるHな紙芝居「ふにふにシアター」、求人情報やパソコン通信のホスト局を紹介する情報コーナー「電脳刑事 コクチバン」、CG作りの基本的なテクニックを紹介する「あそうみるくのCG塗ろうゼ!」、編集後記やプレゼント情報を掲載した「ディスミックス通信」の8本となっていた。

定価は3500円で、当時の標準的なPCゲームの定価7000~8000円に対して半分程度の価格設定だった。内容を占めるCGの比重が高く、レベルの高い物から低いものまで自由で雑多な雰囲気を楽しめる。

同年に『年末号』が続いている。

創刊準備号の健全な一般向け美少女CG誌の路線を受け継ぎながらも、アダルト向けのショートストーリーを含んでいるのが大きな変更点である。もっとも、当時の一般向けパソコン雑誌にも18禁ソフトの紹介コーナーがあるのが普通で、それらの刊行物の購入に年齢制限がなかったこともあって、境界があやふやな時代だった。PCソフトで明確な住み分けがなされるのは『電脳学園』(1989)の訴訟などを経ての事だった。

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『はっちゃけあやよさん2 いけないホリデイ』 概要

はっちゃけあやよさん2 いけないホリデイ はっちゃけあやよさん2 いけないホリデイ
はっちゃけあやよさん2 いけないホリデイ はっちゃけあやよさん2 いけないホリデイ
©1990 HARD
はっちゃけあやよさん2 いけないホリデイ (HARD)

・1990年04月26日 PC-8801用 FD版
・1990年09月14日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・1990年10月16日 MSX2/MSX2+用 FD版
・1991年09月06日 X68000用 FD版
・1993年02月13日 FM-TOWNS用 CD-ROM 『はっちゃけあやよさん123』に収録
・1999年10月29日 Windows用 CD-ROM 『はっちゃけあやよさん123 For Windows』に収録

90年代初頭の作品で、二人の女子校生のHな体験を描いたアダルトアドベンチャー。『はっちゃけあやよさん』(1989)の続編である。

前作のアルバイトでお金を貯めた「あやよさん」は、同級生の「トモコ」を誘い、日曜日にショッピングに出かけた。普通に買い物を楽しもうとする二人だが、街で道を聞くために声をかけた人物は怪しい奴ばかり。やっと辿り着いたお店では店員に騙され、Hな悪戯をされて・・・?

システムは選択肢タイプだが、分岐点は冒頭の一箇所だけで、後の選択肢はクイズ問題かコマンド風である。冒頭で映画館、本屋、靴屋のどれを選ぶかによって3種類の展開があり、すべて見終わるとエンディングとなった。

シナリオは2人の女の子のどちらか一方が店員に襲われたり、秘薬の力(?)で映画の中の登場人物になったりと、トラブルに巻き込まれていく展開となっていた。

口や指先の動き、胸の揺れなどが部分的にアニメーションする仕様で、CG枚数は前作に比べると増量され、メッセージも大きく見やすくなっている。局部の描写はやや控えめになったが、形状が視認できる範囲で完全な修正には至っていない。また、PC-88版とPC-98版以降との絵柄が原画レベルで全く異なっている。

続編として『はっちゃけあやよさん3 私、逝っちゃったんです』『はっちゃけあやよさん4 セクシーオリンピック』『はっちゃけあやよさん5 ピカピカの小惑星』が続いた他、1~3をまとめた復刻版がFM-TOWNSとWindowsで発売されている。

「はっちゃける」という言葉についてだが、当時は一般的な日本語ではなく、北海道方言「はっちゃき(熱心な様子)」に由来し、テレビドラマ『あばれはっちゃく』(1979年~1985年)の中のセリフから「はじける」というニュアンスで2000年代に広まったようだ。その前段階として本作品のように「はっちゃけ」というフレーズがあったようだが、どういう意味合いだったのかは不明で、語呂の良さから何となく選ばれたようである。

調査担当

『TWILIGHT ZONE Vol.4 特別編』 概要

トワイライトゾーン Vol.4 特別編 サンプル トワイライトゾーン Vol.4 特別編 サンプル
トワイライトゾーン Vol.4 特別編 サンプル トワイライトゾーン Vol.4 特別編 サンプル
©1990 GREAT
TWILIGHT ZONE Vol.4 特別編 (GREAT)

・1990年04月01日 PC-9801用 3.5インチFD版
・****年**月**日 PC-8801用 FD版
・****年**月**日 MSX2用 FD版

90年代初頭の作品で、女の子の姿をした異星人達を精子で倒していくギャグタッチのRPG。『TWILIGHT ZONE』シリーズの4作目である。

西暦19XX年冬、地球は少女の姿をした異星人達の侵略を受け、各国政府はまたたく間に支配されてしまった。人類の抵抗は民間人によるパルチザンへと移っていったが、そんな中、異星人は男の精液をかけると消滅することが判明し、戦いは銃器から下半身を使ったものへと変化する。そして異星人の飛来から一年、一人の若者が異星人との戦いに立ち上がろうとしていた・・・。

これまでのシリーズと全く違うシステムで、ドラクエ風の俯瞰式2Dフィールドを歩き回り、鍵となるアイテムを集めたり、足止めする敵キャラを倒して探索可能なフィールドを広げていく流れである。フィールドにはダンジョンや宿泊施設、アイテムショップなどが散在しており、一度行った場所はタクシーでワープすることが可能である。

戦闘は最大4人パーティのコマンド選択式で、敵キャラは半裸の女の子の姿をした異星人である。通常攻撃は自ら飛ばす精液によるものとなっている。また、各キャラが「正常位」や「縛り」「スチュワーデスの服(相手に着せる)」など、固有の特殊コマンドを備えているのも特徴である。

シナリオはマネキン愛好家やパソコン少年など、マニアックな趣味を持つ仲間達を集め、敵の本拠地を目指していく流れで、比較的シリアスだった前作と比べるとコミカルなタッチである。アダルト要素は半裸の敵キャラがやたら出てくるのみで、控えめである。

当時のアダルトRPGが古典的な階層式のダンジョンから抜け出せずにいた中、いち早くフィールド式を取り入れたユニークな存在で、ストーリーもおバカでインパクトのあるものだった。しかしエンカウント率やレベルアップで極端にテンポが悪く、ゲーム性が足かせになっている印象である。

調査担当

『天使たちの午後Ⅲ 番外編』 概要

天使たちの午後3 番外編 サンプル 天使たちの午後3 番外編 サンプル
天使たちの午後3 番外編 サンプル 天使たちの午後3 番外編 サンプル
©1990 JAST
天使たちの午後Ⅲ 番外編 (JAST)

・1990年10月**日 PC-8801用 FD版
・1990年10月**日 PC-9801用 5インチFD版/3.5インチFD版
・1990年**月**日 X68000用 5インチFD版
・1993年03月01日 PC-9801用 3.5インチFD 『反省版』
・1995年11月17日 PC-9801用 3.5インチFD 『天使たちの午後Collection2』に反省版を収録

90年代初頭の作品で、様々なタイプの女の子に言い寄ったり、誘われてセックスをこなしていく明るいタッチの学園アドベンチャー。『天使たちの午後』シリーズ通算6作目にあたる。無修正画像が仇となり、翌年の『沙織事件』の際に摘発され、回収処分となった事で知られる。

お調子者でスケベな学生の主人公が、親しい女友達やスケ番、後輩、バイト先の店員達と会話を交わし、エッチにもちこんでいく一本道のストーリーで、最終的な目標は清楚なお嬢様「高円寺 瑠璃」である。タイトルは「Ⅲ 番外編」となっているが、学園モノという以外『Ⅲ ~リボン~』との共通点は全くなく、独立した作品である。

システムはコマンド選択型で、移動先にほぼ自由がないタイプのADVである。「話す 恭子」といった風に、コマンドを片っ端からこなしてフラグを見つけ、会話を進めるうちにセックスシーンに発展する流れである。ただし、押し倒すのが早かったり、余計なコマンドを選ぶとバッドエンドが待ち構えていた。また、一箇所分岐だけ行き先の選択による分岐があり、不良少女と後輩のエピソード、どちらか一方しか体験できないようになっていた。

シナリオは、シリーズ伝統の行き当たりばったりな放蕩ストーリーで、ビジュアルは16色となったことで格段に進歩している。局部の描写はかなり露骨で、Hシーンの大半は無修正画像にあたり、中には挿入された女性器がヒクヒクと部分的にアニメーションする表現まで用いられていた。後に『反省版』として修正が施されたバージョンが発売されている。

無修正路線はシリーズの伝統だが、1991年末の時点で販売中のソフトということで、前作『Ⅳ ~ゆう子~』と共に摘発対象となったようだ。当時はソフ倫のような審査団体がなく、自主規制にしても統一の基準がなく、ソフトメーカーから逮捕者が出た例もなかった為、過激さを売りにしたソフトメーカーやブランドが珍しくなかった。関連ブランドの『フェアリーテール/X指定』がその代表格だったため、非常に目を付けられ易い状況だったと言える。回収版はシリーズ中最も人気が高く、プレミアム価格となっているようだ。

調査担当

『ドラゴンナイトⅡ』 概要

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©1990 ELF
ドラゴンナイトⅡ (エルフ)

・1990年11月30日 PC-8801用 FD版
・****年**月**日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 MSX2/2+用 FD版
・1992年09月04日 PCエンジン用 CD-ROM版

90年代初頭の作品で、ファンタジー系のRPGシリーズの第二弾。『ドラゴンナイト』の続編。

前作でストロベリーフィールズを救った主人公「タケル」は、再び放浪する中で、年寄りと若い女の子ばかりの街「フェニックス」にたどり着き、すべての女の子達が邪悪な魔女によって誘拐される場面に居合わせる。魔女はドラゴンナイトとの争いから男に逆恨みを抱いており、街から若い男を追い出したばかりか、自分を封印しようと企んだ住人達への報復に出たのだという。手厚い「お礼」を約束された主人公は、渋々ながら魔女の立てこもる塔への探索を開始する。

前作のシステムを受け継ぐ3D視点、階層式ダンジョンのRPGで、各階でレベルを整え、キーアイテムを探し出すことで上階への道が開けていく流れである。今回からパーティは最大3人で、シナリオ面もアダルト要素も大幅にボリュームアップしている。

本作品では、モンスターが全員女の子の姿をしているという、『カオスエンジェルズ』(1988)を彷彿とさせる設定となっているのが特徴的である。撃破する度に胸チラなどの艶姿を拝める他、解呪のキーアイテムを集めることで、一匹ずつ元の街の住人の姿に戻すことが出来、街での宿泊時に、それぞれが「お礼」として個性豊かな誘惑のアプローチを掛けてくる流れが待っている。モンスターは全部で28種類で、これが主なやり込み要素である。

演出面ではダンジョンの階層ごと、モンスターごとに違うBGMが設定されているという凝った仕様になっている。また、経験したHシーンを順に丸ごと回想するという先進的な機能を、同社の『DE・JA』から受け継いでいる。

続編として『ドラゴンナイトⅢ』(1991)、『ドラゴンナイト4』(1994)が続いた他、関連商品としてサントラ、PCエンジン版サントラなどがある。

調査担当

『RanceⅡ -反逆の少女たち-』 概要

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©1990 ALICESOFT
RanceⅡ -反逆の少女たち- (アリスソフト)

・1990年05月15日 PC-8801SR用 FD版
・****年**月**日 PC-8801VA用 FD版
・****年**月**日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 MSX2/2+用 FD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 FD版
・1997年12月18日 Windows用 CD-ROM 『ALICEの館4・5・6』に収録
・2003年04月11日 配布フリー化宣言
・2009年12月18日 Windows用 DVD-ROM 『アリス2010』にてリメイク

90年代初頭の作品で、中世ファンタジー風の世界を舞台に鬼畜な戦士が活躍するダンジョン探索RPG。『Rance -光をもとめて-』(1989年)の続編。

前作から半年、自由都市地帯の都市カスタムが地中に陥没してしまう事件が起こった。都市長の話によると、高名な魔導師ラギシスの弟子である4人の女の子達が、ラギシスを裏切り、街を陥没させ、さらに封印で住人達が外に出れないようにしてしまったのだという。依頼を受けた戦士ランスは、奴隷の魔法使いシィルを従え、4人の女魔法使いを討伐するべく、仕掛けだらけのダンジョンに挑む。

後に人気シリーズとなった、自己中心的で女好きな主人公と、健気な女奴隷の冒険物語の二作目である。ADV傾向の強かった前作よりはRPGらしくなった。最大3人パーティで、シィルも準主役級としてストーリーの一端を担っている。

システムは風変わりで、単一のダンジョンに潜っていく古典的なRPGだが、2D型の見下ろしマップと3D視点、イベント画面が分割で同時に表示されるという妙な仕様となっていた。マップ上の通路や部屋がスゴロクのマスのように区切ってあり、赤い明滅で主人公達の現在位置を確認し、操作していく。

戦闘はランス以外オートで、各コマンドに気力の消費値が設定されており、それをやり繰りする点が戦略要素となっていた。気力は戦闘終了後に全快するため、回復は容易である。

シナリオはダンジョンの中で様々な足止めに合うものの、特殊なアイテムや悪知恵で突破し、4人の女の子魔法使いを1人1人倒していく流れである。アダルト要素は陵辱系で、数は非常に多い。

続編は『RanceⅢ -リーザス陥落-』(1991年)。後にストーリーの主要部分を抜粋した45分程度のダイジェスト版が無料公開された。さらに、『アリス2010』(2009年)にテキストやゲーム性は当時のまま、CGや音楽を全て作り直したリメイク版が収録されている。

後にレギュラー化した「魔想志津香」「マリア・カスタード」「悪魔フェリス」「レベルアップ神」などが初登場している。また、ハニーや女の子モンスター達など、ランスシリーズに限らず、多くのアリスソフト作品に共通するシュールな世界観や、設定の基礎が出来上がりつつあったことが確認できる。


ランスワールドノート
http://www.alicesoft.com/haniwa/rance/series/post-27.html


調査担当
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調査員プロフィール
80年代半ばに登場した学習型AI。主食はエロゲのインストールディスク。電波系、欝、グロ、萌え萌えした作品が苦手。ゲーム性のあるもの、ギャグ作品が好き。
メーカーサイト
一部、これらのメーカーサイト様のWEB素材を各ガイドラインに従い引用しています。このサイトからの二次転用を固くお断りします。

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