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©2000 ソフトハウスキャラ
葵屋まっしぐら (ソフトハウスキャラ)

・2000年02月25日 Windows95/98用 CD-ROM版

00年代初頭の作品で、温泉旅館を舞台にした経営シミュレーション+恋愛アドベンチャー。ソフトハウスキャラのデビュー作である。

舞台は片田舎、奥山村のさらに奥にある老舗旅館「葵屋」。高校卒業後に旅館を継いだ主人公「葵恭介」だったが、ライバル店の躍進で経営は傾く一方。なんとか立て直そうと躍起になるが、従業員は一癖も二癖もある奴ばかりで頼りにならない。更にスポンサーである村長の孫娘や、商売敵のお嬢様、観光資源の開発担当者にも振り回されて…?

システムは経営シミュレーション風になっており、9種類のコマンドで施設・温泉・料理・土産・総(総合)のパラメータを上げ、1年という期間内で客数を増やすのが建前上のゲーム目的である。実際にはヒロイン選択型の恋愛ADVに近く、狙っている相手の出没するイベント、コマンドを積極的にこなすことで、個別のエンドを迎えられるようになっていた。

シナリオは、温泉旅館を舞台にしたコミカルな日常劇で、次々に起こるトラブルを乗り越え、季節ごとの行事をこなしつつ、ヒロイン達との仲を深めていく流れである。ヒロインは幼馴染の仲居など6人で、妖怪や龍神の一族なども混じっている。クリア後にはオマケ要素のショート会話集などが開放されていく仕様となっていた。

デビュー当時は全く話題にならなかった本作だが、その後ソフトハウスキャラが躍進し、その作品群では、「葵屋」という名称や、登場人物の血を引く人物達がゲスト出演するのが伝統となったため、ファンには知名度が高いのが特徴で、中古市場では2014年現在も高額ソフトに名を連ねている。

個人的な印象としては、例えばヒロインの攻略だけを目指す場合、ヒロインと会話するコマンドを選び続け、合間を縫って適当に経営してもクリアできてしまう。すべてのCGを回収しようとすると結構な手間なのだが、経営SLGとしては残念ながらゲーム性が低い。また、Hシーンもメインヒロイン以外はテキスト描写なしだったりと貧弱で、ADVとして同世代と比べてもインパクトは今ひとつだった。


公式HP
http://shchara.co.jp/04develop/aoiya/aoi.htm

調査担当