©2016 ILLUSION
セクロスフィア (イリュージョン)・2016年04月28日 Windows用 DVD-ROM版 【Amazon】
・2016年04月28日 ダウンロード版 配信開始 【DMM】
10年代中頃の作品で、小柄な主人公が年上ヒロインから誘惑される3DCGのアダルトアドベンチャー。発売後にVR向けの要素が追加され、国内のアダルトゲームとしては早い時期の公式VRコンテンツとなった。
主人公「桜司(おうじ)」は女の子のような見た目の一年生。本人は男らしい男になりたいと思っているが、重度のブラコンである三年生の姉「守凛」に振り回されている。生徒会長でもある守凛は、桜司を思い通りに育てるため、強引に生徒会に入れ、役員全員に彼とセックスするよう要請する。かくして、年上の女性から次々にセックスを迫られる日々が始まる。
ゲームシステムは一風変わっていて、「カップリングパズル」と呼ばれるパズルゲームをクリアすることで、9人のキャラクターの中からショートエピソードの登場人物となる2人を選出し、会話パートを鑑賞していく形である。
パズルゲームは登場人物の顔が描かれた「スフィア」と呼ばれる球体を、乱雑に積み重なっている中からポインターでなぞって消していくタイプで、特定のキャラの球体を狙って消していくことで、目当ての2人組を選ぶことができる。この時、主人公とヒロインの組み合わせで何度もクリアし、会話を進めるとHシーンが発生する仕組みだが、一部にヒロイン同士の会話をこなさなければ開放されないHシーンもあり、ゲームクリアするには全ての組み合わせを満遍なくこなさなければならない。
ストーリーは、弟の成長のためなら手段を選ばない生徒会長が、その権限と策略で女生徒や教師をそそのかし、次から次にセックスの相手をさせていく一本道の展開で、セックスを通してそれぞれの気持ちが変化していくハーレムな流れとなっていた。
ヒロインはおっとり系ぽっちゃり、黒ギャルビッチ、委員長タイプ、男装ボーイッシュなど様々な8人となっている。全員年上で肉食系なことが多く、小さな主人公と極端な体格差で描かれるのが特徴的である。
無料のスマートフォン用アプリ版も配信されていて、3DCGとHシーンがない点を除けば内容はほぼ同じであり、PC版とのセーブデータの共用も可能である。また、同年6月には追加要素となるVR版も無料で配信された。これは、ゲーム本編をVR機器で遊ぶことはできないものの、専用のソフトを起動することにより、本編のHシーンをVRで体験できる試験的なサービスだった。
個人的に、3DCGは流石の綺麗さで、動きも柔らかく滑らかであり、マウス一つで複雑な動きを演出できる操作性も優れているが、パズルゲーム要素が足を引っ張っている印象である。パズルゲームはスマホ向けの大ヒットアプリ『ディズニーツムツム』(2014年)を思わせるものの、大したハードルや達成感のあるクリア報酬はないので次第に単調作業になり、なけなしの会話パートは流れがブツ切りにされてしまう。珍しい3DCGのオネショタ、VR対応の草分け、という以外に見所に乏しいか。
公式HP
http://www.illusion.jp/preview/sec/index.php