©1997 Leaf/AQUAPLUS
To Heart (Leaf)
・1997年05月23日 Windows95用 CD-ROM 初回版 【駿河屋】【Amazon】
・1998年02月06日 Windows95用 CD-ROM 通常版 【駿河屋】
・1999年03月25日 PlayStation版 【駿河屋】【Amazon】
・2003年06月19日 Windows用 CD-ROM リニューアル版 【駿河屋】
・2003年06月27日 Windows用 CD-ROM 『To Heart PSE』 初回版 【駿河屋】【Amazon】
・2003年06月27日 Windows用 CD-ROM 『To Heart PSE』 通常版 【駿河屋】【Amazon】
・2004年12月28日 PlayStation 2版 【駿河屋】【Amazon】
・2004年12月28日 PlayStation 2用 『To Heart2 限定DXパック』に収録 【駿河屋】
・2009年07月30日 PSP用 『ToHeart2 PORTABLE Wパック』 に収録 【駿河屋】
・2011年10月27日 PSP用 廉価版 【駿河屋】【Amazon】
90年代後半の作品で、学園を舞台にしたラブコメディ系のアダルトゲーム。『雫 -しずく-』(1996年)、『痕 -きずあと-』(1996年)に続くビジュアルノベルシリーズVol.3と銘打たれている。コンシューマ移植版のヒット、そして2度のTVアニメ化により、非常に知名度が高い作品である。
(あらすじ) 主人公「浩之(名前変更可)」は、口調はぞんざいながら、心根は優しい高校生である。幼馴染や腐れ縁の友人、クラスメイトに囲まれ、平凡な高校生活を送る浩之。そんな彼にも、転機となる春が訪れようとしていた。新入生や上級生との新たな出会い。些細なきっかけで縮まる友人との距離。不器用で甘酸っぱい恋のストーリーが幕をあける…。
ゲームシステムはADVの一種で、「ビジュアルノベル」と呼ばれる形式である。テキストが全画面表示の背景いっぱいに表示されるのが特徴で、立ち絵も台詞ごとに細かく表情を変えるのが印象的である。コマンド類のない選択肢分岐型で、基本的には放課後に「2階を歩く」「学校から出る」といった行き先を選び、出会った相手との会話の中で、攻略の糸口となる選択肢を絞っていく流れである。
ヒロイン同時攻略はほぼ不可能で、攻略は狙いを1人に絞り、その出現パターンを細かくメモし、集中的に会話イベントを回収していくことになる。期間は3月から5月の頭まで、およそ2ヶ月間である。
ストーリーは、平凡な主人公がヒロイン達の抱える問題に首を突っ込み、親身に協力したり、しつこく食い下がることで心を開かせ、恋愛に発展していくのが基本的な流れである。ヒロインは世話好きの幼馴染、喧嘩友達の同級生、クラスで浮いている委員長、陽気な留学生、占いマニアの上級生、格闘少女、アンドロイド、予知能力をもった下級生など、合計9人である。
アダルト要素は1人2回戦で、クライマックス付近に集中している。オリジナル版にはボイスがなく、声が追加されたのは家庭用ゲーム機版以降となった。
関連商品は、Leafアミューズメントソフト『初音のないしょ!!』にて大きく扱われた他、シリーズ続編に『ToHeart2』『ToHeart2 XRATED』がある。家庭用ゲーム機への進出も盛んだった。地上波ラジオも放送された他、TVアニメは1997年に『ToHeart』、2004年に『ToHeart ~Remember my Memories~』として2期にわたり放送された。また、アーケード向け対戦格闘ゲーム「AQUAPAZZA」にも本作品のヒロインが登場している。
個人的な印象としては、スケジュール管理型ADVの範疇に入るものの、後の純愛系アダルトゲームの基本に近い作品である。コマンド類がなく、操作は選択肢のみな点。ストーリー重視の“読ませる”作品で、何気ない日常劇をメインにした学園ラブコメな点。主人公が下心を原動力にしたナンパ男ではなく、純愛ドラマである点。この辺りは00年代、10年代のアダルト作品で主流となった特徴である。
ヒットの要因はヒロイン達のキャラクター性の良さ、当時としては繊細なドラマ性だっただろう。特に健気でドジなメイドロボ「HMX-12 マルチ」はメインヒロインを圧倒する存在感で、本作品の顔役といえる程の人気を博している。
公式HP
https://leaf.aquaplus.jp/product/th/