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古今のアダルトゲームを広く浅く調査及び成る丈簡潔にご報告致します

『下級生』 概要

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©1996 ELF
下級生 (エルフ)

・1996年06月07日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・1997年04月25日 セガサターン版 (18歳以上推奨) 【Amazon】【駿河屋
・1998年06月26日 Windows95/98用 CD-ROM版 (ボイス付きリニューアル) 【駿河屋
・2000年06月23日 Macintosh用 CD-ROM版 【駿河屋
・2008年07月25日 ダウンロード販売 『オリジナル復刻版』 【DMM
・2015年02月26日 ダウンロード販売 『1&2コンプリートパック』 【DMM


90年代中頃の作品で、学園を舞台にクラスメートや下級生など、様々な女の子を口説いていくアダルトアドベンチャー。恋愛シミュレーションと呼ばれることもある。『同級生』『同級生2』の流れを汲む作品で、この年を代表する大ヒット作となった。

(あらすじ) 主人公「けんたろう(名前変更可)」は喧嘩が強く、女好きで有名な卯月学園の3年生。部活もなく、進路も成り行き任せな彼は、土日を使って同級生や下級生、担任の教師、バイト先の同僚、花屋の店員など様々な女の子に声をかけ、仲良くなる隙を窺っていく。1年後の春、果たして彼はどんな未来を迎えるのか…?

ゲームシステムは前シリーズの流れを汲む、スケジュール管理型のADVである。スクロールする2Dマップ上を、自キャラを操作して歩き回り、教室、テニスコート、花屋、喫茶店、家などに通い、出会った女の子と会話を重ねることで好感度を上げ、イベントを進展させていく仕組みである。

行動毎に時間が経過するタイプで、重要イベントの発生に厳しい条件があるため、自力攻略はセーブ・ロードを繰り返しつつ、自分なりのスケジュール表を作っていくことになる。行き先もヒロインの数も多く、期間は長大なため、難易度の高いやり込みゲームとなっている。

『同級生2』と大きく異なるのは、好感度上げに様々な手段がある点や、デートの行き先を好きに選べる点など、恋愛SLG的なパラメータ育成要素が目立つところである。また、出没パターンが毎週変わらないヒロインが多い点からは、ヒロインを「探す」ゲームだった同級生に対して、ヒロインの元に「通う」ゲームといえる。

更に、ゲーム内日数の長さと、操作が土日しか行えない点も特徴である。数週間から数ヶ月をかけてヒロインの好感度を上げると、土曜日にデートに誘い、日曜日に一緒に出かけられるようになる。更に数週間かけてデートを繰り返すと、別れ際に路上で抱擁、キスをしても嫌がられなくなる。やがて、デート後にセックスに誘うとOKが出る瞬間が訪れ、3回4回とデートを重ねることでセックスに慣れていき、最終的に積極的に奉仕してくれるところまで描かれる。一人一発が普通だった当時の恋愛物の中では珍しい。

ヒロインは清楚な同級生、はすっぱな同級生、おっとりした巫女、クールな美術部員、高飛車なお嬢様、主人公を盲目的に慕う後輩、ツンケンした後輩、子供っぽい後輩、親身な担任教師、花屋の店員、魚屋の跡取り娘、バイト先の同僚、謎の宇宙人の13人である。

ストーリーは、当初はヒロイン達に適当にあしらわれていた軟派な主人公が、頻繁に言葉を交わす内に、暴漢に襲われる場面に居合わせたり、失恋後の支えになったりで、重要イベントを境に恋愛対象になる流れである。マルチエンディングだが、複数ヒロインの同時攻略が可能で、デート中に他のヒロインと出くわす気まずい展開、ヒロインの強烈な嫉妬、浮気帰りを待つけなげなシーンなど、一部に後ろめたい恋愛描写を含んでいる。

続編に『下級生2』(2004年)があり、ソーシャルゲーム『同級生~Another World~』(2016年)に本作のヒロイン達も登場している。派生作品に小説版、OVA版があり、OVAを再編集してTV放送されたこともあった。後に完全オリジナルのTVアニメが放送されている。

個人的な印象としては、CGの枚数、難易度、プレイ時間、アダルト要素、全て重量級の大作で、気軽に楽しめる雰囲気ではなく、根気よくじっくりと取り組む必要がある。一人狙いの純愛プレイも可能だが、その場合は暇すぎて退屈である。この作品の醍醐味はやはり、純情な女の子を相手に三股も四股もかけ、女になっていく変化を楽しみ、スリリングな日常と罪悪感を味わっていく、女たらしシミュレーションといえるだろう。


調査担当

『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』 概要

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©1996 ELF
この世の果てで恋を唄う少女YU-NO (エルフ)

・1996年12月26日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版 CD-ROM版
・1997年12月04日 セガサターン用 限定版 通常版
・2000年12月22日 Windows95/98用 CD-ROM 『エルフ大人の缶詰』に収録
・2017年03月16日 PS4用 限定版 通常版 
・2017年03月16日 PS Vita用 限定版 通常版

90年代中頃の作品で、学生の主人公が並列世界を渡り歩き、様々な陰謀や古代遺跡の謎を解き明かしていくミステリーアドベンチャー。PC版、コンシューマ版が共に大ヒットを記録し、非常に知名度が高い。

主人公「たくや(名前変更可)」は、一見おどけた性格ながら、鋭い洞察力と正義感を秘めた学生である。歴史学者の父親が事故で行方不明になってからは、義理の母親への接し方に悩み、素行も荒んでいたが、ある日、死んだ筈の父親から荷物が届く。そこには、俄かには信じがたい学説と事情が綴られ、次元と時間を少しだけ移動できる神秘的な装置、「リフレクターデバイス」が不完全な形で納められていた。父親の行方を追うたくやは、学園長の不審な動きや、遺跡周辺で多発する落雷事故の謎、猟奇事件などに巻き込まれて追い詰められ、その度に並列世界を遡ることで、運命の突破口を探り当てていく。

ゲームシステムはコマンド型で、移動先に自由があるタイプのADVである。前半は『ELLE』のようにアイコンを使い、自宅、学園内、遺跡の残る海岸、繁華街などを巡回し、画面内の気になる点や人物の口をクリックすることで、情報やアイテムを入手していく。一方、OPや後半はコマンド選択式で、「見る・調べる」「話す」といったコマンドを総当りすることで進展していく。

風変わりなのは「A.D.M.S(アダムス)」という独特のシステムである。主人公が体験したストーリーの流れは、一枚のまっさらなマップ上で、線として記録されていく。どんなに慎重にプレイを進めても、やがて行き詰まるか、あるいはバッドエンドを迎えてしまう。そこで様々な分岐点を試すことになり、マップはストーリーの分岐点、合流点を図示した巨大なフローチャートになっていく。

マップはいつでも呼び出すことができ、特殊なアイテム「宝玉」を使うことで、過去の任意の位置からスタートできる仕組みである。宝玉は再スタート位置を登録するチケットのようなもので、数に限りがあるものの、ロードすることで回収もできるため、どう使いまわしていくかも戦略要素となる。

小さな分岐を丹念に踏破したり、別のヒロインのルートで重要アイテムを入手することで、複雑に絡み合った何本もの同時進行なストーリーが、少しずつ解き明かされていく仕組みとなっていた。

シナリオは、前半と後半で雰囲気が大きく異なる。前半部分は現代日本を舞台にしたSFミステリーで、プレイヤー自身が謎を解かなければならない本格派であり、難易度は高めである。構造はヒロイン個別ルートを備えた恋愛ADVに近く、それぞれと結ばれるまでが描かれる。一方、後半は雰囲気もシステムも全く異なり、異世界を舞台にした分岐のない一本道の構造となっている。

Hシーンはほぼヒロイン一人につき一箇所で、全体のボリュームの割に比重はない。ヒロインは義理の母親、TVの人気キャスター、謎めいた転校生、ツンケンとしたお嬢様、美人秘書などである。ヒロインを狙う卑劣漢も登場し、主人公の嫉妬心を煽るなど、物語のスパイスになっているのが印象的である。

通信販売の購入特典に『スペシャルディスク』があり、追加シナリオを含んでいたようだ。セガサターン版では露骨な性描写がなくなった代わりに、ボイスが加わっている。派生作品にOVA版、小説版があり、PS4、PS Vitaでのリメイクに合わせ、Webコミックの連載もコミッククリアにてスタートしている。

A.D.M.Sは『EVE burst error』(1995年)の流れを汲み、さらに複雑で奥行きのある謎を表現しており、本作はミステリーの傑作といえるだろう。また、設定の理論付けには実在の科学、数学、宗教、歴史などから数多くの学説、用語が引用されており、その解釈を巡ってファンの間で議論が交わされるなど、カルト的な魅力も備えていた。こうしたことから、その世界観は「ループもの」と呼ばれるフィクション群に広く影響を及ぼしたと思われる。

ビジュアル、音楽面もハイレベルで、ボリュームも飛び抜けて充実しており、当時の一流作品だったのは間違いない。一様に評価の高い作品で恐れ多いのだが、個人的には異世界編での主人公の目標の幼さ、無謀さ、活躍の無さが気になり、物語に集中するのが難しかった。


PS4/PS Vita版 公式サイト
http://yu-no.jp/


調査担当

『遺作』 概要

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©1995 ELF
遺作 (エルフ)

・1995年08月25日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 DOS/V用 3.5インチFD版
・1997年05月30日 Windows95用 CD-ROM版
・1999年02月26日 Windows95/98用 CD-ROM 『リニューアル版
・2000年03月31日 Mac用 CD-ROM版
・2008年05月21日 ダウンロード販売開始 【DMM

90年代中頃のアダルトゲームで、古びた旧校舎からの脱出を描くサスペンス系のアドベンチャー。

主人公「健太」はぶっきらぼうな性格ながら、逆境に強く、お人よしな面のある学生である。夏休みの登校日にラブレターを受け取った健太は、期待を胸に旧校舎の5階へ向かうが、それは彼をおびき出す為の罠だった。そこに集まったのは、脅迫やタレコミなど様々な文面の手紙で呼び出された、学園の生徒7人と教師1人、いずれも不気味な用務員「遺作」と因縁を持つ人物たち。旧校舎に閉じ込められてしまった彼らは、一向に姿を現さない遺作に怯えつつ、遺作の用意した仕掛けを解いて鍵を手に入れるため、廃墟の中をさまよっていく…。

ゲームシステムは移動先に自由があるタイプの探索ADVで、移動シーンは古いRPGのように3D視点のダンジョンを歩き回る形式である。80年代に流行した形式だが、当時は廃れていて珍しい。一方、部屋に入った際や何か見つけた際は『ELLE』(1991)のような、マウスカーソルを使ったコマンド型で、気になる部分や人物の口をクリックしていく。

舞台となる木造校舎は5階建てで、それぞれの階の下に通じる階段に鍵がかけられているため、鍵を求めて謎のメッセージの暗号を解いたり、不自然な場所に置かれたアイテムを拾ったり、道具を組み合わせて仕掛けを解除していくミステリー風の流れである。プレイヤー自身が謎を解かなければならない本格派で、行き先や試せるコマンドが膨大なため総当りが通じにくく、選択肢分岐もあり、難易度は非常に高い。

シナリオは終始、重くシリアスな雰囲気で、登場人物たちも互いに仲が悪く、いくつかのグループに分かれて行動してしまうことが多い。女の子が単独行動を取ろうとするイベントを放置すると、その女の子が遺作に捕まってしまい、1人、また1人と仲間が消えていくサイコホラー風の展開となっていた。

ハッピーエンドを迎えるためには、誰一人遺作に捕まらずに脱出する必要があるが、その際のアダルト要素はパンチラ、用便中のトイレを開けてしまった、といった程度のもので、和姦要素はほとんどない。主なアダルト要素は遺作による陵辱シーンで、各女の子1人につき1つ、女の子が消えた後に現れるビデオテープを、主人公がデッキで再生してしまう、という形を取っている。言葉責め、縛り、ロウソク、剃毛といったSM要素や、放尿、アナルといったプレイの他、珍しく男が男を辱める男色シーンも一部に含んでいる。

ファンディスクとしてサブヒロイン達とのハッピーエンドやパロディを収録した『盗作』が通信販売されている。続編に『臭作』(1998年)、『鬼作』(2001年)があり、後に「伊頭家シリーズ」「おやぢシリーズ」と呼ばれ、この時代を代表する人気シリーズとなった。派生作品としてOVA版小説版がある。

個人的な印象としては、ビジュアルも音楽も雰囲気にマッチしていて、なかなかの緊迫感が楽しめる作品である。難しい謎解きが人を選びそうだが、理不尽さはそれほどでもないので、マメさと根気があれば自力攻略できたかもしれない。ホラー系の陵辱モノながら行為自体はソフトなことが多く、極端な暴力描写やグロ要素がないのも印象的だった。


調査担当

『同級生2』 概要

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©1995 ELF
同級生2 (エルフ)

・1995年01月31日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 PC-9801用 HD専用 5インチFD版  3.5インチFD版
・****年**月**日 DOS/V用 3.5インチFD版
・1995年03月31日 FM-TOWNS用 CD-ROM版
・1996年08月09日 PC-FX版 
・1997年07月11日 セガサターン版
・1997年08月07日 プレイステーション版
・1997年08月29日 Windows95用 CD-ROM版
・1997年12月01日 スーパーファミコン版
・2007年07月26日 ダウンロード販売開始 【DMM

90年代中頃の作品で、破天荒な主人公が女の子を口説き落としていくアダルトアドベンチャー。恋愛シミュレーションと分類されることもある。『同級生』シリーズの2作目で、ユニークな作風から空前の大ヒットを記録し、アダルトゲームの金字塔として後々まで高い知名度を誇った。

主人公「りゅうのすけ(名前変更可)」は卒業をひかえた八十八学園の三年生で、数々の悪戯で学校中を騒がせてきた有名人。家族として育った妹同然の「唯」、隣家の幼馴染「友美」からは特別な思いを寄せられているようだが、本人は気付かずにいる。生活指導の教師との勝負に勝ち、無事に冬休みを迎えた彼は、同級生や後輩、担任、保母さん、コンビニ店員といった女性に行く先々で出会い、積極的に声をかけていく。その先には、甘く切ない学生生活最後の思い出が待ち受けていた…。

システムは前作と同じ、RPG風の2Dマップ上を歩き回って、人物の出現ポイントを巡回し、会話イベントを進展させていく、時間消費ありのADVである。人物の出現パターンは日付と時間帯、場所によってある程度決まっているので、目当てのヒロインを狙い、手書きで自分なりのスケジュール表を作っていく点がゲーム要素である。ちなみにこの形式は、この作品をきっかけに流行している。操作は『ELLE』のようなアイコンクリックによるコマンドと、選択肢分岐の併用である。

前作と違うのは、プロローグとして長めの導入部分があり、最初は学園モノのコマンドADVとしてスタートする点である。また、縮小マップから任意の場所にオートで行ける点、日数が短くなった点、攻略ヒントの多さなど、より手軽なゲーム性を志向している。一方でデートなどの重要イベントの日程が被ったり、ヒロイン間の摩擦が起こったりで、複数ヒロインの同時攻略はやや難しくなっている。

シナリオは、主人公が女の子を冗談でからかったり、憎まれ口を叩かれたり、無視されたりとトボけたやり取りを繰り広げる中、それぞれのヒロインの抱える悩み、ストーカー被害、言い寄る男の存在などが徐々に明らかになっていく流れである。主人公は粗暴で突拍子のない性格ながら、いざという時の腕っぷしの強さ、時折みせるさりげない優しさから、重要イベントを境に女の子から熱烈な好意を寄せられていく。セックスに至った相手の中から、最終日に一人を選ぶことにより、個別のエンディングを迎える。

ヒロインは妹同然の同級生、母親同然の未亡人、真面目な幼馴染、ボーイッシュなお嬢様、主人公に憧れる後輩、大人気現役アイドル、粗野なバイク娘、親身な女教師、保母さん、コンビニ店員、成長した前作のヒロイン、病弱な女の子など14人となっている。また、男性教師や男の同級生の出現頻度も高く、恋のライバルやヒロインを狙う性犯罪者として、物語のスパイスになっているのが特徴的である。

アダルト要素は女の子一人につき一箇所で、前作に続き、アイコン操作による愛撫で進行するセックスシーンを受け継いでいる。

ファンディスクに『同級生2 スペシャルディスク』があり、本編の恋模様の裏側が描かれた『卒業生』が収録されている。続編は『同級生3』の開発がアナウンスされていたが、次第に音沙汰がなくなり、いつしか立ち消えになったようだ。一方、並行する新シリーズとして『下級生』が続いた。派生作品に実写版、OVA版、小説版、ドラマCDなどがあり、サントラ、ぬいぐるみ、設定資料集など関連グッズの展開も幅広い。

ヒットした理由を一つに絞りきれない作品だが、特に当時の誌面で絶賛されたのは、甘く切ないドラマ性と、妹的ヒロイン「鳴沢唯」の設定の絶妙さのようだ。個人的な印象としては、自由度が野放図で面倒な手間も多く、非常に取っ付きにくいものの、ハマりだすと真剣に取り組んでしまうゲーム性が印象的だった。シュールで軽妙な会話の数々、生活の臨場感、時代のトレンドとなった竹井正樹氏の画風、ボリュームの充実、ブランド力など、無数の要素が積み重なって新しさと隙の無さが同居し、総合力で大ヒットをもたらしたと推測する。

 
調査担当

『ドラゴンナイト4』 概要

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©1994 ELF
ドラゴンナイト4 (エルフ)

・1994年02月25日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM版
・1996年12月27日 スーパーファミコン版 (全年齢)
・1997年02月07日 PlayStation版 (全年齢)
・1997年03月28日 PC-FX版
・2007年06月29日 Windows用 DVD-ROM版
・2017年06月16日 ダウンロード販売開始 【DMM

90年代序盤の作品で、中世ファンタジー風の世界を舞台にしたシミュレーションRPG。『ドラゴンナイト』シリーズの4作目。

主人公「カケル」は前作で世界を救った英雄「ヤマト・タケル」の息子で、スケベで腕白な少年である。ある日、父の代理として冒険の旅に出されたカケルは、黒い霧が人々を襲い、石に変えてしまう異変を相棒のセイルと共に目撃する。西からは黒い霧、東からはドラゴンナイトを名乗る男「ルシフォン」の悪の軍勢が迫る中、カケルは謎の剣士「エト」の采配で寄せ集め部隊の一隊長となり、ルシフォン軍に占拠された街を解放していく。

システムはシリーズの過去作品と全く異なり、戦術級のシミュレーションRPGと、見下ろし型の2Dマップで街中を散策するRPG風のADVパートの組み合わせである。

SLGパートはターン制で、マップは小さめである。レベルアップやステータスアップアイテムはあるが、クラスチェンジや装備品はなく、育成はシンプルである。狭くなっている地形や、魔法・弓兵ユニットの長射程、騎馬ユニットの機動性などを駆使して、制限ターン以内に敵の全滅を目指していく。死んだユニットは生き返らず、主要キャラが死ぬと即ゲームオーバー、制限ターンは短いので難易度は高めである。

ADV要素の街中パートは物語の進展、新たな仲間の獲得、アダルトシーン、セーブポイント、パワーアップアイテムの獲得など、様々な役割を受け持っている。獲得した仲間によってその後の演出が異なり、特に女の子が隊長のユニットを選んだ場合はアダルトシーンが増える点が特徴的である。

シナリオは好奇心旺盛、陽気でヤンチャな主人公カケルが、旅の中でHな体験をしたり、幼馴染と喧嘩したり、失恋して次第に成長していくストーリーである。冒険は複数の大陸にまたがり、個性的な人々との出会いや、孤島への漂着、ドラゴンとの邂逅などを経て壮大なスケールで展開していく。顔を隠したモテモテの剣士、エトの存在が物語のキーになっていて、ヒロインの半分はエトが口説き落としてしまい、主人公は影からそれを目撃するという珍しい演出になっている。

アダルト要素は敵が捕虜を陵辱しているパターン、主人公を付けまわす悪ガキ「ライナス」が味方にイタズラしているパターン、主人公が女の子から誘われるパターン、味方同士のセックスを目撃するパターンなど様々である。カケルの場合は『同級生』と同じくアイコンクリック方式で、カーソル操作で女体の弱点を順序良く責めていくことで進展する。

続編はないが、全年齢化して家庭用ゲーム機に移植された他、アダルトOVA版、コミック版、小説版など派生作品が幅広く展開している。

個人的な印象として、SLGとしてテンポや操作性が良く、やり込み性もそれなりに充実しており、何より同時期の他社作品と比べてボリューム感が桁違いである。かなりの長編だが、CGはハイクオリティーで豊富、ストーリーも凝っていて飽きさせない。黄金期を迎えたエルフが王者の貫禄をみせつけた作品だった。

調査担当

『WORDS WORTH』 概要

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©1993 ELF
WORDS WORTH (エルフ)

・1993年07月22日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM版

90年代序盤の作品で、ダンジョンを舞台に2つの種族の争いを描くアダルトRPG。

中世ファンタジー風の世界。地上に暮らす「光の一族」と、地下城に暮らす「影の一族」は、「ワーズワースの石版」と呼ばれる境界を隔てて暮らしていたが、何者かに石版を破壊されてからは戦争状態となり、お互いに相手の仕業と信じて150年間も争い続けていた。主人公「アストラル(名前変更可)」は、影の一族の王の息子として甘やかされて育ち、周囲からひ弱で軟弱な子供として軽視されていたが、好奇心から戦場をうろつくようになり、やがて強敵を次々と破って、影の一族の劣勢を覆す存在にまで成長していく。

ゲームシステムは3D視点、階層式ダンジョン、一人パーティの古典的なRPGで、オートマッピング機能を備えている。各フロアで雑魚を倒してレベルを上げ、装備を整え、キーアイテムや謎解きで障害を突破し、中ボス的な敵を倒せば次のフロアへ進める仕組みである。魔法や技のコマンドはなく、戦闘シーンは通常攻撃、逃げる、回復アイテムの三択という簡素な仕様となっている。

シナリオは、スケベで飄々とした性格の主人公が、光の一族との戦いの中で女の味を知り、失恋や友の戦死を乗り越えて、たくましく成長していくストーリーで、ギャグとシリアスの入り混じったエルフ特有の雰囲気である。当時のアダルトRPGとしては、かなりボリュームのある作品で、後半にはサプライズ展開が用意されていた。

アダルト要素は、敵の女戦士が味方に陵辱される様子を目撃したり、味方の女の子を助けておいしい目にあったり、自ら敵の女の子を尋問する際に起こる。CG数は非常に多いものの、胸の露出だけだったり、本番行為は未遂で終わることも多く、エロさは控えめである。

パッケージに付属した申し込み券により、通販にて本作のパロディなどを収録した『スペシャルディスク』が購入できたようだ。続編はないが、後にキャラクターのデザインを一新する形で『WORDS WORTH』(1999年)としてリメイクされ、OVAがそれに続いている。

Rance4 -教団の遺産-』と共に、この年を代表するアダルトRPGである。個人的な印象としては、ゲームバランスが荒っぽい点や戦略性の無さ、絵のタッチに強烈な癖がある点が気になるものの、それらを補って余りあるほどシナリオが面白い。イベントの密度は濃く、ダンジョンの仕掛けの謎解きも楽しく、BGMも階層ごとに異なるなど凝っていて、かなりの長編だがストレスなくクリアできたお気に入りの作品である。

調査担当

『同級生』 概要

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©1992 ELF
同級生 (エルフ)

・1992年12月17日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 DOS/V用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM版
・1995年11月23日 PC-エンジン用 CD-ROM版
・1996年08月09日 セガサターン版 『同級生if
・1999年08月27日 Windows95/98用 CD-ROM版 (Window用リメイク)
・2007年03月01日 ダウンロード販売開始 『オリジナル版
・2008年10月30日 ダウンロード販売開始 『Windows版

90年代序盤の作品で、破天荒な主人公が同級生やナンパした女性を次々に口説き落としていく、フィールド探索型のアドベンチャー。空前の大ヒット作となり、その恋愛要素はアダルト、非アダルトを問わず、以後の美少女ゲームに大きな影響を与えた。

主人公「たくろう(名前変更可)」は、女好きで有名な先負学園の3年生。女の子とデートする資金を稼ぐため、夏休み前半をバイトに費やした彼は、学生生活最後の甘酸っぱい思い出を作るべく、街中や学校内をうろついて同級生、教師、OL、近所の人妻、看護婦、風俗嬢などに声をかけていく。

システムはRPG風の2Dフィールドを歩き回り、21日間を使って女の子との接触を繰り返していく時間消費型のADVである。駅前、喫茶店、公園などを巡回して女の子を探し、何度も会って会話を進展させていく。

デートの約束を取り付け、デート中に口説き、さらに後日ヒロインから告白されてセックス、お互いのために距離を置く、というのが基本パターンで、それが14人のヒロイン毎に並行して起こる。最終日には、セックスに至った相手の中から一人を選んで告白することにより、個別のエンディングを迎える。

訪問できる場所やヒロイン数が多いため、非常に自由度が高い反面、フラグの発生条件を見つけるのが難しく、自力攻略の難易度はすさまじい。当時のPCソフト情報誌に連載されていた断片的な攻略情報などを頼りに、セーブ・ロードを繰り返しながら、自分なりのスケジュール表を作っていく独特なやり込みゲームだったようだ。

主人公が当初は恋愛に興味がなく、セックスやHなイタズラを目的に行動している点はそれまでのナンパ物と同じで、強引にキスやセックスを迫ることが多い。一方、主人公が暴漢に襲われるヒロインを助ける、怪我をしたヒロインを運ぶ、彼氏との関係の相談にのる、といった流れの中で惚れられる展開もあり、ツンケンしたヒロインが急にデレたり、純情なヒロインがけなげに慕ってくれる場面があったりと、ドラマチックでこそばゆい恋愛描写を一部に含んでいた。

ELLE』(1991年)から受け継いだアイコンクリックによる愛撫で進行するセックスシーン、シュールでHなオマケ要素など、アダルト方面も充実している。ヒロイン毎にテーマBGMがあったり、テキストの文字色が固定だったりと、ヒロインの個性を際立たせる演出も特徴的である。

明るくコミカルな主人公の言動、当時の業界水準を圧倒した竹井正樹の画力も人気に火をつけ、PC向けアダルトゲームとして初の10万本を超えるセールスを記録している。

続編は、さらなる大ヒットとなった『同級生2』(1995年)の他、後継に『下級生』(1996年)のシリーズがある。また、派生作品としてPS用ソフト『同級生麻雀』、セガサターン用『麻雀同級生Special』、Windows用『エルフオールスターズ脱衣雀2』に本作のヒロイン達が登場している。OVA版、小説版などゲーム以外への展開も盛んだった。

個人的な印象として、当時としてはユニークな点の多い作品だが、後世からみて最も画期的な点を挙げるなら、「青春恋愛ドラマ」と「ヒロイン選択」になるだろう。それまでのアダルトADVでも、女の子が主人公にベタ惚れになる、苦労の果てにメインヒロインと結ばれる、といった描写はあるものの、展開に自由はなく、恋愛模様を段階的に丁寧に描いた作品はほとんどなかった。

この作品でも、女の子は何とか言いくるめて犯す対象、もしくは据え膳状態で、結末は本命を除いて「やり捨て」という主人公のスタンスは従来通りである。しかし、展開の自由度の高さ、ヒロイン達の扱いの平等さ、甘く切ない青春要素から、当時のプレイヤーには新鮮な「恋愛シミュレーション」と受け止められたようだ。

プレイヤー自身の好みと感情移入が大切にされ、それが展開を変える仕組みを備えた「擬似学生恋愛」の登場は、以後のアダルトADVのみならず、『ときめきメモリアル』(1994年)などの全年齢の恋愛シミュレーションの登場にも影響を与えたと考えられる。

調査担当

『DE・JA2』 概要

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©1992 ELF
DE・JA2 (エルフ)

・1992年06月25日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM版
・****年**月**日 PC-9801用 3.5インチFD 全年齢版
・2004年05月28日 Window用 CD-ROM 『DE・JA マルチパック』にてリメイク
・2017年06月20日 ダウンロード販売開始 【DMM
・2017年06月20日 ダウンロード版『DE・JA マルチパック』に収録 【DMM

90年代序盤の作品で、考古学者の主人公が古代遺跡にまつわるミステリーを追っていくアダルトアドベンチャー。『DE・JA』(1990)の続編。

前作での事件がセンセーションを巻き起こし、時の人となった考古学者「はつしば りゅうすけ(名前変更可)」は、テレビ出演に論文の執筆に忙しい日々を送っていた。そんなある日、彼の元に20年前に失踪した老学者「神宮寺博士」が現れ、水晶のドクロにまつわる研究を託そうとするが、伝えきれないまま突然死してしまう。人類の未来に関わる、という言葉に興味を引かれたりゅうすけは、博士の娘「ひみこ」と協力して、古代の遺跡に秘められた謎に迫っていく。

システムは当時一般的だったコマンド型で、移動先に自由があるタイプの探索ADVである。日本考古学学会、美術館、占い師の店などを巡回し、情報を集め、自宅となる研究室で考えたり、相棒のがちゃ子と相談することで進展していく一本道の展開である。

ELLE』(1991)に似た、マウスを活用したアイコンクリックも一部に使われているのが特徴で、背景の怪しい部分の調査に活躍する他、セックスシーンでは「キスする」「なめる」といったアイコンを選んで好きな部位を攻められる仕様になっており、臨場感を高めている。

シナリオの核心は、プレイヤー自身の謎解きを含む本格的なミステリーである。殺人事件やグロテスクな描写もまじえたサスペンス要素があるものの、当時のエルフ特有のとぼけた性格の主人公や、シュールな登場人物達の掛け合いで暗さはなく、雰囲気はおおむね明るいギャグ作品である。

アダルトシーンは未遂やラッキースケベ、セクハラなどの軽いものを含めると10箇所以上あるが、全体の中で比重はさほどなく、エロさも控えめである。女性器は無毛、モザイクなしで、伝統の縦筋一本も無くなり、細かい描写のない肌色の谷間となった。

個人的な印象として、コマンドに対するレスポンスの作りこみが凄く、本題と全く関係ない部分に仕込まれたシュールな仕掛け、コメントの数々に感心させられてしまう。アダルト要素がやや寂しいものの、長大なボリューム、ミステリー作品としての完成度、ギャグがバランスよく融合した見事な作品である。

調査担当

『ドラゴンナイトⅢ』 概要

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©1991 ELF
ドラゴンナイトⅢ (エルフ)

・1991年12月14日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM版
・****年**月**日 PC-9801用 5インチFD 3.5インチFD版 『全年齢向け通常版』
・1994年07月22日 PCエンジン用 CD-ROM版

90年代序盤の作品で、中世ファンタジー風の世界を舞台にしたアダルトRPG。『ドラゴンナイト』(1989)、『ドラゴンナイトⅡ』(1990)に続くシリーズ3作目。

前作の後も放浪の旅を続けていた主人公「タケル(名前変更可)」は、とある街で盗賊団に絡まれ、スケベが祟って伝説のドラゴンナイトの剣と鎧を奪われてしまう。取り戻そうと必死に行方を追うが、すべてはタケルを誘い込む為に魔族が仕組んだ罠だった。これまでの冒険で培った力をすべて失ったタケルは、謎の女性の声に導かれ、再びレベル1から冒険に励んでいく。

システムは、単一の階層式ダンジョンの探索だったそれまでのシリーズと全く異なり、当時の一般向けRPGで標準となっていた、2D見下ろし型のフィールド、複数の街、複数のダンジョンを歩きまわる形式となった。このためマッピングが不要となり、戦闘がほぼオートになったこともあって、操作性とテンポが向上している。パーティは最大3名である。

新しい街に着いたら情報を集め、装備を整え、ダンジョンを攻略して街の抱える悩みを解決し、次の街へ行くための重要アイテムや仲間を入手する、王道的なRPGの展開となっている。ギャグ傾向が強く、雰囲気は明るい。前作や前々作の舞台となった街も登場し、シリーズ完結編といった印象のスケールの大きなストーリーに発展していく。

アダルト要素は、敵に陵辱される女の子を目撃したパターン、Hなお礼をしてもらうパターン、妖しい店でサービスを受けるパターン、過去作の女の子達から迫られるパターン、立場を利用して襲うパターンなど様々で、非常に数は多いが、未遂に終わる事も多く、エロさは控えめである。

前月の『沙織事件』の影響で、各社が緊急の自主規制を迫られる中、当時のエルフに特徴的な無毛、無陰唇、縦筋一本で無修正を貫いたが、描写は細く目立たない物になっている。また、翌年にセックス描写をカットした全年齢向けバージョンをリリースしている。

続編に『ドラゴンナイト4』(1994)があるが、こちらはシミュレーションRPGに路線変更している。

個人的な印象として、レベルは気持ちいいほどサクサク上がり、お金も楽に貯まり、戦闘も手放しOKという軽快さが魅力である。かといって作りがさほど粗末な訳ではなく、飽きさせないシナリオと作りこみがある上、並のアダルトメーカーには真似できないボリュームを誇った。やり込み要素や戦略性の不足はあるが、あくまで全年齢向けのゲームと比べたらの話である。難点を挙げるとすれば、アダルト描写が控えめな所か。

調査担当

『SHANGRLIA』 概要

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©1991 elf
SHANGRLIA (エルフ)

・1991年08月28日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 FD版
・2000年12月22日 Windows用 CD-ROM 『エルフ大人の缶詰』に収録
・2005年09月30日 Windows用 CD-ROM 『シャングリラ マルチパック』にてリメイク
・2017年06月20日 ダウンロード販売開始 【DMM
・2017年06月20日 ダウンロード版 『シャングリラマルチパック』 に収録 【DMM

90年代序盤の作品で、中世ファンタジー風の世界を舞台にしたウォーシミュレーション。

現代の青年「トオル」は、恋人の「ナツミ」とのデートの最中、不思議な猫に導かれて見慣れない洋館に入り、「フェルマータ」と名乗る老人と出会う。老人は異世界「ミズ・ウェル」の魔導士であり、彼の仕える「ヒュンケル王国」が隣国の侵略を受け、危機に瀕しているのだという。彼らの指導者「エリオン王子」に近い魂を持つ主人公は、呪いから自らの魂を守るため、異世界に通って敵の軍勢を打ち破り、こちらの世界に魂を飛ばされた10人の女武将達の魂を解放していく。

基本画面は洋館のエントランスで、10ある個室のどこに入るかによりマップが選べる。個室のそれぞれに「忍者隊」「槍隊」といったユニットを代表する女武将が一人住んでいて、マップをクリアする事でその女の子の脱衣CGが見られる。同時にそのユニットがパワーアップする戦略要素となっていた。

ゲームパートは同社の『FOXY』(1990)シリーズの発展形で、小さなマップ上で剣士、騎馬、弓、大砲、魔法、火龍といった10種類のユニットを操作し、制限ターン以内に敵の撃破を目指す戦術級のSLGである。敵に比べてユニットの質で劣るため、地形やユニット同士の相性を上手く利用していく必要があった。

FOXYシリーズと異なるのはユニット配置が固定ではなくなった点で、「統率力」の制限内で好きなユニットを配置できる。統率力は勝利する度に増えていくが、敵を全滅させるか本拠地を攻め落とすかでUP数が変化するため、なるべく全滅を目指す点に戦略が求められる。また、ユニットの経験も死なない限り持ち越されるため、合わせてやり込み要素となっていた。一方、シナリオ性は低くなった。

アダルト要素はマップのクリア時に発生し、一人の女の子につき一回である。全画面で縦長の大きな画像を下からスライドさせていく見せ方で、5段階の脱衣CGに簡単なセリフのやり取りが添えられていた。

続編に『SHANGRLIA2』がある他、00年代に入って『シャングリラ マルチパック』としてリメイクされている。

個人的な印象として、FOXYシリーズの弱点だった自由度の無さを補い、高いゲーム性を獲得した作品である。難点はやはり、シナリオ性とアダルト要素の淡白さだろう。ビジュアルは大型で非常に綺麗なのだが、導入部以降はテキストが全体的に貧弱で、脱衣CG付きのSLGといった感じのアッサリした作風に切り替わっている。

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80年代半ばに登場した学習型AI。主食はエロゲのインストールディスク。電波系、欝、グロ、萌え萌えした作品が苦手。ゲーム性のあるもの、ギャグ作品が好き。
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