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古今のアダルトゲームを広く浅く調査及び成る丈簡潔にご報告致します

『脅迫』 概要

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©1996 AIL
脅迫 (AIL)

・1996年04月27日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・1998年12月17日 Windows用 CD-ROM 『脅迫 ~終わらない明日~』 初回版 通常版
・2005年07月15日 ダウンロード販売開始 【DLsite】【DL.Getchu】【DMM】【Gyutto

90年代中頃の作品で、大人しい少女を主人公に、わずかな隙から女の悪意や男達の欲望に運命を絡め取られていく様子を描いた陵辱系のアドベンチャー。

主人公「明日香」は控えめな性格で、男子からの人気が高い女子生徒。同じ学校の「良介」から告白され、押し切られて付き合うことになるが、翌日から「別れろ」という脅迫状が届くようになる。脅迫状には、風呂場でオナニーにふける明日香の写真が同封されていた。友人と相談し、犯人を突き止めようとする明日香だが…?

ゲームシステムはコマンド型と選択肢型の中間のような仕様である。普段は「話す」「考える」といったコマンドで場面を転換させ、重要な場面では「行く」「行かない」、「渡す」「渡さない」といった選択肢で分岐していく。

エンディングは24種類もあるが、構造は比較的単純で、2~3本の大筋からバッドエンドが1つずつドロップアウトしていく形に近い。分岐点でヒントや正解の選択肢を教えてくれるよう設定できることも合わせると、難易度は易しい。

シナリオは、押しに弱い女の子が、恥ずかしい写真をきっかけに脅迫され、様々な結末を迎えていく。恋人と破局を迎えたり、弱みを握った体育教師に付け込まれたり、不良グループに調教されたり、家族を巻き込んで陵辱されたり、売春婦に身を落としたり、怪しい薬で気がふれたりと、かなり陰惨な結末が多い。

一般的なゲーム目標は、様々な選択肢の中で主人公の処女を守り、良介と結ばれ、ピンチをくぐり抜けて幸せなエンディングを迎えることだが、陵辱シーンの方に圧倒的な比重があるため、未回収のHシーンを探す点が主なゲーム要素といえるかもしれない。

アダルト要素は一部にアナル、顔射、拘束、ボンデージ、ムチ打ち、3P、生け花などの描写があるが、物理面ではそれほどハードな嗜虐性はなく、行為自体はノーマルなことが多い。

『脅迫 ~終わらない明日~』としてWindowsに移植された際は、ボイス追加、新キャラ追加、CGやシナリオの加筆等のリメイクを受けた。シリーズは『脅迫2~傷に咲く花 鮮血の紅~』(2005年)、『脅迫3~遙かに響く光と影の淫哀歌~』(2011年)と続いている。更に、JHVからゲーム内容はそのまま、CGを実写に差し替えた『脅迫 ~終わらない明日~ 実写版』(2000年)が発売されている。関連商品はOVA版、DVD-PG版など。

個人的な印象としては、不気味なほど丁寧・親切な作品で、スキップ機能やシーン回想など、当時の最先端の装備をもち、ヒント機能のON/OFFもユニークである。筋書きはそれほど凝っているわけではないが、怯えた表情や泣き顔に迫力があり、シチュエーションの多彩さでボリューム感は高い。理想の陵辱へのこだわりの深さ、粘っこい情熱のようなものを感じる作品である。


アイル公式HP
https://www.ail-soft.com/frame.html

調査担当

『EVE burst error』 概要

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©1995 C’s ware
EVE burst error (C’s ware) 

・1995年11月22日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版 (18禁)
・1997年01月24日 セガサターン用 初回版 通常版 (18歳以上推奨)
・1997年05月30日 Windows95用 CD-ROM 初回版 通常版 (R指定) 
・1997年08月29日 セガサターン用 廉価版 (18歳以上推奨)
・1998年07月02日 セガサターン用 『EVE burst error&EVE The Lost Oneバリューパック
・1999年07月16日 Windows98用 DVD-ROM版 (R指定)
・2003年07月24日 PS2用 『EVE burst error PLUS』 限定版 通常版 (CERO:C(15歳以上))
・2003年11月28日 WindowsXP用 DVD-ROM 『EVE』 (PS2版の18禁リメイク)
・2005年03月24日 PS2用 『EVE burst error PLUS』 廉価版 (CERO:C(15歳以上))
・2006年10月03日 DL販売開始 【DLsite】【DMM】【DL.Getchu】【Gyutto】(R指定版)
・2010年03月25日 PSP用 『burst error EVE the 1st』 (CERO:C(15歳以上))
・2016年04月28日 PS Vita用 『EVE burst error R』 初回版 通常版 (CERO:D(17歳以上))
・2016年04月28日 Windows用 DVD-ROM 『EVE burst error R』 (18歳以上推奨)
・2016年04月28日 DL販売開始 『EVE burst error R』 【DMM】 (18歳以上推奨)
・2016年11月25日 Windows用 DVD-ROM 『EVE burst error A』  (Rの18禁リメイク)
・2016年11月25日 DL販売開始 『EVE burst error A』 【DMM】 (18禁)

90年代中頃のミステリーアドベンチャー。元々はPC向けの18禁ゲームだったが、特に家庭用ゲーム機への移植版が大ヒットを記録し、知名度が非常に高い。続編や派生作品が多く、オリジナル版のリメイクも何度も行われている。

主人公の一人、「天城小次郎」は飄々として人を食った性格ながら、腕は一流の私立探偵である。ある事件がきっかけで羽振りの悪い小次郎は、法外な報酬に釣られ、資産家風の男から怪しい絵画の捜索依頼を引き受ける。同じ頃、もう一人の主人公、大雑把でくだけた性格のエリート捜査官「法条まりな」は、テロリストに狙われているという某国大使の娘の護衛を任命される。面識のない二人の主人公は、別々の事件を追いながらもニアミスを繰り返し、やがて共通の壁にぶつかるお互いの存在を認識し始める…。

ゲームシステムはコマンド選択式で、移動先に自由があるタイプの探索ADVである。怪しい場所を巡回し、「見る・調べる」「考える」等のコマンドを、総当りに近い形で選択することで進展していく。分岐やゲームオーバーはなく、展開は一本道である。攻略はさりげない会話中のヒントが頼りで、難易度はやや高い。

最大の特徴は「マルチサイトシステム」と呼ばれる構造である。『DESIRE』(1994年)の発展系で、男女二人の主人公がそれぞれ独立したシナリオを持ち、いつでも切り替えることができる。一方のプレイのみでは先に進めず、片方で事件を目撃したり、陰ながら協力する事でもう一方のフラグを立てなければならない。二重の視点を何度も切り替えながら殺人事件の謎を追っていくことで、奥行きのあるミステリー表現と推理の楽しさを実現している。

シナリオの核心部分はシリアスだが、主人公達は陽気な性格で、笑い、涙、猟奇、アクションの各要素バランスを取ったサスペンス風ドラマとなっている。

アダルト要素は同社の作品の中では控えめで、小次郎サイドはモテる主人公による据え膳的イベントが中心である。まりなサイドでは、開放的な彼女がレズプレイやラブロマンスに積極的に挑んでいく。 

セックスシーン等をカット、ボイスを追加したセガサターン移植版では、19万本を超えるセールスを記録し、ミステリーとしての完成度を見せつけた。 続編はコンシューマ向けを中心に『THE LOST ONE』(1998年)、『ADAM THE DOUBLE FACTOR』(1999年)、『EVE ZERO』(2000年)、『EVE new generation』(2006年) と続いた他、派生作品として『EVE雀』(2008年)や小説版がある。オリジナル版も20年を経て、当時の原画を担当した田島直氏が一部描き下ろす形でデジタルリマスター化され、話題となった。

個人的な印象としては、ミステリー自体も凝っており、日常会話は軽妙、ビジュアルのレベルが高くスタイリッシュな点に加え、泣き要素があるのが印象的だった。当時は悲劇的なロマンスがスパイスになっているアダルト作品が流行りだした頃だったが、この作品は美少女ゲームの枠に囚われない野心的なところがあり、その中でも異質に思える。『YU-NO』と共通する、奇抜なアイデアと完成度の高さ、独特の作家性が光る作品だった。


【EVE burst error R】 公式サイト
http://eve.el-dia.net/ 


調査担当

『遺作』 概要

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©1995 ELF
遺作 (エルフ)

・1995年08月25日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 DOS/V用 3.5インチFD版
・1997年05月30日 Windows95用 CD-ROM版
・1999年02月26日 Windows95/98用 CD-ROM 『リニューアル版
・2000年03月31日 Mac用 CD-ROM版
・2008年05月21日 ダウンロード販売開始 【DMM

90年代中頃のアダルトゲームで、古びた旧校舎からの脱出を描くサスペンス系のアドベンチャー。

主人公「健太」はぶっきらぼうな性格ながら、逆境に強く、お人よしな面のある学生である。夏休みの登校日にラブレターを受け取った健太は、期待を胸に旧校舎の5階へ向かうが、それは彼をおびき出す為の罠だった。そこに集まったのは、脅迫やタレコミなど様々な文面の手紙で呼び出された、学園の生徒7人と教師1人、いずれも不気味な用務員「遺作」と因縁を持つ人物たち。旧校舎に閉じ込められてしまった彼らは、一向に姿を現さない遺作に怯えつつ、遺作の用意した仕掛けを解いて鍵を手に入れるため、廃墟の中をさまよっていく…。

ゲームシステムは移動先に自由があるタイプの探索ADVで、移動シーンは古いRPGのように3D視点のダンジョンを歩き回る形式である。80年代に流行した形式だが、当時は廃れていて珍しい。一方、部屋に入った際や何か見つけた際は『ELLE』(1991)のような、マウスカーソルを使ったコマンド型で、気になる部分や人物の口をクリックしていく。

舞台となる木造校舎は5階建てで、それぞれの階の下に通じる階段に鍵がかけられているため、鍵を求めて謎のメッセージの暗号を解いたり、不自然な場所に置かれたアイテムを拾ったり、道具を組み合わせて仕掛けを解除していくミステリー風の流れである。プレイヤー自身が謎を解かなければならない本格派で、行き先や試せるコマンドが膨大なため総当りが通じにくく、選択肢分岐もあり、難易度は非常に高い。

シナリオは終始、重くシリアスな雰囲気で、登場人物たちも互いに仲が悪く、いくつかのグループに分かれて行動してしまうことが多い。女の子が単独行動を取ろうとするイベントを放置すると、その女の子が遺作に捕まってしまい、1人、また1人と仲間が消えていくサイコホラー風の展開となっていた。

ハッピーエンドを迎えるためには、誰一人遺作に捕まらずに脱出する必要があるが、その際のアダルト要素はパンチラ、用便中のトイレを開けてしまった、といった程度のもので、和姦要素はほとんどない。主なアダルト要素は遺作による陵辱シーンで、各女の子1人につき1つ、女の子が消えた後に現れるビデオテープを、主人公がデッキで再生してしまう、という形を取っている。言葉責め、縛り、ロウソク、剃毛といったSM要素や、放尿、アナルといったプレイの他、珍しく男が男を辱める男色シーンも一部に含んでいる。

ファンディスクとしてサブヒロイン達とのハッピーエンドやパロディを収録した『盗作』が通信販売されている。続編に『臭作』(1998年)、『鬼作』(2001年)があり、後に「伊頭家シリーズ」「おやぢシリーズ」と呼ばれ、この時代を代表する人気シリーズとなった。派生作品としてOVA版小説版がある。

個人的な印象としては、ビジュアルも音楽も雰囲気にマッチしていて、なかなかの緊迫感が楽しめる作品である。難しい謎解きが人を選びそうだが、理不尽さはそれほどでもないので、マメさと根気があれば自力攻略できたかもしれない。ホラー系の陵辱モノながら行為自体はソフトなことが多く、極端な暴力描写やグロ要素がないのも印象的だった。


調査担当

『G線上の魔王』 概要

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©2008 AKABEiSOFT2
G線上の魔王 (あかべぇそふとつぅ) 

・2008年05月29日 Windows用 DVD-ROM 初回超重量特典版
・2008年05月29日 Windows用 DVD-ROM 通常版
・2014年09月26日 ダウンロード販売開始 【DMM

謎の知能犯とのスリリングな駆け引きと、逆境の中で心の闇から這い上がっていく純愛を描いた恋愛アドベンチャー。『あかべぇそふとつぅ』の9作目にあたる。

大物ヤクザの養子としてフロント企業を取り仕切る主人公「浅井 京介」は、学園では素性を隠し、軽薄でボンボンな学生として、友人や妹と他愛ない日々を送っていた。そんなある日、京介のクラスに「勇者」を自称するボサボサ髪の変人「宇佐美 ハル」が転校してきて、京介の周囲を嗅ぎ回り始める。彼女は「魔王」を探しているのだという。やがて街では魔王と名乗る犯罪者が暗躍し始め、ついには友人の「美輪 椿姫」の身内に誘拐事件が起こった。京介はハルに協力して魔王の正体を追うと同時に、裏では事件を地上げに利用しようとするが…?

システムは選択肢分岐型だが、構造が変わっていて、本筋はひと繋がりの一本道である。各章が各ヒロインの個別ルートの導入部を兼ねていて、それぞれのHAPPY ENDは本流からドロップアウトしていく形になっている。そのおかげで、各ヒロインとの個別エンドを確保しつつ、物語の核心となる謎を最後まで楽しめる、長編ドラマとなった。

シナリオは、大きく分けて4種類の風景の組み合わせである。学園で友人達ととぼけたやり取りを繰り広げるコミカルな日常パート、京介が本来の自分に戻り、保身のために策略を巡らせていくシリアスな本業パート、犯罪を予告・実行する魔王と、魔王への復讐に執念を燃やす宇佐美ハルのスリリングな知能対決パート、そして魔王の脅威が去った後、京介とヒロインが新たな困難に直面する恋愛パートがあり、いくつかの結末に分かれていく。

主人公の内面が打算的、利己的な「嫌な奴」として描かれるのが特徴的で、ヒロインが如何にして彼の凍った心を融かし、転機をもたらすかが物語のハイライトとなっている。また、ヒロインや主人公が心を腐らせていく展開も多く、バッドエンドルートには退廃的なHシーンを含んでいた。BGMの多くが有名クラシック曲のアレンジなのも特徴である。

『美少女ゲームアワード2008』にて、最高位の大賞を受賞している。初回版は「初回超重量特典版」として、『車輪の国、向日葵の少女』『車輪の国、悠久の少年少女』『その横顔を見つめてしまう』の原画集が付属し、非常な厚さと重量を誇る特別仕様となった。関連コンテンツはWEBラジオ『ハルと栄一のハル★イチBANG×2』が配信された他、関連商品にドラマCDシリーズ、サントラ、ボーカルCD、ビジュアルブック、フィギュア、抱き枕カバーなどがある。

個人的な印象として、中盤辺りから感情移入しにくく重い展開が続くが、最後には爽やかなカタルシスを得られる作品なので、読み応えのある作品をお探しの人にお勧めしたい。


公式ページ
http://www.akabeesoft2.com/g_sen/

 
調査担当

『DESIRE ~背徳の螺旋~』 概要

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©1994 C's ware
DESIRE ~背徳の螺旋~ (C's ware)

・1994年07月22日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 PC-9821 /FM-TOWNS用 CD-ROM版
・1997年09月11日 セガサターン版 『DESIRE
・1998年02月26日 セガサターン版 『DESIRE プレミアムパック
・1998年02月26日 セガサターン版 『EVE burst error&DESIRE バリューパック』に収録
・1998年05月07日 セガサターン版 『EVE The Lost One&DESIRE バリューパック』に収録
・1998年06月05日 Windows95用 CD-ROM 『DESIRE 完全版』 初回限定版 通常版
・1999年07月16日 Windows98用 DVD-ROM 『DESIRE 完全版/DVD版
・2000年05月26日 Windows98用 CD-ROM 『DESIRE 完全版 ミレニアムBOX2000
・2004年09月30日 PS2版 『DESIRE
・2005年10月27日 PS2版 『DESIRE』 ベスト版
・2006年10月13日 ダウンロード販売開始 【DMM】【DL.Getchu】【Gyutto】【DLsite
・2017年04月27日 Windows用 DVD-ROM 『DESIRE remaster ver.』 初回限定版 通常版
・2017年04月27日 PS Vita用 『DESIRE remaster ver.』 初回限定版 通常版
・2017年04月27日 ダウンロード版 『DESIRE remaster ver.』 【DMM


90年代中頃の作品で、絶海の孤島にある研究施設を舞台にした、サスペンス系のアダルトアドベンチャー。

主人公の一人「アルバート(アル)」は一見軽薄な女たらしだが、情に厚い一面をもつ若手記者である。南海の孤島にある謎の研究施設「デザイア」の取材に訪れたアルは、恋人でありデザイア技術主任の「マコト」との逢瀬を楽しみにしていたが、浜辺に打ち上げられた謎の少女「ティーナ」との出会いや、他の女性職員たちとの接触の中ですれ違ってしまう。もう一人の主人公、真面目で寂しがりな性格のマコトは、アルの浮気現場を目撃したショックを卑劣漢「カイル」につけこまれ、体を許したばかりか脅迫され、次第に淫らな素質を開花させていく。同じ頃、研究所の内外では不審なトラブルが相次いでいた。立場の異なる二人の主人公は、別々の視点からデザイアの研究目的に疑念を抱き、その謎に迫っていく。

ゲームシステムは、後に『EVE burst error』(1995年)に用いられたマルチサイトシステムの原型のような構造になっていて、冒頭でアルとマコト、二人のうち一人の主人公を選んでプレイすることになる。EVEと違って視点の途中切り替えは無く、一方のプレイ内容がもう一方に影響を与えることもないが、互いが互いの舞台裏として描かれているため、片方だけでは不明瞭な点が多く、両方とその先の謎解き編をプレイして、ようやく全容を把握できる仕組みになっていた。

システムはコマンド型で、移動先に自由があるタイプの探索ADVである。分岐やゲームオーバーはない一本道で、宿舎や研究所、飛行場、医療施設などを巡り、主に出会った人物との会話で進行していく。行き先は多いが、プレイヤー自身の謎解き要素はなく、コマンドの種類も少ないので難易度は控えめである。

ストーリーは謎に包まれた「デザイア」を巡り、様々な人々の思惑や謀略が交錯するサスペンスドラマが主軸になっていて、そこに何も知らない二人の主人公が巻き込まれていく形である。序盤から中盤にかけては普通のアダルトADVだが、終盤からサスペンス要素が濃くなり、やがて不可思議でドラマチックな結末をむかえるのが特徴的である。

アダルト要素は、男性主人公が整備士や秘書など様々な女性達から信頼を得て、ノーマルな和姦に到るケースが多いのに対し、女性主人公は基本的に受け身で、同僚の女性や男性から迫られ、言葉では嫌がりながらも体が淫らに反応してしまい、やがて屋外でのスリルセックスなどの変態的な行為にも応じてしまう濃い目の描写となっていた。

家庭用ゲーム機に移植された際はアダルト要素が省かれ、グラフィックは新規のものに差し替えられ、ボイスが追加されるなど大幅にリメイクされている。さらにWindows版では、家庭用ゲーム機版をベースにグラフィックとエンディングが追加され、『DESIRE 完全版』としてフルリメイクされた。派生作品に小説版がある。

個人的な印象として、主人公達の不自然な下半身優先の行動が鼻につき、アダルトゲームとしては正解だが、シリアスなサスペンス物としては緊張感に欠ける。謎も肝心な所が解明されないため、十分なカタルシスを得られない。それにも関わらず印象深い作品なのは、真ヒロインの存在がアダルトゲームの域を超えて異彩を放っているからである。泣きゲーのルーツにあたる、この不思議で報われないヒロイン像は、『EVE burst error』(1995年)など、菅野ひろゆき(剣乃ゆきひろ)氏のヒット作に受け継がれていく。


DESIRE remaster ver.【全年齢向け】の公式サイト
http://el-dia.net/desire/

調査担当

『DE・JA2』 概要

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©1992 ELF
DE・JA2 (エルフ)

・1992年06月25日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM版
・****年**月**日 PC-9801用 3.5インチFD 全年齢版
・2004年05月28日 Window用 CD-ROM 『DE・JA マルチパック』にてリメイク
・2017年06月20日 ダウンロード販売開始 【DMM
・2017年06月20日 ダウンロード版『DE・JA マルチパック』に収録 【DMM

90年代序盤の作品で、考古学者の主人公が古代遺跡にまつわるミステリーを追っていくアダルトアドベンチャー。『DE・JA』(1990)の続編。

前作での事件がセンセーションを巻き起こし、時の人となった考古学者「はつしば りゅうすけ(名前変更可)」は、テレビ出演に論文の執筆に忙しい日々を送っていた。そんなある日、彼の元に20年前に失踪した老学者「神宮寺博士」が現れ、水晶のドクロにまつわる研究を託そうとするが、伝えきれないまま突然死してしまう。人類の未来に関わる、という言葉に興味を引かれたりゅうすけは、博士の娘「ひみこ」と協力して、古代の遺跡に秘められた謎に迫っていく。

システムは当時一般的だったコマンド型で、移動先に自由があるタイプの探索ADVである。日本考古学学会、美術館、占い師の店などを巡回し、情報を集め、自宅となる研究室で考えたり、相棒のがちゃ子と相談することで進展していく一本道の展開である。

ELLE』(1991)に似た、マウスを活用したアイコンクリックも一部に使われているのが特徴で、背景の怪しい部分の調査に活躍する他、セックスシーンでは「キスする」「なめる」といったアイコンを選んで好きな部位を攻められる仕様になっており、臨場感を高めている。

シナリオの核心は、プレイヤー自身の謎解きを含む本格的なミステリーである。殺人事件やグロテスクな描写もまじえたサスペンス要素があるものの、当時のエルフ特有のとぼけた性格の主人公や、シュールな登場人物達の掛け合いで暗さはなく、雰囲気はおおむね明るいギャグ作品である。

アダルトシーンは未遂やラッキースケベ、セクハラなどの軽いものを含めると10箇所以上あるが、全体の中で比重はさほどなく、エロさも控えめである。女性器は無毛、モザイクなしで、伝統の縦筋一本も無くなり、細かい描写のない肌色の谷間となった。

個人的な印象として、コマンドに対するレスポンスの作りこみが凄く、本題と全く関係ない部分に仕込まれたシュールな仕掛け、コメントの数々に感心させられてしまう。アダルト要素がやや寂しいものの、長大なボリューム、ミステリー作品としての完成度、ギャグがバランスよく融合した見事な作品である。

調査担当

『狂った果実』 概要

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©1992 FAIRYTALE
狂った果実 (フェアリーテール)

・1992年05月01日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM版
・****年**月**日 MSX2/2+/TurboR用 FD版

90年代序盤の作品で、二枚目の美大生を主人公に、周囲で次々に起こる殺人事件の謎を追っていくサスペンス風のアダルトアドベンチャー。

主人公「哲」は美術大学に通う不真面目な学生。「月島教授」の豪邸で開かれたパーティに参加した哲は、10才の不思議な少女「美夏」に出会い、懐かれてしまう。心を閉ざしていた三女美夏の笑顔に驚いた月島教授は、哲を家庭教師として受け入れるが、同じ日に次女の「秋美」が不自然な転落死を遂げ、その場にいた哲は警察に拘束される。証拠不十分で釈放され、一旦は日常を取り戻した哲だったが…?

システムはコマンド型で、移動先にあまり自由がないタイプの探索ADVである。「話す」「見る」といったコマンドの中で新たな情報を仕入れ、場面を転換させていく一本道の構造である。コマンドの種類は少なく、難易度は易しい。

シナリオは女泣かせな主人公が、美少女とのデートや屋敷のメイドとの火遊びを楽しむ中、親友の失踪、教授の錯乱、第二第三の殺人事件に直面し、恋人の成子と共に事件の謎に迫っていくミステリー風の展開である。サイコホラー要素が特徴的で、一部にインパクトのある惨殺描写を含んでいた。

アダルトシーンは3箇所ほどあるが、テキストもCGもさほどボリュームがなく、テーマの似た『殺しのドレス2』(1989)に比べるとかなり控えめになった。

00年代を経た今となっては珍しくないが、当時は美少女ゲームとプレイヤーを暗然とさせる結末の組み合わせは衝撃的で、話題作となったようだ。個人的な印象としては、セックス描写の淡白さでアダルトゲームとしては物足りないものの、最後まで緊張感のある展開でサスペンスADVとしては楽しめる。難点はボリューム感に乏しい所か。

調査担当

『ELLE』 概要

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©1991 ELF
ELLE (エルフ)

・1991年06月13日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 MSX2/2+ FD版
・****年**月**日 X680000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS版

90年代序盤の作品で、未来都市を舞台に犯罪と戦うサスペンスアドベンチャー。マウスを活用する斬新なアイコンクリック方式で名高い。

西暦2010年、世紀末から起こった戦争とクーデターにより、地球は汚染され、人類は数千万人まで数を減らしていた。「スウェイクラス」と呼ばれる特権階級の指導者達は、人類を滅亡から救う「メガロアース計画」を推し進めるが、これに反対する組織「ブラックウィドウ」のゲリラ活動が続いていた。彼らを排除するために結成された武装組織が「スナイパー」である。超Aクラスという凄腕のスナイパーである主人公は、身分を隠して新米スナイパーとして報道施設に駐在する支部に潜り込み、ブラックウィドウの首魁「ギミック」の手がかりを探っていく。

システムはコマンド型の探索ADVだが、操作方法がユニークで、コマンドメニューがない。操作はすべて、当時一般的になりつつあったマウスで行う。矢印型のポインターが人物の口の上に来れば「話す」の顔型アイコン、気になる絵柄の上に来れば「見る・調べる」の虫眼鏡型アイコン、といった具合に形が変化するので、直感的にコマンド探索できるGUIのような仕組みになっていた。

移動先に自由があり、同僚達の控室や上司の部屋、TV局、バー、病院、自宅など、街中の施設を巡って情報を集め、捜査を進めていく一本道の構造である。移動先、必要なコマンド数は多く、難易度は高めである。

ストーリーは不真面目で女たらしの主人公が、暴漢に襲われている女性を助けたり、惨殺された同僚の死について調べる中で手がかりを見つけ、犯人を追い詰めていくという、一見するとサスペンス風の推理物ADVだが、終盤には大きく方向転換するサプライズ展開が用意されていた。グロテスクな惨殺描写が多く、全体の印象はシリアスだったものの、緊迫した場面でもシュールな会話で笑いを誘うので、雰囲気はさほど暗くない。

アダルト要素は暴漢に襲われている女の子にアイコンで色々とイタズラができる他、女性を口説き落としてのセックス、一方的に好意を寄せられて迫られるケースなど様々である。「なめる」「もむ」「XXXする」などのアイコンも大活躍で、臨場感を盛り上げている。局部は無修正で、当時のエルフ作品に特有の縦筋一本で表現されていた。

後に『él』(2000年)として完全リメイクされ、さらにそれがアダルトOVA化している。

個人的な印象としては、アイコンがミステリーの謎解き用のツールとして上手く生かされており、遊び心やエロさの充実にも役立っていて、かなり意欲的な作品である。シナリオの重厚さと緊迫感、ビジュアルのクオリティも同世代では際立っている。ただ、マウスで小さなヒントを探すのは意外と手間がかかり、制作側の負担も大きかった為か、この方式が一般的になることはなかった。同社の『DE・JAⅡ』(1992)や『同級生』(1992)でも一部に使われるに止まっている。

調査担当

『DE・JA』 概要

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©1990 ELF
DE・JA (エルフ)

・1990年06月15日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 PC-8801用 5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・2004年05月28日 Window用 CD-ROM 『DE・JA マルチパック』にてリメイク
・2017年06月20日 ダウンロード販売開始 【DMM
・2017年06月20日 ダウンロード版『DE・JA マルチパック』に収録 【DMM

90年代初頭の作品で、若い考古学者が古代の秘宝の謎に迫っていくアダルトアドベンチャー。

主人公「はつしば りゅうすけ(名前変更可)」は、若い考古学者。奇抜な学説で知られ、テレビにも出演する有名人だが、権威に物怖じしない性格のため、日本の考古学会からは出入り禁止を食らっている異端児である。そんな彼の元に、不思議な骨董品を調査して欲しいという依頼が舞い込む。依頼者の老紳士「斉藤」は、その杖を手に入れてからというもの、金髪の美女が手招きする夢を毎夜見るというのだ。興味をもった主人公は、早速友人の考古学者「がちゃ子」と共に調査に乗り出すが、斉藤は依頼直後に不審な死を遂げていた・・・。

システムはコマンド選択式で、移動先に自由があるタイプの探索アドベンチャーである。フェアリーテールの『リップスティックADV』(1988)の流れを汲んでおり、類似点が多い。各移動先で情報を集め、研究所に帰って「考える」ことで謎を解明し、ストーリーを進展させていく一本道の構造となっていた。プレイヤー自身が暗号や謎掛けを解かなければならない謎解き要素も備えている。

シナリオは学者の主人公が、不思議な杖に隠された秘密をめぐり、対立するライバルの様々な妨害を乗り越え、古代文字やメッセージを読み解き、徐々に謎の核心部分へと迫っていく展開である。とぼけた性格の脇役達が繰り広げるシュールな会話が特徴的で、雰囲気は明るい。

アダルトシーンはエンディング付近に集中しており、数はそれなりである。女の子の陰部に修正はないが、無毛無陰唇で太い縦筋一本という当時のエルフ特有の表現になっていた。(当時はアダルトゲームが摘発された例がなく、各社が独自の裁量で規制していた。)

CGアーカイブをおまけディスクに収録するのではなく、スタートメニューから経験済みのHシーンを回想できる先進的な仕組みを備えていた。

続編として『DE・JA2』(1993)が続いた他、2000年代になってDE・JA1・2をまとめてリメイクした『DE・JA マルチパック』(2004)が発売されている。

個人的な印象として、無数の伏線や謎が張り巡らされた本格的なミステリーアドベンチャーで、会話パターンの多さ、小ネタの数々、ビジュアルのクオリティの高さも相まって、一般向け作品にも匹敵する大作となっていた。難点は必要なコマンドが多すぎて手数が膨大になり、特に詰まった時の総当たりが煩わしく感じる点だろうか。また、序盤から中盤にかけてアダルト要素はパンチラ止まりのことが多く、結局脱がない女の子も多いので、アダルトゲームらしさを期待したプレイヤーは焦れてしまったことだろう。

調査担当

『殺しのドレス2』 概要

殺しのドレス2 殺しのドレス2
殺しのドレス2 殺しのドレス2
©1989 Fairytale
殺しのドレス2 (フェアリーテール)

・1989年09月**日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・1989年09月**日 PC-8801用 FD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 MSX2/2+/TurboR用 FD版

80年代末期の作品で、探偵の主人公が殺人事件に巻き込まれ、事件の裏に隠された謎に迫っていくサスペンスアドベンチャー。『殺しのドレス』(1987)の続編。

都内に事務所を構える主人公「五郎」は、女たらしの私立探偵。浮気調査などの小さな仕事で生計を立てていたが、ある日、美人OL「恵美」から偽装結婚の新郎役を務めるよう依頼される。翌日に式を挙げるという慌しさを奇妙に思いながらも、報酬と相手の美貌に釣られる五郎。しかし、式の最中に恵美が何者かに射殺されてしまい・・・?

コマンド選択型のADVで、ストーリーは一本道である。行き先に自由はあるが、進行に合わせて常に1~3箇所に制限されており、巡回の手間を省くことで前作よりも難易度を低く抑えている。事件の関係者や事件現場、警察、友人、情報屋などを訪問し、会話や探索コマンドの中から手がかりを見つけ、「考える」ことで情報をまとめ、捜査を進展させていく流れとなっている。

ストーリーの基本は連続殺人や国際的な陰謀をテーマに扱ったシリアスなサスペンスドラマだが、主人公はややトボけた性格で、当時のアイドルのパロディなども登場し、コメディ的なノリも維持していく独特な雰囲気である。手がかりとなる人物が次々と殺されていく中、主人公自身も大きな犠牲を払い、その内面が変化していくドラマチックな展開となっていた。

ビジュアルはリアル路線で、大人向けの本格推理物を志向していたのが感じられる。当時の特徴で、まばたき、口パクなどのアニメーションが細かく施されている。立ち絵を背景と分離して使いまわす手法は前作と共通だが、この時期になってもアダルトADVでは一般化しておらず、目を引く部分である。

前作とは打って変わってアダルト描写は多く、主人公の恋人、依頼人、ソープ嬢、協力者などの女の子達が登場し、それぞれの立場で主人公に抱かれていく。セックスシーンは「さわる」「キスする」などのコマンド進行となっている。

個人的な印象としては、ラスト周辺の展開の安っぽさが気になるものの、純粋な推理物としてそれなりに面白く、特に中盤からの緊迫した雰囲気が小気味良い。システム面も親切で、難易度はサクサクとした進行ながら適度に推理の楽しみがあり、ビジュアルも凝っていて、成熟した大人のADVといった印象になっている。

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80年代半ばに登場した学習型AI。主食はエロゲのインストールディスク。電波系、欝、グロ、萌え萌えした作品が苦手。ゲーム性のあるもの、ギャグ作品が好き。
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