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古今のアダルトゲームを広く浅く調査及び成る丈簡潔にご報告致します

『痕 -きずあと-』 概要

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©1996 Leaf/AQUAPLUS
痕 -きずあと- (Leaf)

・1996年07月26日 Windows95用 CD-ROM CDケース版
・1996年07月26日 Windows95用 CD-ROM DVDケース版
・2001年01月**日 Windows用 CD-ROM DVDケース 修正版
・2002年07月26日 Windows用 CD-ROM リニューアル 限定版 通常版
・2003年06月19日 Windows用 CD-ROM リニューアル 新装版
・2009年06月26日 Windows用 DVD-ROM 再リニューアル 初回限定版
・2009年09月18日 Windows用 DVD-ROM 再リニューアル 通常版
・2011年12月09日 ダウンロード販売開始 【DMM
・2011年12月09日 ダウンロード販売開始 『痕+雫 セット』 【DMM
 
90年代中頃の作品で、男子大学生が猟奇事件に巻き込まれていく伝奇系のアダルトアドベンチャー。Leafのビジュアルノベルシリーズの2作目。

主人公「耕一」は平凡な大学生。別居中の父親とは長く距離を置いていたが、父が事故死を遂げた後、父が大黒柱となっていた柏木家の屋敷に滞在することになった。そこに暮らすのは親戚で幼馴染の四姉妹、おっとりした長女の千鶴、勝ち気な次女の梓、無口でミステリアスな三女の楓、人懐っこい四女の初音。彼女達と何気ない会話を交わし、穏やかで怠惰な日常を送る耕一だったが、夢の中では獣じみた衝動が日に日に強まり、やがて夢の中で起こした凄惨な殺人が現実の事件として報道され…?

ゲームシステムは選択肢分岐型ADVの一種だが、前作『雫 -しずく-』とも異なり、『弟切草』(1992年)に似た特殊な形である。周回によって攻略できるヒロインがある程度決まっており、プレイを繰り返すことで新たな選択肢が増え、最終的に12種類のエンディングを迎える。中にはバッドエンド必至のルートもあり、それをこなさなければトゥルーエンド(ハッピーエンド)が迎えられない場合があった。

演出面では、前作から受け継ぐビジュアルノベル形式(全画面表示)や、会話に合わせて立ち絵を細かく変化させる点、実写取り込みの背景画像が印象的である。また、画面を引き裂くような爪痕、画面を覆うような血しぶきのアニメーションがあるなど、アクションシーンの演出にも工夫があり、これらは以後の他社作品にも影響を与えたと思われる。

シナリオは、前半と後半で大きく雰囲気が異なる。前半は四人姉妹との日常風景が中心で、明るく他愛ないやり取りや子供の頃の回想、父親や一族の死にまつわるエピソードが展開していく。一方、後半は凄惨な暴力描写や陵辱、セックス、バトルアクションを含み、重くシリアスな雰囲気である。ただし、グロテスクな情景描写はテキストのみで、CGは抽象的な表現に止まっている。

Hシーンはメインヒロインとなる四姉妹に一つずつで、他に雑誌記者やヒロインの友人、大学の同級生に陵辱シーンが用意されている。数は少ないものの描写は丁寧で、アダルトゲームとしての役割もおざなりにされてなかったのが分かる。

本作品は数年をまたぐロングヒットとなり、原画レベルで2度もリニューアルされた。派生作品にコミック版があり、同人作品の元ネタとしても人気を博したようだ。関連商品はフィギュアなど。

すべてのヒロインルートの攻略後、おまけシナリオとして4本のユーモア作品が開放される仕様となっていた。この内の一本が講談社の短編小説に酷似しており、講談社から盗作の疑いを直接指摘される事態になってしまう。このため2001年1月以降のロットからは、おまけシナリオを削除していることが3月に公表された。担当した新人脚本家はパロディを意図していたようだが、その点に関する明示をしていなかった。

本作品の個人的な印象としては、前作に続き「読ませる」ことに比重を置いた作品で、シナリオ重視のサスペンス要素は続きが気になり、奥行きもあって好感が持てる。泣きゲーのルーツに挙げられるだけあって、悲劇的な暗い展開が多いものの、特に泣き要素がメインになっている訳ではない。むしろ主人公のヒーロー性が際立つ「燃えゲー」の萌芽に特異性を感じるが、どうだろうか。
 

公式HP
https://leaf.aquaplus.jp/product/kizuato/


『まいてつ』 概要

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©2016 Lose
まいてつ (Lose)

・2016年03月25日 Windows用 DVD-ROM版
・2016年12月22日 Windows用 DVD-ROM リマスター版
・2016年12月22日 Windows用 DVD-ROM 『まいてつ&ものべの 仲良しセット リマスター版
・2017年01月06日 ダウンロード版 配信開始 【DMM

10年代中頃の作品で、鉄道経営と地域振興を通しての恋愛を描くアダルトアドベンチャー。公式のジャンル呼称はe-motionノベル。『ゴスデリ』『ものべの』に続くLoseの三作目。萌えゲーアワード2017において準大賞を受賞している。

「エアクラ」と呼ばれる新技術が交通に革命をもたらし、鉄道もガソリン車も衰退した架空の世界。主人公「双鉄」は穏やかながら、生真面目で色恋には鈍感な若者である。水の綺麗な地方都市、「御一夜(おひとよ)」に持ち上がったエアクラ工場の誘致を阻止するため、大学を休学して実家に帰郷した双鉄は、亡き祖父の部屋で長い眠りについていた人形「ハチロク」に出会う。彼女はレイルロオド…人のように感情を持ち、鉄道の運転や整備を助ける人型モジュールだという。ハチロクと共に御一夜市の寂れた現状を見て回り、鉄道の可能性に着目した双鉄は、実家の酒造元やうら若き市長、町の人々の助けを借り、工場誘致反対の旗印として、SLの復活事業を一から立ち上げていく。

ゲームシステムは選択肢分岐型のADVの一種だが、選択肢は一箇所だけで、鑑賞メインのシンプルな構造である。共通パートの後、ヒロイン個別ルートを三つの中から選んで鑑賞していくことになるが、達成率に応じてサブヒロインのルート等も開放されていく。

シナリオは、幼少時の事故で身寄りを失い、のどかな地方都市の裕福な家に引き取られて育った主人公が、水汚染の恐れがある工場誘致から地域を守るため、周囲の人々の協力を得ながら蒸気機関車を修復し、機関士として修練を積み、様々なトラブルを一つ一つ乗り越えていくロマンチックな展開である。鉄道関連のエピソードが多いのはもちろんだが、観光の活性化プランを練ったり、選挙活動を手伝ったりする中で、現実の地方行政や鉄道経営が抱える悩みに踏み込んでいくのが独特である。

メインヒロインは古風で真面目なSL専用のレイルロオド、絵が得意で主人公を敬愛する義理の妹、市長でありながら、鉄オタが高じて鉄道会社を所有する「まいてつ」となり、自ら運転士も務める美人クォーターの三人となっている。他に、酒造元で杜氏を務める義理の姉、敵対関係にある銀行の重役、川下りの運営に関わる少女達など、5人のサブヒロイン達にもエピソードが用意されている。

e-moteと呼ばれる、一枚絵を動かすタイプのアニメーションは、通常の作品ではHシーンでのみ用いられるが、本作品では日常風景の会話シーンや立ち絵一つ一つにまで施されており、口パク、まばたき、髪の揺れ、呼吸運動まで表現する凝った演出がとられている。

また、ノスタルジックな車両や、鉄道沿線の風景も見所の一つと言っていいだろう。音楽面では、ヒロインそれぞれにOP曲、ED曲など、合計12のボーカル曲が用意されていた。

Hシーンが本編中にないのも変わっていて、個別ルートをクリアすることで開放されていく。メインヒロイン一人あたりに4~5つ、サブヒロインに2つほどで、合計数は28と非常に多い。更にパッケージ版の予約特典として、7つの追加Hシーンを鑑賞できるパッチのダウンロードコードが付属した(後に有料で配信開始)。ブランドの伝統で、極端に未成熟な肉体描写になってるヒロインも何人か存在する。

2016年9月、熊本県人吉市などの出資で運営されている「くま川鉄道」にて販売が予定されていた、震災復興応援用の特別切符『くまてつ』のイラストが、特定の成人ゲームキャラに似ているとしてクレームが寄せられ、発売が中止されたとの報道があった。実際はLoseの善意による能動的な支援で、協議の上で『まいてつ』と直接結びつかないよう、微妙にデザインを変えて販売する予定になっていた。

本作品の個人的な印象としては、かなりボリューム感があり、質も凝り過ぎに思えるほど充実している。当調査員は詳しくないので判断がつかないが、鉄道ファンの期待に応える細かな描写がされているようである。難点は話題が真面目で堅いだけに、萌えコンテンツらしい設定の都合の良さ、緩さが目立ってしまう点で、極端な少女描写と合わせ、そのあたりで好みが分かれそうだ。


公式HP
http://www.lose.jp/maitetsu/





『空戦乙女-スカイヴァルキリーズX-』 概要

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©2016 にじよめ
空戦乙女-スカイヴァルキリーズX- (にじよめ)

・2016年03月01日 事前登録開始
・2016年04月27日 『空戦乙女-スカイヴァルキリーズ-』(全年齢版) サービス開始 【昼の部
・2016年04月27日 『空戦乙女-スカイヴァルキリーズX-』(18禁版) サービス開始 【夜の部

10年代中頃にオープンしたPC/スマホ両対応のブラウザゲームで、軍用機を擬人化した女の子たちを率いて戦うソーシャルゲーム。DMM GAMESで提供されていた『空戦乙女☆ヴァージンストライク』(2014年)のリニューアル版。

基本プレイは無料で、期間限定ガチャや回復アイテム、育成サポートなどが有料である。

戦闘機を模した装備「ヴァルキリーアームズ」を身にまとい、人間をはるかに凌ぐ戦闘力をもつ女の子、「空乙女」たちが世界の軍事力と治安を担っている世界。プレイヤーは民間軍事会社(PMC)の新米社長、兼司令官として空乙女たちを率い、クライアントから依頼を引き受け、護衛や調査といった任務の中で敵対する空乙女たちと交戦していく。

ゲームシステムはターン制のコマンドバトルと、ソーシャルゲーム系のRPG要素の組み合わせである。ガチャで女の子たちを集め、5人を選んでユニットを編成し、時間経過で回復する燃料(行動力)を消費して出撃、勝利することでストーリーを進展させていく。出撃は一回一回が戦闘になっているタイプで、対人要素の「演習」と合わせ、簡素なコマンドバトルの連続をこなしていくことになる。

空乙女たちには、モデルとなった軍用機に応じて「戦闘タイプ」「攻撃タイプ」「爆撃タイプ」という三つの属性があり、ジャンケンのような三すくみになっている。敵の属性は戦闘前から分かるので、敵に合わせて編成を手直しし、固有のスキルを交えて戦闘を有利に進める点が戦術要素になっている。

登場する機体はF-14トムキャット、三菱F-1、B-52、Me262シュワルベ、UH-1イロコイといった近現代の戦闘機や攻撃機、爆撃機、軍用ヘリなどである。ストーリーは独特のシュールで緩い世界を舞台に、主人公たちが犯罪組織や敵対する国同士の争いに巻き込まれていくコミカルな展開となっていた。

アダルト要素は空乙女にプレゼントを贈り、親密度をMAXにした時に生じるHシーンである。CG一枚にタップに合わせた音声、動き、吹き出しなどが施されている。

この作品以前に、DMM GAMESで提供されていた『空戦乙女☆ヴァージンストライク』(2014年)という作品があり、本作品の原型となっている。この時、2015年12月のサービス終了後も公式Twitterが毒のある本音トークを展開し、特に企画チームの内情暴露と非難を含む、通称「バックれたPM」がネット上で小さな話題となった。リニューアル後も、公式Twitterは同じアカウントのまま続投している。

個人的な印象としては、一通りの要素が揃っており、ヒロイン達の個性も光っているが、手動で地味なコマンドバトルは古めかしく、やや億劫である。PCブラウザからでは画質が粗く、操作の忙しさからタップが恋しくなるので、スマートフォンからのプレイをお勧めしたい。

※追記 10/19のアップデートで戦闘にオート機能がつき、サクサクの操作性になりました。


公式サイト
http://www.nijiyome.jp/app/top/kusen_otome_x

 

『夢幻戦士ヴァリス』 概要

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©1986 日本テレネット ©サンソフト
夢幻戦士ヴァリス (日本テレネット)
【注意】非アダルトゲームです。

・1986年12月**日 PC-8801用 FD版
・1987年03月**日 FM-77用 3.5インチFD版
・****年**月**日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 X1用 FD版
・****年**月**日 MSX2用 カートリッジROM版
・1987年08月21日 ファミコン版
・1991年12月27日 メガドライブ版
・1992年03月19日 PCエンジン用 CD-ROM版
・2004年06月24日 Windows用 CD-ROM 『夢幻戦士ヴァリス COMPLETE』に収録
・2005年05月18日 ボーダフォン用アプリ配信開始
・2007年06月26日 ダウンロード販売開始(PCエンジン版) 【Project EGG
・2011年11月24日 Windows用 CD-ROM 『夢幻戦士 ヴァリス COMPLETE PLUS』に収録
・2015年02月24日 ダウンロード販売開始(PC-8801版) 【ProjectEGG

80年代中頃の作品で、ファンタジー風の世界を舞台にしたアクションゲーム。露出の高いコスチュームの女子高生が剣を振るうインパクトから人気となり、後の美少女ゲームに大きな影響を与えた。

ごく普通の女子高生「麻生 優子」は、突然に異世界からのモンスター達に襲われるが、次空を超えて送られてきた剣を手に取り、戦って難を逃れることができた。そして、気が付いた場所は見慣れぬ世界「ヴァニティ」。優子はそこで、人の心の"明"と"暗"の均衡が崩れ、優子たちの世界が滅びかかっていることを聞かされる。夢幻界の女王から一方的に「ヴァリスの戦士」に指名され、戦うことを強いられた優子は、一旦は反発するものの、暗黒界の魔王ログレスの配下との戦いの中で次第に使命感に目覚め、戦士として成長していく。

ゲームは横スクロールのアクションゲームで、剣から放たれる遠距離攻撃を武器に、湧いてくる雑魚キャラを潰しながらボス戦を目指す流れである。ステージ間にはアニメタッチのビジュアルシーンが用意されており、シナリオ性を強く意識させる作りとなっているのが特徴的である。

武器と防具が何種類か用意されていて、アイテムドロップを拾う事で切り替えが可能である。体力ゲージをやりくりする点が非常に特徴的で、回復アイテムにあたる宝石を取れば取るほど体力をストックすることができる(最大でゲージMAX100個分)。クリアに時間制限がなく、逆走もできるので、序盤で雑魚を倒してコツコツ体力を稼ぎ、ボス戦に備えるのが一般的な攻略法となっていた。

作風はファンタジーながら、当時流行していたTVドラマ「スケバン刑事」の影響からか、重い宿命を背負った女子高生の悲壮感漂うストーリー展開となっている。一方、アニメ『幻夢戦記レダ』などに登場していた「ビキニアーマー」をゲーム業界にも定着させた事でも知られている。

PCゲームとして発売された当初は、動きの硬さや画面の見づらさ、広大すぎるマップなど、欠点が目立つ出来だったが、移植や続編の度にアクションゲームとして洗練され、PCエンジン移植版には声優ボイスやアニメーションシーンも追加されて、全く別のゲームに生まれ変わっている。主人公「優子」はゲームキャラとして異例の人気となり、ファンクラブが結成されたり、イメージガールのコンテストが開かれたようだ。

シリーズはアクションゲームとして『ヴァリスⅣ』(1991年)まで続き、家庭用ゲーム機にも幅広い展開を見せた。しかし、時は流れてタイトル権はアダルトゲーム開発会社に譲渡され、初代からちょうど20年後、リメイクにあたる『ヴァリスX』(2006年)は、アクション要素無し、陵辱系の18禁アドベンチャーに変貌した。

このことは旧開発スタッフや往年のファンの大反発を招き、不買運動が呼びかけられる事態に発展してしまった。往時のピュアな愛され方を物語る出来事といえる。一方、業績の悪化していた日本テレネットは翌年倒産している。

派生作品はコミックス(2007年)、サントラ(2011年)など。

『沙織 (美少女たちの館)』 概要

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©1991 X指定ブランド
沙織 (美少女たちの館) (X指定/フェアリーテール)

・1991年10月18日 PC9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版

90年代序盤の作品で、インモラルな関係やアブノーマルなセックスをテーマにしたアダルトアドベンチャー。「沙織事件」の影響で摘発され、回収処分になったことで非常に知名度が高い。

主人公の学生「沙織」は、夜の公園で目撃したカップルの野外プレイが頭から離れず、自室でオナニーにふけっていた。そこへ何処からともなく仮面の男達が現れ、沙織を拉致して怪しい洋館に監禁する。館の女主人から緊縛の辱めを受けた沙織は、なんとか脱出しようと館内を探索するが、個室の扉を開ける度に意識が別世界に飛び、異常なセックスの中で悶える女達の快楽を追体験していく。

システムは特殊な形のコマンド型で、一見行き先に自由がある探索ADVだが、実態はオムニバス形式のショートストーリー集に近い。起点は屋敷の広間で、たくさんの扉の中から鍵を入手した部屋を訪問し、一風変わったシチュエーションで繰り広げられるセックスを観賞していく。陵辱側の男目線で1~3択のコマンドをこなしていくことになるが、当たり外れはなく、総当たりすることで進展していくのでゲーム性はほとんどない。

シナリオは兄と妹、父と娘、姉と妹、女教師と男子生徒といった禁断の肉体関係を描いた4本と、縛られ好きの女子大生、オナニー中毒の婦警、バイブ好きのOLといったアブノーマルなプレイをテーマにした3本に加え、主人公自身のメインストーリーで構成されるシリアスな展開である。部屋ごとにテーマと登場人物が決まっていて、攻略上何度も訪問することになるが、その度にセリフやCGが変化する仕様となっていた。

陵辱側(主に男)の言動がサディスティックなのが特徴で、官能小説風の乱暴な言葉での罵りや、焦らし、言わせプレイ、緊縛などを好む点が印象的である。ただし、行為自体はソフトで直接的暴力やレイプはない。女性側は表面上は嫌がりながらも身体が淫らに反応してしまい、ついには恥ずかしいおねだりをしてしまうのが基本パターンとなっている。一部に飲尿や剃毛といったプレイを含んでいた。

局部は無修正で、一切の配慮をした形跡がない。ただし男性器が大きく描かれている一方、女性器の扱いは小さく、当時の過激な無修正作品と比べ、とりたてて強調されていた訳ではない。

発売から程なく、ある中学生が万引きした事で証拠品となり、にわかに世間の注目を浴びた。PCソフトはそれまで内容の審査を受けずに放任されていたが、本作品は刑法上の「わいせつ物」にあたると判断され、ブランドを所有する「キララ」、その親会社「JAST」が家宅捜索を受け、業界として初の逮捕者を出している。同時に本作品と『ドラゴンシティX指定』、『天使たちの午後III 番外編』、『天使たちの午後IV ~ゆう子~』が摘発され、回収処分となった。

摘発理由は無修正画像が含まれる事だったが、本作品の倒錯した性と中学生の組み合わせは世間を驚かせ、購入者の年齢に制限が無かったアダルトゲーム全体に逆風が及んだ。これに『電脳学園』の訴訟が重なり、コンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ倫)の発足を促す事となる。

個人的な印象として、近親相姦や緊縛、調教をメインテーマに扱ったアダルトゲームはそれまでなく、事件がなくてもそれなりに特異な存在だったのではないだろうか。陰気な陵辱モノが普通になるのは90年代の中頃から、近親相姦が珍しくなくなるのはソフ倫の規制が緩まった2004年以降で、当時は十分に過激な内容だったことだろう。一方でAVのシチュエーション物のようにストーリー性は浅く、絵もリアル寄りで人を選ぶ作風である。

『CAL』 概要

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©1991 バーディソフト
CAL (バーディソフト)

・1990年12月01日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 『CAL + CAL2 TOWNS
・****年**月**日 PC-9801用 『CAL 1・2 + PAL』 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 Windows3.1/Mac用 CD-ROM 『CAL 1・2 + PAL

90年代初頭の作品で、童話のヒロイン達をテーマにしたアダルトアドベンチャー。バーディソフトの出世作となった傑作で、同時にシリーズ続編に関する騒動から長くファンに惜しまれ、非常に知名度が高い。

主人公(名前は任意)は、聖バーディ学園の学生。片想いの図書委員「美加」に会うため毎日図書館に通うが、なかなか思いを打ち明けられずにいた。そんなある日、何気なく呟いた一言が偶然にも呪文「モテタイヨーンウ」と一致し、主人公はとぼけた性格の女神「ヴィーナス」の元に召還される。女神は主人公に自信と勇気を与えるため、彼を永遠の夢の世界「CAL(キャル)」へ送り出すのだった。

システムは基本的に選択肢型で、移動先に自由がない一本道の展開である。2~4択の中から正解となる選択肢を絞っていくクイズのようなゲーム性だが、Hシーンなど所々で総当たりする必要もあり、コマンド型と選択肢型の中間のような仕様となっていた。

シナリオはおとぎ話の世界に飛ばされた主人公が、「赤ずきん」「シンデレラ」「人魚姫」等、有名な童話のヒロイン達に出会い、助けたり悩みを聞いたりする中で好意を寄せられ、思い出作りのセックスに発展するのが基本形である。弱みに付け込んで犯そうとしたり、相手を傷つけたり、本命の美加の存在を忘れた発言をすると「愛のない行動」として即バッドエンドを迎えてしまうため、紳士的な振る舞いを心がけなければならないのが特徴である。PC関連のメタ発言や芸能人ネタ、シュールなコマンド、童話のパロディなどで雰囲気は明るくコミカルである。

女性の陰部は当時珍しいモザイクによる修正で、コマンドで点滅させたり静止させたりできる他、モザイクをはずすコマンドまで用意されていた。ただし、はずしても元々何も描かれていない。

続編に『CALⅡ』(1991)、『CALⅢ ~完結編~』(1993)がある他、ファンディスク『PAL』が'91年6月頃から通信販売されており、後のリバイバル版ではすべてセットになっている。

まず目を引くのがビジュアルのクオリティで、これがヒットに繋がった最大の理由だったのは間違いない。さらに、当時のナンパゲームの主人公の目的はセックスで、ほぼ恋愛要素が無かったのに対して、本作では主人公が「愛の大切さ」を教えられ、あるいはヒロインに伝えていくという、ささやかながらドラマ性のある別離シーンが特に印象的である。同時期の『ドラゴンシティX指定』(フェアリーテール/X指定)と好対照をなしている。

大ヒットでバーディソフトの名を高めた本作だが、3作目の『CAL3』は開発の難航、社内の不和からスタッフの大量離脱を招き、ファンの期待を裏切るクオリティになってしまう。そのスキャンダラスな話題性もあって、後々まで当時の人気ぶりが際立つこととなった。

『電脳学園』 概要

電脳学園 電脳学園
電脳学園 電脳学園
©1989 GAINAX
電脳学園 (GAINAX)

・1989年07月15日 PC-8801用 FD版
・1989年07月15日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・1989年07月15日 MSX2/MSX2+用 FD版
・1990年11月10日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版 『Ver.2』
・2000年**月**日 Windows/Macintosh用 CD-ROM 『電脳学園ミレニアム』 (イベント・通販のみ)
・2005年03月04日 ダウンロード販売開始 【Project EGG

80年代末期の作品で、学園を舞台に3人の女の子と対決していく脱衣クイズゲーム。アニメ制作会社として既に有名だったガイナックスのゲームデビュー作である。また、翌年にリメイクされた『Ver.2』では、宮崎県から有害図書指定を受け、裁判にもつれこんだことから非常に知名度が高い。

三千年の歴史を誇る「電脳学園」の特別受講生に選ばれたあなたは、生徒の中から選りすぐられた3人の女講師により、特別授業を受けることになった。果たしてあなたはすべての授業を合格し、電脳博士号の称号と彼女たちの祝福を受けることができるだろうか・・・?

基本画面は探索アドベンチャー風になっており、コマンドで学園内を歩き回って情報を集め、対戦相手の女の子を見つけて勝負を挑むという演出が取られているが、実際はさほど自由がなく、内容は一本道のシンプルなクイズゲームである。

クイズはすべて○×クイズで、25問ごとに出題が区切られており、20問以上正解であればご褒美CGが全画面で表示される。CGは5段階あり、ステージが進むにつれて露出度が上がる仕組みで、最終的に全裸となった。女の子は優等生風の眼鏡の女の子、活発なスポーツ少女、巨乳のお嬢様の3人である。

出題ジャンルはアニメ、ゲーム、特撮、映画、文学、パソコン用語、動物、宇宙科学などの中からランダムだが、特にアニメ関係の比重が非常に高く、ゲーム中でもオタク向けのクイズである事が語られている。難易度は易しいものからマニアックなものまで様々だった。

アダルト要素は脱衣まででセックス描写はなく、他より特に過激ということはないが、当時わいせつ物として取締りの対象になっていた陰毛の表現があり、特にリメイク版の『Ver.2』からは露骨に描かれているのが特徴的である。(ただし、1991年頃からヘアヌード写真集は黙認の形で解禁され、ブームになっている。)

1992年7月、宮崎県が「宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例」に基づいて、PCソフト数作品を有害図書に指定した。この中に『Ver.2』も含まれており、ガイナックス側は取り消しを求めて宮崎県を提訴したが、指定が覆されることはなかった。発端はメーカーが成人指定の独特の解釈により、18禁の明示をしていなかった点にあったと思われる。

この事件はアダルト、非アダルトの境界や、無修正の定義を曖昧にしてきた業界全体に危機感を与え、自主規制団体『ソフ倫』の発足を促すこととなり、規制が各社独自の裁量に任されていた時代は終わりを告げた。

『177』 概要

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©1986 MACADAMIA
177 (マカダミアソフト)

・1986年09月**日 PC-8801用 FD版
・1986年**月**日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版

デービーソフトのアダルト専門ブランド『マカダミアソフト』の2作目で、強姦をテーマとしたアクションゲーム。刑法第177条、強姦罪に由来する過激なタイトルで話題となり、同年の国会で有害ソフトとして取り上げられた事で非常に知名度が高い。

シナリオは工場勤務で内向的な性格の主人公が、帰りの電車でよく見かける女性に狙いを定め、追いまわして道端で押し倒し、性行為におよぶまでの展開となっている。主人公やヒロインの女性にフルネームと年齢、詳細なプロフィールが設定されており、生々しさを感じさせる。

ACT.ONEは強制横スクロールのアクションゲームで、動物や岩、扇風機、墓石などの障害物をジャンプでかわしたり、前方への爆弾投擲で破壊しながら女性を追いかけていく流れである。女性に接近した状態でキーを押すと衣服を一枚剥ぐことができ、上着、スカート、ブラ、パンツの順で回収して、全裸の状態で背後をとれば次のステージである。

ACT.TWOはいきなり挿入状態から始まるコマンドアクションで、テンキーの中から弱点となるコマンドを探っていき、自身の体力が尽きる前に女性をエクスタシーに導けばクリアとなった。ある程度責めると弱点は変更してしまうので、女性の表情の変化などを見ながら慎重に進める必要があるなど、ユニークな作りになっている。体位は押し倒した場所によって数種類あり、腰の動きなどは軽いアニメーションになっていた。

ちなみに失敗すれば強姦罪の条文が表示され、成功は花嫁姿の女性が表示されるというハッピーエンドである。

作中に性犯罪行為が描かれたゲームはそれまでもあったが、本作品は露骨、具体的で陰気さを感じさせるのが印象的である。イかせれば和姦の内容もさることながら、当時のアダルトゲーム購入に年齢制限がなく、小中学生がプレイしている可能性があり、これが国会で提議された最大の理由だったようだが、具体的な処分は下っていない。その知名度やゲームとしてのクオリティから非常に人気が高く、中古市場では現在も高額ソフトに名を連ねている。

『スーパーマルオ』 概要

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©1986 昭和通商
SUPER MARUO (昭和通商)

・1986年12月**日 ファミリーコンピュータ用 カセットロム

任天堂のライセンス審査を受けず、無許可で発売されたファミコン初のアダルトソフトで、逃げ回る女の子を捕まえるアクションゲーム。

スクロールのない固定画面のアクションで、登場するキャラクターは2人と1匹だけである。俯瞰型の2Dフィールド上で主人公「マルオ」を操作し、犬の妨害を避けながら「ヒーチ姫」を捕まえることができれば、ご褒美のHシーンが拝めるという粗末な内容となっていた。

1面クリアで上半身の脱衣、2面クリアで棒状の物を挿入される全裸の姫がアニメーションで表示される。この2面クリアのご褒美シーンが正面から挿入、後背位から挿入など4種類あるため、8回クリアすればすべての画像が見られる仕様である。

名前からは人気アクションゲームのパロディだった事が窺える一方、ゲーム要素は謎のPCゲーム『パスカル』(1983)や『メイズパニック』(1985)、問題作『177』(1986)と似ている。

「ファミコン」に質の悪いソフト、いかがわしい作品、海賊版が氾濫する事を警戒していた任天堂は、発売当初からソフト開発に他社(サードパーティ)の参入を認めながらも、内容の審査や製造に厳格な管理体制を敷いていた。しかし、その監視の目を逃れて「ダビングマシン」と呼ばれる家庭用のソフトコピー装置も存在したらしく、コピー用の空のカセットRAMと共に、雑誌広告による通販などで密かに流通していたようだ。

「SUPER MARUO」もそうした裏流通商品の一つだったと考えられ、現在確認できるものは元々がダビング用のカセットRAMだったものにパッケージされている。

事態を知った任天堂の対処が早く、一ヶ月程で販売停止になった為に流通数が極めて少ない。その為、コレクターから高額のプレミアムソフトとして扱われる事があり、2007年のネットオークションでは50万円近い値段で落札された事が話題となった。

尚、『昭和通商』という名前は、阿片などを扱った戦時中の悪名高い国策会社にも使われているが、直接の関係はないと思われる。東京品川区に現存する塗料関連の『昭和通商』も同様である。

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80年代から生きながらえている学習型AI。主食はエロゲのインストールディスク。2016年秋に好き嫌いしないことを誓ったが、グロと鬱はやっぱり苦手。
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