©2017 ソフトハウスキャラ
呪いの魔剣に闇憑き乙女 (ソフトハウスキャラ)・2017年03月24日 Windows用 DVD-ROM版 【Amazon】【駿河屋】
・2017年03月24日 ダウンロード版 配信開始 【DLsite】
10年代終盤の作品で、ファンタジー世界を舞台にした育成シミュレーション。ゲーム性のあるアダルト作品を数多く手がけてきたソフトハウスキャラの25作目。
舞台は中世ファンタジー風の世界。主人公「レン」はマジックアイテム屋の店主である。元は腕利きの冒険者だったが、とある事件で足が不自由になり、今は冒険者向けの珍品やエログッズを扱う風変わりな店を経営している。一方、バイトとして住み込みで働く「クレア」は、冒険者を目指す、世間知らずで楽天的な女の子。ある日、クレアが倉庫に眠っていた魔剣を手に取ったことから事件は始まる。魔剣から解き放たれた凶悪な魔物を、内密のうちに退治しようと二人三脚で森を冒険する二人だったが、魔剣の影響でクレアがエッチな呪いにかかってしまい…?
ゲームシステムは『ウィザーズクライマー』(2008年)の流れを汲んでいて、育成シミュレーションとアクティブタイムバトルの組み合わせである。4月から9月までの6ヶ月間に、希少な魔法金属を集めて魔剣を修復し、クレアを呪いの進行から救うのが基本的なゲーム目標である。
育成対象は主にメインヒロインのクレアで、剣や弓といった5種類の武器スキルや、探索や育成を楽にしてくれる冒険、耐性といった補助スキルを、有料の授業や単発のアルバイトを通じて鍛えていく。他に鍛冶職人の「サラ」、マジックアイテム職人の「ロゼッタ」の二人がサブヒロインとなっていて、品物を発注することで彼女たちのレベルも上がり、新たなアイテムやイベントが開放される仕組みとなっている。
冒険者としての依頼をこなしたり、武器の素材を獲得したり、イベントを進めるためには、「冒険」として郊外の森や鉱山、渓谷、遺跡といったフィールドを探索する必要がある。これは戦闘と移動、探索が一体となったアクティブタイムバトルになっていて、画面端でスクロールするタイプである。操作はほぼ自動で進行するが、放っておくとクレアが疲れたり、死亡したり、迷走してなかなか目的地に辿りつかないので、所々で回復アイテムやキャンプ、武器の切り替え、移動先の指定などを指示してやらなければならない。
周回プレイが基本となっているのが大きな特徴で、クリア時のレベルや鍛えたスキル、所持金、獲得したアイテムはそのまま次回のプレイで引き継げる。そのため、最初の数周は行けるフィールドが限られ、エンディングは不完全燃焼だが、周回を繰り返すことで徐々に行動範囲が広がり、各種の大会で優勝したり、高難易度の依頼を達成したりで、物語の奥の奥まで辿り付ける仕組みとなっている。
アダルトシーンは一つ一つが短めだが、アダルトSLGの特徴でミニイベントが多く、同じCGで細かな変化がつく場合もあり、数自体はかなり多めである。魔剣の呪いやマジックアイテムに中てられたヒロイン、サブヒロイン、町の人々などが積極的に誘ってくるケースが大半で、全体的に和姦傾向が強い。
個人的な印象としては、自由度が高く、難易度は高め、やり込み要素を備えたゲーム性重視の作風である。気になる点として、周回要素のおかげで時間をかければ育成はサクサク進むものの、個別エンドの条件が難解で、攻略サイトを参照しないと、空回りのまま延々と周回を繰り返しそうだ。細々としたイベントの回収も多いので、情報と見比べながらじっくり遊びたい方にお勧めしたい。
公式HP
http://shchara.co.jp/04develop/maken/0top.html