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戦国ランス (アリスソフト)・2006年12月15日 Windows用 DVD-ROM版 【Amazon】【駿河屋】
・2010年08月27日 DL販売開始 【DLsite】【DL.Getchu】【Gyutto】【DMM】
・2014年12月19日 Windows用 DVD-ROM 廉価版 【Amazon】【駿河屋】
10年代中頃の作品で、日本の戦国乱世をモチーフにした世界を舞台に、武力で領地を拡大していく戦略シミュレーションゲーム。『Rance VI -ゼス崩壊-』(2004年)の続編で、『ランス7』にあたる。地域制圧ゲームとしては『鬼畜王ランス』『大悪司』『大番長』に続く4作目。
(あらすじ) 主人公「ランス」は運と実力があり、大軍を動かす駆け引きも得意ながら、女を犯すことで頭が一杯の鬼畜な冒険者である。前作の後、美人と評判の「香姫」をコマすためにJAPANを訪れたランスは、大らかで飄々とした殿様「織田信長」と出会い、意気投合してしまう。病弱な信長から織田家の一切を任されたランスは、JAPANが戦乱期なのをいいことに、隣国の美女たちを狙い、織田家の領土を次々に拡大していく。一方、遥か昔に封印された魔人ザビエルは、信長の体を徐々に乗っ取り、ランスを利用して復活の機会を窺っていた…。
ゲームシステムは、地域制圧ゲームの流れを汲む戦略SLGである。隣接する地域に攻め込み、アクティブタイム制のコマンドバトルで優勢をもぎ取り、領地を拡大していく。地域イベントや捕虜から新たな武将(ユニット)を入手し、国力や資金をやり繰りして戦力を整え、さらなる侵略と敵からの反攻に備えていく流れである。
武将ごとに防御担当の足軽、攻撃担当の武士、後衛の弓兵・陰陽、サポート役の軍師・忍者、回復役の巫女、一撃必殺の鉄砲、といったユニットの種類が決まっており、その中から合戦ごとに6名を選んで、コンビネーションにより優勢勝ちを狙っていく。また、軍勢の強さと、軍勢の人数の多さ、武将個人の強さが分かれているため、合戦に備えて優秀なユニットの兵士数を増やすと共に、屋内のイベント戦に備えてダンジョンに通い、武将個人のレベル上げをする必要もある。
周回の利用も特徴的で、最初の一周はストーリーが選べないが、再スタート時からは進攻の順番、イベントの進め方によりメインヒロインが変わり、大筋で4種類以上のシナリオが楽しめる仕様となっていた。また、寄り道イベントの強敵の討伐、レアアイテムの入手、武将の個別イベントの完遂(キャラクリ)などが、クリア時に「得点」として評価される仕組みで、得点に応じて再スタート時に有利な特典が選べるため、主なやり込み要素となっている。
シナリオは、我がままな主人公が敵の城を乗っ取り、姫や現地の女をその場で凌辱する一方、大名や武将は男女に関わらず捕虜にして、牢に入れていく流れである。彼らのイベントを見るには、武将として召し抱え、戦闘参加やアイテムで信頼度を上げ、ADV風の会話イベントをこなしていく必要がある。その際、ほとんどの女武将はHシーンを含んでいる。
世界観はファンタジーながら、戦国から安土桃山にかけての日本がモチーフとなっており、織田信長、徳川家康、武田信玄といった大名が実名そのままで登場することが多い。しかし上杉謙信が女の子だったり、伊達政宗が目玉の妖怪だったり、毛利の三兄弟がメイド服の三姉妹だったりと、考証は緩く、全体的にコミカルな雰囲気である。
ランスシリーズは『アリス2010』(2009年)に収録された2作目のリメイク『ランス02』を挟み、『ランス・クエスト』(2011年)が続いている。また、地域制圧ゲームとしては『大帝国』(2011年)が続いている。関連商品は設定資料集、小説版、コミック版、上杉謙信フィギュアなど。
個人的な印象としては、非常に自由度が高く、ボリューム感があり、ゲーム性に優れた作品である。特にやり込み要素の得点システムがよく出来ていて、手間をかけるほど周回スタート時に高性能なチートアイテムが選べるため、難易度の高いイベントを起こすのに熱が入る、中毒性の高いSLGである。音声がないのは寂しいが、シナリオは奥行きがあり、ビジュアルのクオリティも高い。
また、上杉謙信や山本五十六といった、女性化した歴史上の人物が大人気を博したことから、後に一般的になる「武将萌え化」の火付け役といえるだろう。美少女ゲームのみならず、一般のラノベやTVアニメにも大きな影響を与えたと考えられる。
公式HP
http://www.alicesoft.com/rance7/
ランスワールドノート【公式】
http://www.alicesoft.com/haniwa/rance/series/post-19.html