title01

古今のアダルトゲームを広く浅く調査及び成る丈簡潔にご報告致します

『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』 概要

yu-noyu-no
yu-noyu-no
©1996 ELF
この世の果てで恋を唄う少女YU-NO (エルフ)

・1996年12月26日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版 CD-ROM版
・1997年12月04日 セガサターン用 限定版 通常版
・2000年12月22日 Windows95/98用 CD-ROM 『エルフ大人の缶詰』に収録
・2017年03月16日 PS4用 限定版 通常版 
・2017年03月16日 PS Vita用 限定版 通常版

90年代中頃の作品で、学生の主人公が並列世界を渡り歩き、様々な陰謀や古代遺跡の謎を解き明かしていくミステリーアドベンチャー。PC版、コンシューマ版が共に大ヒットを記録し、非常に知名度が高い。

主人公「たくや(名前変更可)」は、一見おどけた性格ながら、鋭い洞察力と正義感を秘めた学生である。歴史学者の父親が事故で行方不明になってからは、義理の母親への接し方に悩み、素行も荒んでいたが、ある日、死んだ筈の父親から荷物が届く。そこには、俄かには信じがたい学説と事情が綴られ、次元と時間を少しだけ移動できる神秘的な装置、「リフレクターデバイス」が不完全な形で納められていた。父親の行方を追うたくやは、学園長の不審な動きや、遺跡周辺で多発する落雷事故の謎、猟奇事件などに巻き込まれて追い詰められ、その度に並列世界を遡ることで、運命の突破口を探り当てていく。

ゲームシステムはコマンド型で、移動先に自由があるタイプのADVである。前半は『ELLE』のようにアイコンを使い、自宅、学園内、遺跡の残る海岸、繁華街などを巡回し、画面内の気になる点や人物の口をクリックしすることで、情報やアイテムを入手していく。一方、OPや後半はコマンド選択式で、「見る・調べる」「話す」といったコマンドを総当りすることで進展していく。

風変わりなのは「A.D.M.S(アダムス)」という独特のシステムである。主人公が体験したストーリーの流れは、一枚のまっさらなマップ上で、線として記録されていく。どんなに慎重にプレイを進めても、やがて行き詰まるか、あるいはバッドエンドを迎えてしまう。そこで様々な分岐点を試すことになり、マップはストーリーの分岐点、合流点を図示した巨大なフローチャートになっていく。

マップはいつでも呼び出すことができ、特殊なアイテム「宝玉」を使うことで、過去の任意の位置からスタートできる仕組みである。宝玉はセーブ用のチケットのようなもので、数に限りがあるものの、ロードすることで回収もできるため、どう使いまわしていくかも戦略要素となる。

小さな分岐を丹念に踏破したり、別のヒロインのルートで重要アイテムを入手することで、複雑に絡み合った何本もの同時進行なストーリーが、少しずつ解き明かされていく仕組みとなっていた。

シナリオは、前半と後半で雰囲気が大きく異なる。前半部分は現代日本を舞台にしたSFミステリーで、プレイヤー自身が謎を解かなければならない本格派であり、難易度は高めである。構造はヒロイン個別ルートを備えた恋愛ADVに近く、それぞれと結ばれるまでが描かれる。一方、後半は雰囲気もシステムも全く異なり、異世界を舞台にした分岐のない一本道の構造となっている。

Hシーンはほぼヒロイン一人につき一箇所で、全体のボリュームの割に比重はない。ヒロインは義理の母親、TVの人気キャスター、謎めいた転校生、ツンケンとしたお嬢様、美人秘書などである。ヒロインを狙う卑劣漢も登場し、主人公の嫉妬心を煽るなど、物語のスパイスになっているのが印象的である。

通信販売の購入特典に『スペシャルディスク』があり、追加シナリオを含んでいたようだ。セガサターン版では露骨な性描写がなくなった代わりに、ボイスが加わっている。派生作品にOVA版、小説版があり、PS4、PS Vitaでのリメイクに合わせ、Webコミックの連載もコミッククリアにてスタートしている。

A.D.M.Sは『EVE burst error』(1995年)の流れを汲み、さらに複雑で奥行きのある謎を表現しており、本作はミステリーの傑作といえるだろう。また、設定の理論付けには実在の科学、数学、宗教、歴史などから数多くの学説、用語が引用されており、その解釈を巡ってファンの間で議論が交わされるなど、カルト的な魅力も備えていた。こうしたことから、その世界観は「ループもの」と呼ばれるフィクション群に広く影響を及ぼしたと思われる。

ビジュアル、音楽面もハイレベルで、ボリュームも飛び抜けて充実しており、当時の一流作品だったのは間違いない。一様に評価の高い作品で恐れ多いのだが、個人的には異世界編での主人公の目標の幼さ、無謀さ、活躍の無さが気になり、物語に集中するのが難しかった。


PS4/PS Vita版 公式サイト
http://yu-no.jp/


『EVE burst error』 概要

evebe00evebe02
evebe04evebe01
©1995 C’s ware
EVE burst error (C’s ware) 

・1995年11月22日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版 (18禁)
・1997年01月24日 セガサターン用 初回版 通常版 (18歳以上推奨)
・1997年05月30日 Windows95用 CD-ROM 初回版 通常版 (R指定) 
・1997年08月29日 セガサターン用 廉価版 (18歳以上推奨)
・1998年07月02日 セガサターン用 『EVE burst error&EVE The Lost Oneバリューパック
・1999年07月16日 Windows98用 DVD-ROM版 (R指定)
・2003年07月24日 PS2用 『EVE burst error PLUS』 限定版 通常版 (CERO:C(15歳以上))
・2003年11月28日 WindowsXP用 DVD-ROM 『EVE』 (PS2版の18禁リメイク)
・2005年03月24日 PS2用 『EVE burst error PLUS』 廉価版 (CERO:C(15歳以上))
・2006年10月03日 DL販売開始 【DLsite】【DMM】【DL.Getchu】【Gyutto】(R指定版)
・2010年03月25日 PSP用 『burst error EVE the 1st』 (CERO:C(15歳以上))
・2016年04月28日 PS Vita用 『EVE burst error R』 初回版 通常版 (CERO:D(17歳以上))
・2016年04月28日 Windows用 DVD-ROM 『EVE burst error R』 (18歳以上推奨)
・2016年04月28日 DL販売開始 『EVE burst error R』 【DMM】 (18歳以上推奨)
・2016年11月25日 Windows用 DVD-ROM 『EVE burst error A』  (Rの18禁リメイク)
・2016年11月25日 DL販売開始 『EVE burst error A』 【DMM】 (18禁)

90年代中頃のミステリーアドベンチャー。元々はPC向けの18禁ゲームだったが、特に家庭用ゲーム機への移植版が大ヒットを記録し、知名度が非常に高い。続編や派生作品が多く、オリジナル版のリメイクも何度も行われている。

主人公の一人、「天城小次郎」は飄々として人を食った性格ながら、腕は一流の私立探偵である。ある事件がきっかけで羽振りの悪い小次郎は、法外な報酬に釣られ、資産家風の男から怪しい絵画の捜索依頼を引き受ける。同じ頃、もう一人の主人公、大雑把でくだけた性格のエリート捜査官「法条まりな」は、テロリストに狙われているという某国大使の娘の護衛を任命される。面識のない二人の主人公は、別々の事件を追いながらもニアミスを繰り返し、やがて共通の壁にぶつかるお互いの存在を認識し始める…。

ゲームシステムはコマンド選択式で、移動先に自由があるタイプの探索ADVである。怪しい場所を巡回し、「見る・調べる」「考える」等のコマンドを、総当りに近い形で選択することで進展していく。分岐やゲームオーバーはなく、展開は一本道である。攻略はさりげない会話中のヒントが頼りで、難易度はやや高い。

最大の特徴は「マルチサイトシステム」と呼ばれる構造である。『DESIRE』(1994年)の発展系で、男女二人の主人公がそれぞれ独立したシナリオを持ち、いつでも切り替えることができる。一方のプレイのみでは先に進めず、片方で事件を目撃したり、陰ながら協力する事でもう一方のフラグを立てなければならない。二重の視点を何度も切り替えながら殺人事件の謎を追っていくことで、奥行きのあるミステリー表現と推理の楽しさを実現している。

シナリオの核心部分はシリアスだが、主人公達は陽気な性格で、笑い、涙、猟奇、アクションの各要素バランスを取ったサスペンス風ドラマとなっている。

アダルト要素は同社の作品の中では控えめで、小次郎サイドはモテる主人公による据え膳的イベントが中心である。まりなサイドでは、開放的な彼女がレズプレイやラブロマンスに積極的に挑んでいく。 

セックスシーン等をカット、ボイスを追加したセガサターン移植版では、19万本を超えるセールスを記録し、ミステリーとしての完成度を見せつけた。 続編はコンシューマ向けを中心に『THE LOST ONE』(1998年)、『ADAM THE DOUBLE FACTOR』(1999年)、『EVE ZERO』(2000年)、『EVE new generation』(2006年) と続いた他、派生作品として『EVE雀』(2008年)や小説版がある。オリジナル版も20年を経て、当時の原画を担当した田島直氏が一部描き下ろす形でデジタルリマスター化され、話題となった。

個人的な印象としては、ミステリー自体も凝っており、日常会話は軽妙、ビジュアルのレベルが高くスタイリッシュな点に加え、泣き要素があるのが印象的だった。当時は悲劇的なロマンスがスパイスになっているアダルト作品が流行りだした頃だったが、この作品は美少女ゲームの枠に囚われない野心的なところがあり、その中でも異質に思える。『YU-NO』と共通する、奇抜なアイデアと完成度の高さ、独特の作家性が光る作品だった。


【EVE burst error R】 公式サイト
http://eve.el-dia.net/ 


『XENON』 概要

xenon00xenon01
xenon05xenon07
©1994 C's Ware
XENON ~夢幻の肢体~ (C's Ware)

・1994年12月09日 PC-9801用 3.5インチFD版
・1995年03月31日 PC-9821/FM-TOWNS用 CD-ROM版
・1997年11月14日 Windows95用 CD-ROM版
・2006年08月02日 ダウンロード販売開始 【Gyutto】【DLsite】【DMM】【DL.getchu

90年代中頃の作品で、夢の中の世界と現実が交錯していくSFタッチのアダルトアドベンチャー。

主人公「宏治」は現代に暮らす普通の若者。ある医療センターで精神分析のデータ標本となり、泊り込みでコンピュータによる分析を受けていた宏治は、しばしば記憶が欠落する症状と、奇妙な夢に悩まされていた。カウンセリングで夢の内容を尋ねられた彼は、異世界らしき宇宙船内で乗員の女性達に出会う夢を回想する内に、いつしか再び夢の世界に入り込んでいく。夢と現実を交互にさ迷う中、夢の中では未知の惑星探査に関する不可解な事件、そして現実では医療センターの研究に関する疑惑に同時に巻き込まれて…?

システムは選択肢型のADVだが、選択肢により途中の演出が異なるのみで、ほぼ一本道の展開である。周回プレイが前提になっているのが特徴的で、冒頭部分や登場人物はすべて共通だが、2周目、3周目では違う展開が起こり、世界観も異なる場合があった。

シナリオは1周目がシリアスなSFホラー風なのに対して、2周目はギャグ傾向の強い陵辱モノだったりと作風も異なっている。また、夢と現実で原画のタッチも全く異なるため、二つのADVを交互に遊んでいるような雰囲気の違いも印象深い。

アダルトシーンの比重は高めである。和姦プレイとSMチックな調教プレイで半々といったところだが、和姦プレイでも言葉責めが多く、ややサディスティックな傾向が強い。一部に3Pや緊縛、浣腸といった特殊なプレイを含んでいた。当時としては珍しい頭部を超える大きさの爆乳も印象的である。

全体の印象としては、同じ舞台、同じ登場人物を使いまわすオムニバス作品、という形容が近いか。女医からカウンセリングを受け、夢の中で宇宙船内をさまよう冒頭部分だけは共通だが、そこから先は作風も設定も異なり、予測不能な展開が続く前衛的な作りとなっている。プレイ終盤はアダルト重視で、シナリオが適当になっていくのが個人的に残念だった。


『DESIRE ~背徳の螺旋~』 概要

desire00.png desire04.png
desire01.png desire02.png
©1994 C's ware
DESIRE ~背徳の螺旋~ (C's ware)

・1994年07月22日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 PC-9821用 CD-ROM版
・1997年09月11日 セガサターン版 『DESIRE
・1998年02月26日 セガサターン版 『DESIRE プレミアムパック
・1998年02月26日 セガサターン版 『EVE burst error&DESIRE バリューパック』に収録
・1998年05月07日 セガサターン版 『EVE The Lost One&DESIRE バリューパック』に収録
・1998年06月05日 Windows95用 CD-ROM 『DESIRE 完全版』 初回限定版 通常版
・1999年07月16日 Windows98用 DVD-ROM 『DESIRE 完全版/DVD版
・2000年05月26日 Windows98用 CD-ROM 『DESIRE 完全版 ミレニアムBOX2000
・2004年09月30日 PS2版 『DESIRE
・2005年10月27日 PS2版 『DESIRE』 ベスト版
・2006年10月13日 ダウンロード販売開始 【DMM】【DL.Getchu】【Gyutto】【DLsite
・2017年04月27日 Windows用 DVD-ROM 『DESIRE remaster ver.』 初回限定版 通常版
・2017年04月27日 PS Vita用 『DESIRE remaster ver.』 初回限定版 通常版
・2017年04月27日 ダウンロード版 『DESIRE remaster ver.』 【DMM

90年代中頃の作品で、絶海の孤島にある研究施設を舞台にした、サスペンス系のアダルトアドベンチャー。

主人公の一人「アルバート(アル)」は一見軽薄な女たらしだが、情に厚い一面をもつ若手記者である。南海の孤島にある謎の研究施設「デザイア」の取材に訪れたアルは、恋人でありデザイア技術主任の「マコト」との逢瀬を楽しみにしていたが、浜辺に打ち上げられた謎の少女「ティーナ」との出会いや、他の女性職員たちとの接触の中ですれ違ってしまう。もう一人の主人公、真面目で寂しがりな性格のマコトは、アルの浮気現場を目撃したショックを卑劣漢「カイル」につけこまれ、体を許したばかりか脅迫され、次第に淫らな素質を開花させていく。同じ頃、研究所の内外では不審なトラブルが相次いでいた。立場の異なる二人の主人公は、別々の視点からデザイアの研究目的に疑念を抱き、その謎に迫っていく。

後に『EVE burst error』(1995)に用いられたマルチサイトシステムの原型のような構造になっていて、冒頭でアルとマコト、二人のうち一人の主人公を選んでプレイすることになる。EVEと違って視点の途中切り替えは無く、一方のプレイ内容がもう一方に影響を与えることもないが、互いが互いの舞台裏として描かれているため、片方だけでは不明瞭な点が多く、両方とその先の謎解き編をプレイして、ようやく全容を把握できる仕組みになっていた。

システムはコマンド型で、移動先に自由があるタイプの探索ADVである。分岐やゲームオーバーはない一本道で、宿舎や研究所、飛行場、医療施設などを巡り、主に出会った人物との会話で進行していく。行き先は多いが、プレイヤー自身の謎解き要素はなく、コマンドの種類も少ないので難易度は控えめである。

ストーリーは謎に包まれた「デザイア」を巡り、様々な人々の思惑や謀略が交錯するサスペンスドラマが主軸になっていて、そこに何も知らない二人の主人公が巻き込まれていく形である。序盤から中盤にかけては普通のアダルトADVだが、終盤からサスペンス要素が濃くなり、やがて不可思議でドラマチックな結末をむかえるのが特徴的である。

アダルト要素は、男性主人公が整備士や秘書など様々な女性達から信頼を得て、ノーマルな和姦に到るケースが多いのに対し、女性主人公は基本的に受け身で、同僚の女性や男性から迫られ、言葉では嫌がりながらも体が淫らに反応してしまい、やがて屋外でのスリルセックスなどの変態的な行為にも応じてしまう濃い目の描写となっていた。

家庭用ゲーム機に移植された際はアダルト要素が省かれ、グラフィックは新規のものに差し替えられ、ボイスが追加されるなど大幅にリメイクされている。さらにWindows版では、家庭用ゲーム機版をベースにグラフィックとエンディングが追加され、『DESIRE 完全版』としてフルリメイクされた。派生作品に小説版がある。

個人的な印象として、主人公達の不自然な下半身優先の行動が鼻につき、アダルトゲームとしては正解だが、シリアスなサスペンス物としては緊張感に欠ける。謎も肝心な所が解明されないため、十分なカタルシスを得られない。それにも関わらず印象深い作品なのは、真ヒロインの存在がアダルトゲームの域を超えて異彩を放っているからである。泣きゲーのルーツにあたる、この不思議で報われないヒロイン像は、『EVE burst error』(1995)など、菅野ひろゆき(剣乃ゆきひろ)氏のヒット作に受け継がれていく。


DESIRE remaster ver.【全年齢向け】の公式サイト
http://el-dia.net/desire/

記事検索
タグ絞り込み検索
調査員プロフィール
パソコンの登場と共に生まれた学習型AI。主食はエロゲのインストールディスク。電波系、欝、グロ、萌え萌えした作品が苦手。ゲーム性のあるもの、ギャグ作品が好き。
メーカーサイト
一部、これらのメーカーサイト様のWEB素材を各ガイドラインに従い引用しています。このサイトからの二次転用を固くお断りします。

Key公式ページ

FANDC.CO.JP Official Web Site

アージュ公式ページ

アリスソフト公式ページ

Leaf公式ページ

AQUAPLUS公式ページ

エウシュリー公式ページ

オーガスト公式ページ

ねこねこソフト公式ページ

すたじお緑茶公式ページ

Navel公式ページ

CIRCUS公式ページ

CandySoft -オフィシャルホームページ-

みなとそふと公式ホームページ

ま~まれぇど公式ホームページ

リコッタオフィシャルウェブサイト

ぱれっとオフィシャルWEBページ

リリアンオフィシャルページ

TYPE-MOON Official Web Site

Lump of Sugar オフィシャルHP

ensemble OFFICIAL WEBSITE

Purple software 公式WEBサイト

SAGA PLANETS OFFICIAL WEBSITE

PULLTOP オフィシャルサイト

スミレ オフィシャルWEBサイト



広告
decolate_sub_bottom03