©1990 ELF
DE・JA (エルフ)・1990年06月15日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 PC-8801用 5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・2004年05月28日 Window用 CD-ROM 『DE・JA マルチパック』にてリメイク
・2017年06月20日 ダウンロード販売開始 【DMM】
・2017年06月20日 ダウンロード版『DE・JA マルチパック』に収録 【DMM】
90年代初頭の作品で、若い考古学者が古代の秘宝の謎に迫っていくアダルトアドベンチャー。
主人公「はつしば りゅうすけ(名前変更可)」は、若い考古学者。奇抜な学説で知られ、テレビにも出演する有名人だが、権威に物怖じしない性格のため、日本の考古学会からは出入り禁止を食らっている異端児である。そんな彼の元に、不思議な骨董品を調査して欲しいという依頼が舞い込む。依頼者の老紳士「斉藤」は、その杖を手に入れてからというもの、金髪の美女が手招きする夢を毎夜見るというのだ。興味をもった主人公は、早速友人の考古学者「がちゃ子」と共に調査に乗り出すが、斉藤は依頼直後に不審な死を遂げていた・・・。
システムはコマンド選択式で、移動先に自由があるタイプの探索アドベンチャーである。フェアリーテールの『リップスティックADV』(1988)の流れを汲んでおり、類似点が多い。各移動先で情報を集め、研究所に帰って「考える」ことで謎を解明し、ストーリーを進展させていく一本道の構造となっていた。プレイヤー自身が暗号や謎掛けを解かなければならない謎解き要素も備えている。
シナリオは学者の主人公が、不思議な杖に隠された秘密をめぐり、対立するライバルの様々な妨害を乗り越え、古代文字やメッセージを読み解き、徐々に謎の核心部分へと迫っていく展開である。とぼけた性格の脇役達が繰り広げるシュールな会話が特徴的で、雰囲気は明るい。
アダルトシーンはエンディング付近に集中しており、数はそれなりである。女の子の陰部に修正はないが、無毛無陰唇で太い縦筋一本という当時のエルフ特有の表現になっていた。(当時はアダルトゲームが摘発された例がなく、各社が独自の裁量で規制していた。)
CGアーカイブをおまけディスクに収録するのではなく、スタートメニューから経験済みのHシーンを回想できる先進的な仕組みを備えていた。
続編として『DE・JA2』(1993)が続いた他、2000年代になってDE・JA1・2をまとめてリメイクした『DE・JA マルチパック』(2004)が発売されている。
個人的な印象として、無数の伏線や謎が張り巡らされた本格的なミステリーアドベンチャーで、会話パターンの多さ、小ネタの数々、ビジュアルのクオリティの高さも相まって、一般向け作品にも匹敵する大作となっていた。難点は必要なコマンドが多すぎて手数が膨大になり、特に詰まった時の総当たりが煩わしく感じる点だろうか。また、序盤から中盤にかけてアダルト要素はパンチラ止まりのことが多く、結局脱がない女の子も多いので、アダルトゲームらしさを期待したプレイヤーは焦れてしまったことだろう。