©1992 ELF
DE・JA2 (エルフ)・1992年06月25日 PC-9801用 5インチFD版 3.5インチFD版
・****年**月**日 X68000用 FD版
・****年**月**日 FM-TOWNS用 CD-ROM版
・****年**月**日 PC-9801用 3.5インチFD 全年齢版
・2004年05月28日 Window用 CD-ROM 『DE・JA マルチパック』にてリメイク
・2017年06月20日 ダウンロード販売開始 【DMM】
・2017年06月20日 ダウンロード版『DE・JA マルチパック』に収録 【DMM】
90年代序盤の作品で、考古学者の主人公が古代遺跡にまつわるミステリーを追っていくアダルトアドベンチャー。『DE・JA』(1990)の続編。
前作での事件がセンセーションを巻き起こし、時の人となった考古学者「はつしば りゅうすけ(名前変更可)」は、テレビ出演に論文の執筆に忙しい日々を送っていた。そんなある日、彼の元に20年前に失踪した老学者「神宮寺博士」が現れ、水晶のドクロにまつわる研究を託そうとするが、伝えきれないまま突然死してしまう。人類の未来に関わる、という言葉に興味を引かれたりゅうすけは、博士の娘「ひみこ」と協力して、古代の遺跡に秘められた謎に迫っていく。
システムは当時一般的だったコマンド型で、移動先に自由があるタイプの探索ADVである。日本考古学学会、美術館、占い師の店などを巡回し、情報を集め、自宅となる研究室で考えたり、相棒のがちゃ子と相談することで進展していく一本道の展開である。
『ELLE』(1991)に似た、マウスを活用したアイコンクリックも一部に使われているのが特徴で、背景の怪しい部分の調査に活躍する他、セックスシーンでは「キスする」「なめる」といったアイコンを選んで好きな部位を攻められる仕様になっており、臨場感を高めている。
シナリオの核心は、プレイヤー自身の謎解きを含む本格的なミステリーである。殺人事件やグロテスクな描写もまじえたサスペンス要素があるものの、当時のエルフ特有のとぼけた性格の主人公や、シュールな登場人物達の掛け合いで暗さはなく、雰囲気はおおむね明るいギャグ作品である。
アダルトシーンは未遂やラッキースケベ、セクハラなどの軽いものを含めると10箇所以上あるが、全体の中で比重はさほどなく、エロさも控えめである。女性器は無毛、モザイクなしで、伝統の縦筋一本も無くなり、細かい描写のない肌色の谷間となった。
個人的な印象として、コマンドに対するレスポンスの作りこみが凄く、本題と全く関係ない部分に仕込まれたシュールな仕掛け、コメントの数々に感心させられてしまう。アダルト要素がやや寂しいものの、長大なボリューム、ミステリー作品としての完成度、ギャグがバランスよく融合した見事な作品である。