©1989 GAINAX
電脳学園 (GAINAX)・1989年07月15日 PC-8801用 FD版
・1989年07月15日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・1989年07月15日 MSX2/MSX2+用 FD版
・1990年11月10日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版 『Ver.2』
・2000年**月**日 Windows/Macintosh用 CD-ROM 『電脳学園ミレニアム』 (イベント・通販のみ)
・2005年03月04日 ダウンロード販売開始 【Project EGG】
80年代末期の作品で、学園を舞台に3人の女の子と対決していく脱衣クイズゲーム。アニメ制作会社として既に有名だったガイナックスのゲームデビュー作である。また、翌年にリメイクされた『Ver.2』では、宮崎県から有害図書指定を受け、裁判にもつれこんだことから非常に知名度が高い。
三千年の歴史を誇る「電脳学園」の特別受講生に選ばれたあなたは、生徒の中から選りすぐられた3人の女講師により、特別授業を受けることになった。果たしてあなたはすべての授業を合格し、電脳博士号の称号と彼女たちの祝福を受けることができるだろうか・・・?
基本画面は探索アドベンチャー風になっており、コマンドで学園内を歩き回って情報を集め、対戦相手の女の子を見つけて勝負を挑むという演出が取られているが、実際はさほど自由がなく、内容は一本道のシンプルなクイズゲームである。
クイズはすべて○×クイズで、25問ごとに出題が区切られており、20問以上正解であればご褒美CGが全画面で表示される。CGは5段階あり、ステージが進むにつれて露出度が上がる仕組みで、最終的に全裸となった。女の子は優等生風の眼鏡の女の子、活発なスポーツ少女、巨乳のお嬢様の3人である。
出題ジャンルはアニメ、ゲーム、特撮、映画、文学、パソコン用語、動物、宇宙科学などの中からランダムだが、特にアニメ関係の比重が非常に高く、ゲーム中でもオタク向けのクイズである事が語られている。難易度は易しいものからマニアックなものまで様々だった。
アダルト要素は脱衣まででセックス描写はなく、他より特に過激ということはないが、当時わいせつ物として取締りの対象になっていた陰毛の表現があり、特にリメイク版の『Ver.2』からは露骨に描かれているのが特徴的である。(ただし、1991年頃からヘアヌード写真集は黙認の形で解禁され、ブームになっている。)
1992年7月、宮崎県が「宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例」に基づいて、PCソフト数作品を有害図書に指定した。この中に『Ver.2』も含まれており、ガイナックス側は取り消しを求めて宮崎県を提訴したが、指定が覆されることはなかった。発端はメーカーが成人指定の独特の解釈により、18禁の明示をしていなかった点にあったと思われる。
この事件はアダルト、非アダルトの境界や、無修正の定義を曖昧にしてきた業界全体に危機感を与え、自主規制団体『ソフ倫』の発足を促すこととなり、規制が各社独自の裁量に任されていた時代は終わりを告げた。