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©2017 GIGA TEAM BALDRHEAD
バルドブリンガー (戯画)

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10年代後半の作品で、仮想世界での戦いを描いたアクションゲーム。BALDRシリーズの14作目で、“最終章”と銘打たれ、シリーズ最終作品となることが明記されている。タイトルは「BALDR BRINGER」とアルファベット表記される場合もある。

舞台は文明が高度に発達した、現実と切り離された仮想世界“VERTEX”。VERTEXの元管理人である「エリス」は、強大な「敵」と戦い、現実世界に戻るため、持てる処理能力のほとんどを使って、一人の擬似知性体を生み出した。「不二」もしくは「ヒュージ」と名付けられたその知性体は、戦闘用電子体、シュミクラムの姿でありながら、なぜか性欲を持ち、人間味あふれた性格をしていた。不二はエリスのサポートを受けつつ、各エリアの管理を任されている擬似知性体の女の子を倒し、仲間として従えていくと共に、彼女たちと会話を重ねることで、よりヒトらしく成長していく。

ゲームシステムは、これまでのシリーズと同じく、上下左右にスクロールする2Dマップ上で、銃器や刃物を使い、無数の敵をなぎ払っていくアクションゲームである。一方、格ゲーのような連続技の要素が無くなるなど、従来の作品とゲーム性で異なる面が多い。

例えば、武器が非常に弾切れを起こしやすく、他の武器を使うことで少しずつ補給されていく。このため、メイン射撃、サブ射撃、近接攻撃の三種類をバランスよくミックスして使う必要があり、操作面での特徴となっている。

ヒロインは11人登場し、その内の10人が特定の兵装の火器管制を受け持っている。プレイヤーはその中から、メイン射撃にショットガン、サブ射撃にミサイルランチャー、近接攻撃にナイフ、といった具合に、マップの特性に合わせて各ボタンの武器を設定し、任務に挑んでいく。特定の武器を使い込むほど性能が上がり、担当するヒロインのイベントが開放され、仲が深まっていく流れである。

進行はミッション選択型になり、提示されたイベント一覧の中から、ヒロインとの会話イベントや、メインストーリー、サイドストーリーにあたる戦闘イベントを選んでこなしていく。戦闘イベントは難易度を4段階から選ぶことができ、それぞれドロップアイテムのレア度が異なる仕様である。

ゲームオーバーが無いのも大きな特徴である。セーブは自動セーブのみで、死亡時は直前のリスポーンポイントから自動的に復活する。入手したアイテムや経験が損なわれることはなく、デスペナルティも軽微である。そのため、アクションゲームとしての難易度は高いが、時間をかければ攻略は難しくない。

ストーリーは、謎の多いバーチャル世界の中、擬似知性体として生み出された主人公が、生みの親であるエリスの願いを叶える為、各エリアのセキュリティとして現れる無人機(ドローン)を殲滅し、管理体(ディスポーザー)を倒し、障壁(アイス)を解除して、管理中枢に迫っていく流れである。その最中、元管理体の女の子と惹かれ合い、彼女たちの元となった人間が生きた、並行世界のことが語られていく。

この時、過去作品の世界観が並行世界として登場するのが特徴的で、懐かしい背景美術や敵ユニットも登場し、シリーズの締めくくりを思わせる演出となっている。アダルトシーンはヒロイン1人につき2箇所で、いずれもノーマルな和姦である。

個人的な印象としては、ぶっ飛んだ設定のサイバーパンクであり、特有の難解な用語の飛び交う、残酷で殺伐とした世界観だけに、ヒロイン達の萌え萌えとした雰囲気に違和感があり、主人公には愛着がもてず、どうにも物語に馴染めなかった。ゲーム性は流石で、丁寧に作りこまれた操作性は爽快感があり、ウェポンの組合せで戦略を練っていくのも楽しい。独特の中毒性のあるアクションゲームである。


バルドブリンガー Official Website
http://products.web-giga.com/baldrbringer/




調査担当