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©1995 Bonbee!
Ribbon (ボンびぃボンボン!)

・1995年04月28日 PC-9801用 3.5インチFD版 5インチFD版
・****年**月**日 PC-9801用 CD-ROM版
・****年**月**日 Windows用 CD-ROM版

90年代中頃の作品で、学園を舞台に様々な女の子との恋の思い出を描くアダルトアドベンチャー。ビジュアルアーツ傘下のブランド『ボンびぃボンボン!』の10作目。

「聖蘭学園」は男女共学化したばかりの元お嬢様学校で、生徒の8割が女の子である。そんな学校に入りたい、と思うプレイヤーの願いは今、叶えられた。キミは2年C組の数少ない男子生徒「りんね(名前変更可)」となり、様々な女の子と一度限りの甘い思い出を作りつつ、初恋の美少女「真琴」への思いを募らせていく。

ゲームシステムは基本的に、移動先に自由があるタイプのコマンドADVだが、場面によっては移動先に自由がない選択肢分岐のADVになったり、最終章は選択肢もコマンドも全く無かったりと、かなり変則的である。オープニング、第一部、第二部、第三部に分かれていて、それぞれでハッピーエンドの条件を達成することで、次のストーリーを選択できる仕組みになっていた。

数多くの選択肢が登場し、会話の中で女の子の機嫌を損ねる発言をしたり、行動が空回りしたり、セックス中にフェラで射精してしまったり、挿入中に体位を変更しなかったりで、不完全なクリアを迎えることが多く、難易度は高めである。

シナリオの流れは、初めにオープニングとして、学校内の教室や美術室などを巡回し、女の子と会話を重ねていく。第一部は5人の女の子の個別ストーリー集になっていて、女の子達は主人公の本命の存在を知りつつ、その場の雰囲気に流されてセックスに応じていく。第二部は本命の「真琴」と結ばれるまでの青春ストーリーで、主人公は体操部の廃部と真琴の転校に伴ういざこざに首を突っ込んでいく。第三部は恋人同士となった真琴と、プールやキャンプ場などで、場所を選ばずHな行為に没頭してしまう4本のショートエピソードとなっていた。

サブヒロインは一見真面目な眼鏡っ子、クラスの問題児、体操部の普通の子、英語教師、美術部の子の5人である。メインヒロインは体操の有望選手で、主人公とは中学時代から密かに思い合っていた清楚な女の子となっている。

Hシーンは一人当たりCG10枚程度あり、当時としては濃厚でボリューム感が高い。ここでもコマンドと選択肢が併用されていて、「割れ目をなぞる」「指を入れる」といったコマンドの総当りで場面を進展させつつ、選択肢では優しい言葉で安心させたり、汚い言葉で罵って興奮を促したりと忙しい。キス顔や局部、結合部分の拡大シーンが多いのも特徴的である。

オリジナルのPC-9801版では音声がつかなかったが、後のCD-ROM版やWindows版では声優によるボイスがあてられている。続編に『Ribbon2』(1999年)がある。

個人的には、ドラクエ風RPGのように、主人公の発言がテキストに表示されない、プレイヤー=主人公を強調するナレーション進行が印象的だった。また、恋愛系のゲームにも関わらず、セックスシーンが濃厚なのも意表を突かれた部分である。難点はゲーム性で、単調なコマンド操作と、選択肢の理不尽な不正解によるバッドエンドの組み合わせは煩わしく、洗練さに欠ける印象である。癖の強い原画も好みが分かれそうだ。

 
調査担当